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「今の仕事では給料に不満がある」という場合に考えるのは、「転職したら給料がアップするかどうか」ということでしょう。転職をしても給料が上がらなかったり、下がったりしてしまっては意味がなく、その考えはIT業界でも他のどの業界でも共通しています。

ITの業界の場合、転職によって給料をアップさせることは可能なのでしょうか?また、どうすればIT業界での転職で給料をアップさせることができるのでしょうか?次の項から検証を行っていきます。

IT業界で転職による給料アップは可能

結論から先に申し上げると、IT業界での転職で給料をアップさせることは可能です。現代では転職をすることは以前よりも一般的なことになっており、複数回の転職を経験している方も珍しくありません。そして、転職をする方の転職理由の多くは「給料」に関するものです。就職・転職サイトなどで実施する転職理由のアンケートに対する回答のうち、上位5位までにはほぼ間違いなく「給料をアップさせたかった」という内容の回答が含まれています。

そしてIT業界は他の業界と比較しても転職経験のある方が多いと言われており、転職経験の有無や回数がマイナスに見られる可能性が少ない業界です。また、IT系職種の多くは平均的な給料が他の業界・業種と比べて高めで、給料アップのための転職も珍しくありません。そのため、IT業界においては転職によって給料をアップさせることは十分に可能だと考えることができます。

IT系技術職の平均年収金額トップ5

参考情報として、IT系技術職の平均年収トップ5を見てみましょう。現在の職種とは違っても日常業務の中で近しいものがあれば、これからご紹介する職種への転職を目指すことで給料アップへの近道になるかもしれません。

5位:サーバーエンジニア 平均年収465万円

従来の、いわゆる「自社サーバー運用」に加えて、現代ではクラウドサービスをはじめとした新たなネットワークを介したサービスが展開されています。自社でサーバーを保有して運用する際も、クラウドでサービスを運用する際も、サーバーの設計や構成を十分に考えなければいけないのは変わりません。「サーバー」を使ったサービスの種類が増えている現代だからこそ、サーバーのスペシャリストであるサーバーエンジニアの需要は以前より高まっていると言えるでしょう。需要の高い仕事は給料も高くなる傾向にあり、平均年収は各年代で他業界よりも高めになっています。

4位:社内システム企画・社内SE 平均年収516万円

その名の通り、特定の企業内で運用されるシステムの企画立案や設計、構築や運用までを一貫して行うのが社内SEです。社内SEは正社員が担うことが多い職種です。企業の規模に関わらず必要とされる職種でもあるため、1人で総合的にタスクをこなすこともあります。そのためシステム全体の知識を身につけることにも繋がり、スキルアップが狙える環境になることも少なくありません。

もちろんチームで仕事をすることもあるため、作業状況の共有を含めた情報共有を徹底し報告や作業の漏れが無いようにする必要もありますので、コミュニケーション能力も求められると言えるでしょう。社内で頼られる存在として見られることも多く、会社のシステムを自分の手で作り出し、運用するというやりがいに溢れる仕事です。

3位:製品開発・研究開発 542万円

新製品、新技術、新サービスを生み出すための開発部門に所属し、新たな価値を創造していくのが製品開発・研究開発の醍醐味です。ただし大学院の研究室などと違い、好きなことや興味があることだけを考えているわけにはいきません。会社としての経営方針に沿って新製品のリリース計画が立てられ、その計画に割り振られた予算と期間内で開発を完了させる必要があります。

開発する製品や研究対象は企業によって異なるため、専門分野以外の技術や知識などが必要とされるケースもありますが、逆に考えれば新たなスキルや知識を得るための機会も与えてもらえるという見方もできるため、向上心のある方にとってはメリットが多いと言えるでしょう。

2位:プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダー 569万円

製品開発や研究開発などの上流に位置する仕事がプロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダーです。製品の開発スケジュールを管理したり、研究プロジェクトのチームを率いて円滑にプロジェクトが進行するようにチーム運用をしていく役割を担います。どちらも進捗管理を徹底しなければならないことは変わりません。作業やスケジュールが予定通りに進んでいるかをチェックするだけではなく、どの工程にどれだけ時間がかかっているか?そのことによってどれほどの人件費や開発費がかかっていることになるか?などを把握しコントロールしていく役割もあるため、「現場」と「経営」を両方を担当する仕事だと言えるでしょう。

1位:システムコンサルタント 610万円

システムコンサルタントは現場よりの仕事ではあるものの、実際に自分がコーディングをしたりすることはほとんどありません。IT技術者としての経験とスキルやその運用に関する知識を身につけたことによって、より上流の立ち位置からプロジェクト全体をコンサルティングする役割を担います。

プロジェクト全体のコンサルティングにはプロジェクトの立案やプロジェクトチームの人数構成などを含めた編成、技術者の手配などが含まれることになります。プロジェクトそのものを受注し、その受注金額が会社としての売上になることもありますが、もちろん自社内で新たなプロジェクトを立ち上げる際にも求められる仕事です。プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーと打ち合わせを行って進捗管理をすることも多いため、技術的知識に加えてコミュニケーション能力も求められます。全体を俯瞰的に把握しながらコントロールする必要があるため責任範囲も大きい仕事ですが、その分だけ報酬も高くなる傾向があります。

転職で給料アップするには「プラスアルファ」が必要

転職による給料アップが可能なIT業界ですが、ただ闇雲に転職すれば給料が上がるわけではありません。前職よりも給料が上がるには、上がるだけの理由があります。その理由となるのが「プラスアルファの何か」です。

前職と同じ職種や仕事内容であったとしても、会社によっては前職よりも高い給料を提示して募集していることがあります。しかし、給料を確実にアップさせるためには自分自身に「プラスアルファ」となる付加価値を持たせることが最も重要です。

例えばマークアップエンジニアとして働いている方がもっと高い給料を求めるのであれば、PhotoshopやIllustratorなどAdobe製品の操作をマスターし、コーディングだけではなく画像の編集や作成もできれば、Webサイト構築のためのコーディングに加えて画像の編集作成や配置を含めた、デザイン的な仕事も任せられます。そのため、コーディングのみを得意とする方よりも募集企業にとって魅力的に映ります。このような追加スキルを一つ、あるいは複数身につけることが自分自身の付加価値となり、給料アップに繋がっていきます。

「プラスアルファ」を得るための方法

IT業界での転職で給料をアップさせるためには「プラスアルファの何か」が必要、ということを一つ前の項目でご紹介しました。では具体的にどのようなことが「プラスアルファ」として評価されるのでしょうか?その一例をご紹介します。

資格

IT系の国家資格としては以下の資格を取っておくと給料アップのために有効です。

・基本情報技術者

・応用情報技術者

・ネットワークスペシャリスト

・システムアーキテクト

あくまでも一例ですが、これらの資格は国家資格であり、場合によっては合格・保有することで資格手当として手当が支給されます。 企業によりますが、金額は月額で数千円〜数万円になる企業もありますので、場合によっては年収が10万円以上アップすることにも繋がるのです。

IT系国家資格は暗記だけで受かるものではないため、資格を保有していることが一定水準以上の技術的知識や実務経験があることの証明にもなり得ます。現在の会社でこれらの資格を取得して資格手当をもらうことも可能であり、転職を視野にいれて求人募集を調べてみれば、これらの資格保有者を優遇すると明記している募集を見つけることもできるでしょう。

日々の業務を行いながら資格を取得するのは簡単なことではありませんが、収入面でのリターンは努力に見合った金額が期待できると言っても過言ではありません。

複数の技術や言語

コーディングを行う職種についている方の場合は、現在身につけているものとは他の言語を身につけることで仕事の幅が広がり、これまでより広範囲な業務をこなせるようになることで評価されやすくなることもあります。

PHPやRuby、C言語やJavaは各言語の資格もありますので、これらの資格を持っていない場合は取得することで仕事の幅も広がり、なおかつ資格手当を支給してもらえることも期待できるようになります。転職を見据えた場合には複数の言語や技術に精通している人材であれば希少人材として給料の金額交渉もしやすくなり、交渉しなくても現在の職種よりも高い給料を提示してもらえる可能性も高まります。

マネージメント職種の経験

現在のIT業界では技術者も不足していますが、同じくらい技術者を統括できる存在も不足しています。IT業界全体が人材不足であるため、マネージメント職を経験していることは大きなアピール材料となり、現職よりも高めの給料を提示してもらえる可能性が高まります。

平均年収金額トップ5でもご紹介したように、マネージメントができる人材は給料が高めに設定されています。それだけIT業界全体においてマネージメントスキルは重要視されているということの証明でもありますので、マネージメント職を経験していることで高い評価を得られる可能性が高まります。マネージメント職を経験するためには、全体を見渡す癖をつけておくことが大切です。自分に与えられた個人的なタスクを正確にこなすことはもちろんですが、チームやプロジェクト全体のことも考えながら自分の担当するタスクを進められる必要があります。チームやプロジェクトを総合的な視点で管理できることがマネージメント職に求められる能力でもあるので、マネージメントを任される前から総合的な視点を持てるように全体を見渡す癖を付けておくようにしましょう。

まとめ

IT業界の転職においては、プラスアルファのスキル、経験、資格を取得することで給料をアップさせることが可能ということをご紹介してきました。

IT業界の人材不足は今後もしばらく続くと言われていますが、スキルや経験、そして資格を身につけておくことでどんな時代でも必要とされる人材になることが可能です。求められるタイプの人材になっておくことで、状況が変わったとしても給料をアップさせることは可能なので、積極的に「自分磨き」をしていきましょう!