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はじめに

この記事は個人の見解であり所属組織を代表するものではありません。予めご了承ください。

文系SEはやめとけ?

「文系出身でSEはやめとけ」

そんなことを言われたこと経験をお持ちの方もいるかもしれません。最近はIT分野に力を入れている企業が増えている一方、エンジニアの数はますます人手不足に陥っているのが現状です。2016年の経済産業省の発表によると「2030年にはIT人材が79万人の人手不足になる」と報告されています。それだけIT人材は必要であり需要があるのですが、「IT業界はキツイ」というイメージを持っている方がいまだに多く、IT業界で働くことを敬遠している方も見受けられます。

「SEは理系にしかできない」と考えている文系出身者はSEには向いていないでしょう。文系出身者と理系出身者にはそもそもの前提知識が違いすぎます。文系でもITの知識がある方やコツコツと勉強ができる方、コミュニケーション能力がある方は十分にSEになれる可能性があります。

就職・転職後に「ついていけない」「辞めたい」と後悔しないために事前に自分に適しているかを判断することが大事です。この記事で、SEが自分に適しているか判断してみてください。

文系SEが「ついていけない」「辞めたい」と思う理由

文系SEが就職・転職後に直面した「ついていけない」「辞めたい」と思う理由をご紹介します。

用語がわからなさすぎる

SEに限らず、IT用語は普段触れることのない用語ばかりが出てきます。わからない用語が出てきたら「ググればいい」と思うでしょうが、ググって出てきた説明文がまたわからない用語だらけ・・・なんてことはざらにあります。「どうしてこんなにカタカナばっかりなの?」と笑ってしまうぐらいです。そのため、全く無知の状態でSEになろうとすると、この時点で挫折する可能性があります。

プログラミングがわからなさすぎて楽しくない

用語はある程度理解できるできるけれど、「プログラミングが難しくてわからない!」という方もいます。プログラミングといってもたくさんの言語があるので、まずは比較的やさしい言語からはじめてみると思いのほか理解できたりすることもあります。しかし、業務上必要なため言語を指定されたものの、さっぱりわからなくて楽しくないということも起こり得ることです。

常駐先がコロコロ変わる

会社により、受託か客先常駐といった働き方も変わってきます。客先常駐の場合、案件や業務内容が終わるたびに常駐先が変わるケースがほとんどです。そのため、毎回と言っていいほど、「はじめまして」からスタートします。この点ではコミュニケーション能力がないと厳しいでしょう。

作業内容が簡単すぎて辛い

文系、未経験で就職・転職した場合、研修期間後、まず最初にやる作業として「テスト」がほとんどです。設計書に書かれた内容に沿って動作チェックをひたすら行います。1日中ずっとテストをします。なかには発売前のゲームのテストができることもありますが、そういったケースは稀です。ひたすら動作チェックをしていると、「誰でもできる仕事じゃん」と思うようになるでしょう。たしかに誰でもできますが、その中で身につけられるスキルもあり、さらにはテスターの上級者として活躍していくことも可能になります。ただし、続けられないと意味がありません。

文系SEの向き・不向き

文系SEが「ついていけない」「辞めたい」と思う理由について紹介しましたが、これを踏まえて、「じゃあ文系はSEになれないの?」と思うのは早とちりです。文系でもSEに向いている人、向いていない人が存在します。

SEに向いている人

文系出身者でもSEに向いている人はこんな人です。

  • ITに関することに興味がある
  • 勉強が苦ではない
  • コツコツ作業が苦ではない
  • コミュニケーション能力がある

これらに当てはまる場合は文系でもSEに向いていると言えます。

SEに向いていない人

文系出身者でSEに向いていない人はこんな人です。

  • ITに関することに興味がない
  • 勉強が嫌い
  • コツコツ作業が苦手
  • コミュニケーション能力が低い

これらに当てはまる場合はSEには向いていないため、就職・転職を考えている方は他の職種・業界を考えても良いかもしれません。IT業界といってもSEだけではなく、IT事務やプログラマー、サーバエンジニア、Webエンジニア、フロントエンドエンジニア、データベースエンジニア、セキュリティエンジニア、インフラエンジニアなどなどいろんな職種が存在しています。SEにこだわりがなければ他の職種も検討してみることをおすすめします。

文系SEが心がけること

文系でもSEになりたいという方は常に勉強することを心がけることがとても大事です。理系に比べて当然、スタート地点では差がありますが、毎日、1時間でも30分でもコツコツと勉強を続けていけば必ず成長し、立派なSEとして活躍できるようになるはずです。その頃にはきっと、文系出身か理系出身かなんて気にしなくなっていると思います。

おわりに

文系でSEになろうと考えている人向けの記事でしたが、いかがでしたでしょうか?先人たちがチャレンジして玉砕した経験談を元にお伝えしてきましたが、あなた自身も同じような失敗をして後悔しないためにもこの記事を参考にしていただけたら幸いです。人手不足で需要があるという理由だけで職種を決めてしまうと、就職・転職後に「ついていけない」「辞めたい」といった辛い思いや後悔をすることになるかもしれません。そのようなことがないように自分に適しているかどうかの判断をされることをおすすめいたします。