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CompTIA Server+の概要について

ここでは、CompTIA Server+について解説させていただきます。 IT業界で働くエンジニアの方にとって資格の取得はキャリアアップや転職活動、 一緒に働く仲間や取引先からの信頼など大きなメリットを獲得する大きな武器の一つとなります。 特にインフラエンジニアの場合、専門家としてのテクノロジーを問う資格や ベンダー資格など様々な資格が発行されておりますので、それらを取得することは大きなメリットをもたらすでしょう。 自身の目標とするキャリアを定め、それらに必要な資格を計画的に取得することは インフラエンジニアにとっては非常に重要な手続きの一つです。
インフラエンジニアは、ITシステムの実行を維持する物理構造の設計と保守を担当する職業です。以前は、主に企業のデータセンターの物理インフラストラクチャの設計と保守を担当していました。ただし、クラウドコンピューティングの台頭により、この仕事は、サードパーティのデータセンターのオフサイトにあるサーバーの管理を含むように拡大しました。特に米国ではインフラエンジニアの給与が高いことで知られ、平均給与は年間120,000ドルです。 インフラエンジニアは組織の物理的および論理的インフラストラクチャの設計、インストール、および保守を担当しますが、市場で競争上の優位性を提供するために新しい技術を研究する責任があります。 日本のインフラエンジニアの給与は、業界や企業に応じてかなり幅がありますが、このポジションの仕事の見通しは、今後10年間で12%成長すると予想されています。 世界がより技術的に進歩し、インフラエンジニアの需要が高まるにつれ賃金は上昇します。その人材は需要が高く、2025年には供給を8%以上超えると予想されています。 人材市場は絶えず進化しており、多くの業界が追いつくために奮闘しています。企業は才能のある従業員を引き付け、維持するための新しい方法を見つけることを余儀なくされています。また、近い将来インフラエンジニアの必要性が高まる中、賃金は上昇傾向が続くでしょう。

本文で紹介するCompTIA Server+もそれらに大きな役割を果たします。 CompTIA Server+はCompTIA(The Computing Technology Industry Association)が主催している資格であり、サーバーのハードウェアやソフトウェアの構築、メンテナンス、仮想化、 災害復旧やトラブルシューティング等などサーバー運営上で必要とされるスキルを証明することが可能です。 また、評価されるスキルおよび知識は、IT業界の識者により実施された職務能力分析 (JTA – Job Task Analysis)により策定され、2014年に実施されたサーベイにより検証がされました。 このサーベイの結果をもとに、試験分野の内容、およびそれぞれの分野の出題比率が、その分野 の重要性に応じて決定されています。 CompTIA Server+はエントリークラスの資格として知られており、これからインフラエンジニアになって 活躍していこうと考える若手にとって最適な資格であり、世界中でエンジニアの育成に 利用されております。 CompTIAは「CompTIA A+」「CompTIA Network+」「CompTIA Security+」 「CompTIA Cybersecurity Analyst」「CompTIA Pentest+」「CompTIA Cloud+」 「CompTIA Server+」 「CompTIA Project+」「CompTIA CTT+」 「CompTIA Linux+ Powered by LPI」など多くの資格があります。 CompTIA Server+はサーバーに関する知識を中心とした知識を問われる資格となりますが、 上記のような別の分野の資格を取得することでさらに市場価値を高めることが可能です。 CompTIAでは、キャリアアップのための指針を示すロードマップなども作成しておりますので、若手エンジニアは参考にしてみてもいいでしょう。 以上が簡単ではありますがCompTIA Server+に関する説明とさせていただきます。

CompTIA Server+試験について

CompTIA Server+試験について詳しく解説させていただきます。 CompTIA Server+は90分、100問で単一/複数選択、100~900のスコア形式で実施され750スコア以上を獲得することで合格となります。 CompTIA Server+は、18ヵ月~24ヵ月の IT実務経験を持つ技術者を対象に開発されている試験です。 受験条件の制限はありませんが、CompTIA Server+を受験する際には、CompTIAのエントリークラスの試験であるCompTIA A+を取得するか相当する実務経験が推奨されております。

CompTIA Server+はその名の通りサーバーに関する知識やスキルを問う試験となっております。 具体的にはサーバーの構築、保守、トラブルシューティング、セキュリティ、仮想化を含むサーバーのハードウェアとソフトウェアテクノロジーを保守/運用するためのスキルと知識を評価します。 さらにCompTIA Server+を取得するメリットとして環境問題への配慮、災害復旧や一般的なセキュリティ手順と対応の重要性の理解、専門用語やコンセプトの理解、 サーバーの役割や仕様、様々に変化するIT環境での影響と対応についても理解していることを証明することができるとしております。
CompTIA Server+はサーバー設計、ストレージ、ネットワーク、トラブルシューティング、サーバー管理、セキュリティ、災害復旧の7つの分野から出題されます。
サーバー設計の項目の出題比率は12%で、サーバーフォームファクターの機能と役割について説明することができること、与えられたシナリオに基づいてサーバーコンポーネントの設置、設定、管理を実施することができること、電力と冷却のコンポーネントを比較対照することができること サーバー管理といった知識が問われます。
サーバー管理の項目の出題比率は24%で、 サーバー用 OS のインストールと設定をすることができること、 サーバーの役割と必要条件を比較対照することができること、与えられたシナリオに基づいてサーバーを管理するためのアクセスとコントロールを使用することができること、 与えられたシナリオに基づいて適切なサーバー管理手法を実施することができること、 資産管理と文書化の重要性を説明することができること、仮想化コンポーネントの目的と運用方法を説明することができることといった知識が問われます。この項目は最大の出題比率を誇っており、インフラエンジニアとして基礎的な内容が網羅されております。 サーバーインストールやアップデート、管理、メンテナンスなどに関してしっかりと学習しておく必要があります。
ストレージの項目の出題比率は12%で、与えられたシナリオに基づいて特定の仕様とインターフェースを使用しプライマリストレージデバイスをインストール、展開することができること、与えられたシナリオに基づいて最適な方法(ベストプラクティス)ハードウェアと様々なストレージテクノロジーの特性を要約することができること、 与えられたシナリオに基づいて将来的な成長を見越した適切なストレージ容量と計画を算出することができ ることに関する知識が問われます。
セキュリティの項目の出題比率は13%で、物理セキュリティの方法と概念を比較対照することができること、 与えられたシナリオに基づいてサーバー要塞化の手法を適用することができること、 基本的なネットワークセキュリティシステムとプロトコルを説明することができること、 企業のポリシーに基づいて、論理的なアクセス制御の方法を実装することができること、 データセキュリティの方法とセキュアストレージの処分テクニックを実行することができること、 与えられたシナリオに基づいて適切な環境管理と手法を実施することができるといった知識が問われます。
ネットワークの項目の出題比率は10%で、与えられたシナリオに基づきIPアドレッシングとネットワークインフラストラクチャサービスを利用してサーバーを設定することができること、様々なポートとプロトコルを比較対照することができること、 与えられたシナリオに基づきケーブルを敷設し、適切なケーブル管理手順を実施することができることといった知識が問われます。 ネットワークに関する知識は基礎的な用語の理解程度であり、あまり詳しい内容は問われません。 ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを狙うエンジニアの方やネットワークに関する専門的な知識を身につけたい方はCompTIA Network+を学習することがおすすめとなります。
災害復旧の項目の出題比率は9%で、災害復旧原則の重要性を説明することができること、与えられたシナリオに基づき適切なバックアップの手法を実行することができることに関する知識が問われます。 インフラエンジニアとしてバックアップに関する知識は非常に重要となりますのでしっかり学習しておきましょう。
トラブルシューティングの項目の出題比率は20%で、トラブルシューティングの理論と方法を説明することができること、 与えられたシナリオに基づき適切なツールと方法を選択した上でハードウェアに関連する問題のトラブルシ ューティングを実施することができること、与えられたシナリオに基づいて適切なツールと方法を選択しソフトウェアに関連する障害を効果的にトラブ ルシューティングすることができること、与えられたシナリオに基づき適切なツールと方法を選択しネットワークに関連する障害を効果的に診断する ことができること、与えられたシナリオに基づき適切なツールと方法を選択しストレージに関連する障害を効果的にトラブルシューティングすることができること、与えられたシナリオに基づき適切なツールと方法を選択しセキュリティ関連する障害を効果的に診断するこ とができることといった知識が問われます。 以上がCompTIA Server+試験についての説明とさせていただきます。

CompTIA Server+の学習について

CompTIA Server+の学習について説明させていただきます。 学習はCompTIAの推奨する「CompTIA Server + SK0-005認定学習ガイド」を参考書として利用するといいでしょう。 CompTIA Server+コースは、サーバー管理者とデータセンター技術者がサーバーの展開、保守、およびトラブルシューティングに使用するジョブタスクと実際のシナリオを中心に構築されています。 「CompTIA Server + SK0-005認定学習ガイド」を一通り網羅することで問題なく合格ラインには 到達することができるでしょう。 また、CompTIAのインタラクティブラボを利用することも 学習を効率的に進める方法としておすすめです。 CompTIA CertMaster Labs for Server +は、重要な実践的なスキルを習得し、CompTIA Server +認定の準備のために主題をより深く理解するために必要なプラットフォームを学習者に提供します。 CompTIA CertMaster Labsを使用すると、Server +試験の目的の実際的な側面に取り組み、実際の機器やソフトウェア環境にアクセスして事前のトレーニングを補完することができます。 上記のインタラクティブラボは有料で参考書を利用する際と比較するとコスト面がネックとなりますが、より実践的なトレーニングにより効率よく学習を実施することができます。 CompTIA Server+コース内のすべてのラボアクティビティには、段階的な評価が含まれ、フィードバックとヒントが提供され、学習者の入力に基づいてスコアが提供されます。 また、タスクを正しく効率的に実行する学習者の能力の正確な評価が提供されますので、学習が効率的に実施することができます。
CompTIA CertMaster Labs for Server +は二つのコースが準備されております。 Assisted Labsは、学習者がタスクを段階的にガイドし、10〜15分の体験を通じて評価とフィードバックを提供し、学習者がアクティビティを進めるときに誤解を修正できるようにします。 Applied Labsは、複数のトピックをカバーする20〜30分の経験で一連の目標指向のシナリオを提示し、各シナリオを正常に完了する能力に基づいて、アクティビティの最後に学習者の作業をスコアリングします。 学習者は、規定された一連の手順なしで問題に取り組む方法について自身で考えより柔軟な対応力を培うことが可能になります。 また、CompTIAの提供するCertMaster Learn for Server +というEラーニングでトレーニングを行う方法もあります。 こちらも有料ですが、テストに備え必要な内容を網羅したEラーニングでのトレーニングで、インタラクティブで自分のペースで進めることができる点が最大の特徴です。 教育レッスンと評価、ビデオ、パフォーマンスベースの質問を組み合わせて、 CompTIA Server+とITでのキャリアアップを支援するための方法として有効です。 職務に焦点を当てた試験目標を100%カバーした内容や、 30時間以上の魅力的なコンテンツ、インタラクティブなパフォーマンスベースの質問による12のレッスン 、即時フィードバック付きの120の練習用質問、90問の最終評価によるテスト体験のシミュレートなど CompTIA Server+を合格するためにCompTIAが必要な内容を強力にバックアップしたトレーニングとなっております。 また、学習を実施するにあたってペースを維持するためのカウントダウンカレンダー、 エンゲージメントを維持するためのナラティブインストラクション、画像、ビデオ、ゲーム、 アチーブメントバッジ、フラッシュカード、進行状況を追跡するためのパーソナライズされたダッシュボードなど様々な機能で学習者をフォローします。 上記のようなCompTIAの公式のトレーニングをうまく活用することでCompTIA Server+の合格率はぐっと上昇することは間違いありません。

CompTIA Server+に関連する資格について

CompTIA Server+に関連する資格について説明させていただきます。 関連する資格の一つめがシスコ技術者認定(Cisco Career Certifications)となります。 シスコ技術者認定はシスコシステムズが実施する ネットワークに関する認定資格で、主にシスコ製品を扱う所謂ベンダー認定資格の 代表的な例として知られております。 シスコ技術者認定はエントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、アーキテクト、およびサイバーセキュリティスペシャリストプログラムプロフェッショナルというように 難易度によっていくつかの分類がされております。 いくつか代表的な資格を紹介すると、 CCENT(Cisco Certified Entry Networking Technician、シスコ認定エントリネットワーキングテクニシャン)は エントリークラスの資格であり、最も難易度の低い資格です。
CCNA(Cisco Certified Network Associate、シスコ認定ネットワークアソシエイト)はアソシエイトクラスの 資格であり、シスコ技術者認定の中で最もスタンダードな資格として 人気です。ネットワークの基礎、IP サービス、セキュリティの基礎、自動化およびプログラマビリティ など現代のインフラエンジニアとして最も重要な能力やスキルを証明することが可能です。 また、新しいテクノロジーの移り変わりが激しい現代においてIT環境に対応できる能力を持っていることを証明するだけではなく、 最も高度なネットワークを最適化して管理するために、必要なスキルを保持していることを証明する資格と言えるでしょう。 CCNAはネットワークの基礎、ネットワークアクセス、IP接続、IPサービス、セキュリティの基礎、自動化とプログラムといった内容から構成されております。 CompTIA Server+も試験内容の一部にネットワーク領域が含まれておりますが、CCNAはネットワーク領域に関する内容が出題範囲の中心となることがご理解いただけるでしょう。
また、Cisco Certified CyberOps Associate認定も近年注目を集める資格の一つです。 Cisco Certified CyberOps Associate認定はCCNAと同様シスコシステムズが提供する資格です。 こちらはCompTIA Server+と学習領域はセキュリティ(物理セキュリティとネットワークデータセキュリティの手法を適用する)の部分で重複しているように、サイバーセキュリティに関する専門資格です。 近年になりセキュリティエンジニアの需要が高まっているのは周知の通りです。 CompTIA Server+を学習するインフラエンジニアの場合、特に関連性が高い知識であり、多くの現場で重宝される知識であることは間違いありません。 セキュリティ攻撃を防衛するスキルが必要になることや、データ漏洩などの社会的なペナルティが高まる昨今において、特に今後多くの企業でセキュリティのプロフェッショナル人材が必要になるでしょう。 また、大企業であれば常にサイバー犯罪、サイバースパイ、インサイダー取引、APT(Advanced Persistent Threat)攻撃などのリスクに晒されることになります。 このようなリスクを回避するためにセキュリティオペレーションセンター(SOC)チームが組織されます。 SOCチームでは、セキュリティプロフェッショナルが、システムの監視、検出、分析、および迅速対応に従事し、 サイバーセキュリティのリスク、脅威、脆弱性からシステムを守り、そのためにCisco Certified CyberOps Associate認定で学習した専門的な知識が役に立つでしょう。

では、Cisco Certified CyberOps Associate認定を取得するメリットについて紹介させていただきます。 Cisco Certified CyberOps Associate認定を取得することで、サイバーセキュリティキャリアを形成することに貢献可能です。 また、サイバーセキュリティの脅威と侵害を防止、検出、対応するための基礎を習得することやサイバーセキュリティオペレーションの知識とスキルに関する トレーニングと認定で経歴に価値を与えることや 現場のノウハウを獲得して自信を高めることやソーシャルメディアプロファイルの デジタル認定バッジで、 認定保有者であることを世界中に伝え市場価値を高めることなど様々なメリットがあります。
学習に関してはUnderstanding Cisco Cybersecurity Operations Fundamentals (CBROPS)というシスコシステムズの提供する公式トレーニングを利用することが可能です。CBROPSはアソシエイトレベルのサイバーセキュリティアナリストとしての役割を求めている個人、 およびサイバーセキュリティ運用の知識を求めているITプロフェッショナルなどが対象となります。 技術的な学位を取得しようとしている学生、現在のITプロフェッショナル、技術的な学位を持つ最近の大学卒業生などもコースの対象者となります。これらのコースはいくつかのパターンに分類できます。 インストラクター主導のトレーニングは実践的な練習を伴う教室での5日間、および3日間の自習教材に相当します。 バーチャルインストラクター主導のトレーニングは実践的な練習を伴う5日間のバーチャルインストラクターリードクラスに加えて、3日間の自習教材に相当します。 Eラーニングはビデオ、練習、チャレンジを含む5日間のコンテンツに加えて、3日間の自習教材に相当します。 いずれにせよCBROPSを利用することで効的な学習の理解を行う機会が提供されます。
CBROPSはセキュリティの概念、一般的なネットワークとアプリケーションの操作と攻撃、およびセキュリティインシデントの調査に必要なデータの種類について学習することができます。 アラートと違反を監視する方法と、インシデントに変換されたアラートに対応するための確立された手順を理解して従う方法についても学習することができます。 講義、ハンズオンラボ、および自習を組み合わせて、ITインフラストラクチャ、 運用、および脆弱性の理解を含むSOCの貢献メンバーになるための基本的なスキル、概念、およびテクノロジを学習することが でき、幅広い試験範囲について体系的に学習を行うことができる点が特徴と言えます。 比較的難易度の高いトレーニングとなりますので、受験するためには一定の知識が必要となります。 具体的にはイーサネットおよびTCP / IPネットワークに精通していること、WindowsおよびLinuxオペレーティングシステムの実用的な知識、 ネットワークセキュリティの概念の基本に精通していること、CCNAに関する知識などです。 CBROPSで学習する概要としては、セキュリティオペレーションセンターの定義、 ネットワークインフラストラクチャとネットワークセキュリティ監視ツールを理解すること、 データ型カテゴリの調査、基本的な暗号化の概念を理解すること、 一般的なTCP / IP攻撃を理解すること、エンドポイントセキュリティテクノロジーを理解すること、 脅威中心のSOCにおけるインシデント分析の理解、 サイバー脅威をハンティングするためのリソースの特定、 イベントの相関と正規化を理解すること、 一般的な攻撃ベクトルの特定、 悪意のある活動の特定、疑わしい行動のパターンを特定すること、 セキュリティインシデント調査の実施、 Playbookモデルを使用してセキュリティ監視を整理すること、 SOCメトリクスを理解すること、SOCワークフローと自動化を理解すること、 インシデント対応の説明、VERISの使用を理解すること、 Windowsオペレーティングシステムの基本を理解すること Linuxオペレーティングシステムの基本を理解すること、などになりますので参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか? CompTIA Server+について説明させていただきましたので、参考にしていただけましたら幸いです。