支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


CompTIA Project+の概要について

ここでは、CompTIA Project+について説明させていただきます。 CompTIA Project+はCompTIA(Computing Technology Industry Association)が主催する資格であり、 プロジェクトマネジメントのスキルと知識を評価する資格であり、世界的に有名な認定資格として知られております。
CompTIA(The Computing Technology Industry Association)は「CompTIA A+」「CompTIA Network+」「CompTIA Security+」 「CompTIA Cybersecurity Analyst」「CompTIA Pentest+」「CompTIA Cloud+」 「CompTIA Server+」「CompTIA Project+」 「CompTIA CTT+」 「CompTIA Linux+ Powered by LPI」 など多くの資格認定を主催していることで知られる組織です。 CompTIAの認定資格は、インフラやセキュリティに関するものが中心となり、CompTIA Project+はやや 主力とは外れている資格となりますがプロジェクトマネージメントに関する知識を体系的に学習することが 可能となります。
CompTIA Project+を取得することは様々なメリットがあります。 一点目が世界的に権威と信頼性の高い資格であるということです。 は日本国内だけでなく世界的な標準の資格であるため、 海外で活躍するエンジニアの方にとっても役に立つ資格であり、CompTIA Project+プロジェクトマネージメントの知識やスキルはあらゆるエンジニアのキャリアアップにとって必要な知識であることは間違いありません。 また、プロジェクトマネージメントの仕事においては、国内企業と海外企業が協力して行うケースや国内企業と海外企業の調整を 行うケースもよく見られます。そのようなシーンで活躍するために役立つという点もメリットの一つです。
二点目がキャリアアップとなります。 IT業界において資格が重要であることは周知の通りとなりますが、CompTIA Project+を取得することで第三者に対して知識や経験を証明することが可能で、転職市場においての価値向上やキャリアアップに繋がることは間違いありません。
三点目が専門的な知識を体系的に学習することができるという点となります。 プロジェクトマネージメントにおいて重要な点が専門的な知識です。現場で活躍するためには基礎知識をしっかり理解し、それを柔軟に生かすための経験が必要となります。 CompTIA Project+では小規模から中規模プロジェクトを遂行する際に必要とされる、スコープ、時間、コスト、品質、リソース、コミュニケーション、 リスクマネジメントなどの分野の知識を体系的に学習することが可能です。 これにより業界を問わずプロジェクトマネジメントに必要な標準知識とベストプラクティスに基づく実践力を習得することが可能です。CompTIA Project+は前提条件となる受験資格がないため、誰でも受験を行うことができます。 また、テストは毎日受験することが可能です。そのため、自身の学習速度にあわせてスピーディーに受験を行うことができる点もCompTIA Project+の特徴と言えるでしょう。 以上がCompTIA Project+を取得するメリットについての説明とさせていただきます。

IT業界において、大規模なプロジェクトを管理することやプロジェクトマネジメントを正しく実行するためには様々な知識や能力が必要とされることは言うまでもありません。テクノロジーの進歩が著しい昨今において、プロジェクトを正しく管理し、柔軟に対応するための能力はどのような現場でも重要となります。 それは小規模なプロジェクトのリーダーや部下の管理など様々なシーンで役立つ能力と言えます。 また、チームメンバーとコミュニケーションをとりスムーズにプロジェクトを推進することもプロジェクトマネージメントを学習することで身に付きます。 CompTIA Project+はプロジェクトライフサイクルの管理、適切なコミュニケーションの実施と管理、ステークホルダーとリソースの管理、プロジェクト文書の管理に必要なスキルと知識を評価する資格となります。 プロジェクトマネージメントに関する資格としてPMP資格があります。 PMP資格はPMI(Project Management Institute)が主催する資格であり、高いプロジェクトマネージメントの専門知識を問う資格となります。 PMIは専門家としての信頼性、深い知識、そして収益の可能性の向上という形で様々な権威を認定することが可能であり、200か国以上で展開している団体です。 PMP資格とCompTIA Project+は出題内容な難易度が異なりますので、自身のスキルにあった資格を選択するといいでしょう。 CompTIA Project+はプロジェクトの基本、コミュニケーションと変更管理、プロジェクトの制約事項、プロジェクトツールと文書から構成されております。 プロジェクトの基本ではプロジェクトの特性、フェーズ、スケジュール、役割と責任、コスト管理、アジャイル開発におけるプロジェクト管理の基本を要約するための知識を身につけることができます。 コミュニケーションと変更管理では適切なコミュニケーション手法の影響とプロジェクトの変更管理プロセスを理解するための知識が身につきます。 プロジェクトの制約事項ではプロジェクト全体のさまざまな制約事項を予測し、リスク戦略の重要性を説明するための知識が身につきます。 プロジェクトツールと文書ではさまざまなプロジェクト管理ツール、プロジェクト分析、文書を比較対照するための知識が身につきます。 以上が簡単ではありますが CompTIA Project+に関する説明とさせていただきます。

CompTIA Project+のテストについて

CompTIA Project+のテストについて詳しく解説させていただきます。 CompTIA Project+はプロジェクトの基本、コミュニケーションと変更管理、プロジェクトの制約事項、プロジェクトツールと文書から構成されております。 それぞれについて簡単に説明させていただきます。

プロジェクトの基本ではその名の通りプロジェクトの概要や基本的な知識について学習します。 一般的にプロジェクトは期限、納期が設定されており、何らかの目的がありその実現のためにチームが結成され取り組みます。 プロジェクトの基本ではプロジェクトの役割と責任を分類することができることや、それぞれに様々な専門職が設置されていることなどを学ぶことができます。 プロジェクトチームは多くの理由で重要です。彼らは会社を組織化し、生産性を高め、軌道に乗せるのに役立ちます。 それを実現するためにはメンバー間の良好なレベルのコミュニケーションが必要になり、それを調整するのもプロジェクトマネージメントの基本となります。 プロジェクトチームがビジネスで成功するためには、人材が適切に管理され、それぞれのメンバーがパフォーマンスを発揮することが最も重要です。 それを実現するためにプロジェクトマネージメントを行うものはプロジェクト全体の把握や人材を把握を適切に行う能力が必須です。 また、チームに生産性の可視性と目標の達成に向けた進捗状況を提供する時間管理ソフトウェアなどを導入することで効率化を実現することが可能となります。 プロジェクト憲章やプロジェクト指針、プロジェクトの目的などを明確に提示することも重要です。 これらはプロヘクトを推進するうえでタスク、および成果物の概要を明確に示した文書で、効果的なプロジェクト管理システムを作成するのに役立ちます。 プロジェクトの基本ではアジャイル開発についても学びます。 現在のIT現場において、アジャイル開発手法でスピーディーなサービス開発を行うケースが非常に増加しております。 アジャイル開発に関する理解、メリットデメリットなどについてしっかりとした知識を獲得することは プロジェクトを推進するうえで非常に重要です。 アジャイル開発は、ソフトウェアが短いサイクルで開発および提供されるプロセスのことを指します。 2000年代初頭から使用されてきたソフトウェア開発の方法であり、ソフトウェアを開発するための反復的かつ段階的なアプローチです。 具体的にはユーザーからのフィードバックをプロセスに組み込んで、ユーザーがより良い製品を提供するために調整しより短い期間で改善やリリースを繰り返すことが可能となります。 アジャイル手法は通常、短い反復、つまりプロジェクトでの作業が行われる期間と、それに続く短い期間の反映またはレビューによって特徴付けられます。
アジャイル開発と関連する知識としてDevOpsという言葉があります。 DevOpsは以前から存在していた文化ですが、近年非常に人気があり様々なシーンで使われる言葉でもあります。 DevOpsとは開発 (Development) と運用 (Operations) を組み合わせた言葉であり、 開発チームと運用チームが協力しあうことで開発の速度を向上させ、よりビジネスの価値を高めるという手法 を指します。DevOpsツールチェーンと呼ばれるサイクルを繰り返し、よりスピーディーにソフトウェアを開発することが可能となります。 DevOpsツールチェーンはDevOpsにおいてシステム開発ライフサイクル全体にわたるソフトウェアアプリケーションの配信、開発、および管理を支援するツールのセットまたは組み合わせのことを指します。 DevOpsに様々な考え方があり、厳密な定義は専門家でも異なりますがメリットについては共通しております。 そのメリットについては多くのクラウドベンダーに導入されていることからも理解できるでしょう。 DevOpsは2008年のアジャイルカンファレンスにおいて、アンドリュー・クレイ・シェーファーとパトリック・デボイスが「アジャイル・インフラストラクチャ」について議論した際に導入されました。 また、2009年ベルギーで初めて開催された「DevOpsDays」において多くの人々に認知されました。
近年になりDevOpsがIT業界において注目を集めているのには理由があります。 ソフトウェア開発とインターネットは人々の暮らしを大きく変化させてきました。 それは単にビジネスや人々の暮らしを便利にするツールではなく、 社会の根幹を担う役割として存在しているインフラ基盤として存在しております。 時代の変化と共にテクノロジーが変化したように、ITの世界も大きく変化しようとしております。 その代表的な例がクラウドサービスです。 クラウドサービスは、インターネットを介してアクセスできるサービスとしてのソフトウェアです。 最小限のセットアップ時間で、低コストでソフトウェアやプログラムにオンデマンドでアクセスできるなど、クラウドサービスを使用することには多くの利点があります。 クラウドサービスは、月額または年額のサブスクリプション料金でソフトウェアを提供する企業によって提供されます。 これらの企業は通常、ソフトウェア自体を保守していないため、元の小売価格よりも低いコストでソフトウェアを提供する傾向があります。 クラウドサービスは、Webサイトのホスティング、バックアップストレージスペースの提供、またはコンピューターのオペレーティングシステムで動作しない可能性のあるアプリケーションを実行するための仮想マシンの使用などの他の目的にも使用できます。 DevOpsとクラウドサービスを利用することで、ユーザーはより快適なサービスを簡単に教授することが可能となります。 ビジネスが多様化しアプリケーションやサービスの開発速度や品質が求められる市場において、 DevOpsとクラウドサービスを活用することが主流になることは間違いありません。 従来の開発における考え方では解決できない課題もDevOpsによる様々な工程をオートメーションする手法や拡張性により解決する可能性が高まります。 以上がプロジェクトの基本に関する説明とさせていただきます。

次にコミュニケーションと変更管理について説明させていただきます。 コミュニケーションと変更管理では、 与えられたシナリオに基づいて、適切なコミュニケーション手法を活用することができるための知識や、コミュニケーション手法に影響を与える要因を比較対照するための知識なども問われます。 そのためには、言葉の壁、タイムゾーン/地理的要因 、技術的要因、文化の違い、組織間の違い 、組織内部の違い、個人的要求/個人的嗜好、信頼関係の構築/関係の構築 、メッセージの内容に合わせて手法を活用する、クリティカルファクター 、特定のステークホルダーによるコミュニケーション要件などについての知識が必要となります。 また、一般的なコミュニケーションのトリガーについて説明し、対象者と根拠を特定することができるための知識についても問われます。 ここでは、監査、プロジェクト計画、プロジェクト変更、リスク登録簿の更新 、マイルストーン、スケジュール変更、タスクの開始/終了、ステークホルダーの変更 、ゲートレビュー、事業継続の対応、インシデントレスポンス、リソース変更などについての理解が必要となります。 以上がコミュニケーションと変更管理についての説明とさせていただきます。

次にプロジェクトツールと文書について説明させていただきます。 プロジェクト管理ツールはプロジェクトに応じて最適な内容を選択する必要があり、 それに関する知識はマネージメントを行うために非常に重要です。 プロジェクト管理ソフトウェアは、ビジネスを円滑かつスムーズに実行し、プロジェクト状況を可視化することに役立ちます。 最適なプロジェクト管理ツールを見つけるには、コスト、機能、統合などの要素を考慮する必要があります。 また、ガントチャートやタイムラインなどの機能は多くのプロジェクト管理ツールとして搭載されており、 使いやすいインターフェイスを備えております。SlackやTrelloなどの職場の他のツールと統合し連携することで よりスムーズなプロジェクト管理を実行することが可能となります。 プロジェクト管理ソフトウェア市場は絶えず進化し、変化しています。 新しく革新的なツールが毎日出てきており、ニーズに合った適切なツールをキャッチアップし プロジェクトに投入することもマネージメントを行う上で重要です。 プロジェクト管理ツールは、プロジェクト管理ソフトウェア、コラボレーションおよびコミュニケーションツール 、プロジェクト追跡ツール、リソースプランニングツール、タイムトラッキングツールなどに 分類することができます。 また、市場やプロジェクトを分析するためにSWOT分析についても学びます。 SWOT分析は、企業が自社の長所、短所、および脅威を特定するのに役立つ戦略的計画ツールです。 これは、ライバルや競合他社との関係で会社の長所、短所、および機会を分析するために使用されます。 長期計画または短期意思決定のためのツールとして使用できます。 SWOT分析を実行するプロセスは難しくありませんが、手動で実行すると時間がかかる場合があります。 近年ではテクノロジーの変化もあり、IBM Watson AssistantやGoogle AssistantなどのAIツールの助けを借りて SWOT分析のプロセスの実行がより簡単になり、より効率的に分析し正しい判断を行うことができるようになりました。 以上が次にプロジェクトツールと文書に関する説明とさせていただきます。

また、CompTIA Project+の学習についても簡単に紹介させていただきます。 CompTIA Project+は、Aレベルのコンピューター技術者またはAレベルのITプロフェッショナルに相当するオンラインコースを提供します。 これはプロジェクトベースの学習コースとなります。また、学生は独自のカリキュラムを作成し、プロジェクトを完了するために必要なスキルを学ぶことができます。 CompTIA Project+のオンラインコースは、スペイン語、フランス語、アラビア語、ロシア語、中国語で利用することが可能です。 CompTIA Project+の学習コースは、セルフペースモードまたはチューターで行うことができます。 このコースは、転職を希望し、ITプロフェッショナルまたはコンピューター技術者になりたい人やスキルセットを更新し、IT業界で新しい機会を追求したい人にも適しています。 以上が簡単ではありますがCompTIA Project+のテストの内容に関する説明とさせていただきます。

CompTIA Project+に関連する資格について

CompTIA Project+に関連する資格はPMP資格(Project Management Professional)となります。 PMP資格はPMIが認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。 PMIは1968年に設立され、世界中に35万人以上のメンバーが在籍し、PMP資格だけでなくCAPM、PgMP、Agile Certified Practitioner(ACP)など複数のプロジェクト管理の認定を提供していることでも知られております。 PMP資格は受験者のプロジェクトマネジメントに関する経験、教育、知識を測り、プロフェッショナルとしての確認を目的として実施されている資格です。これらはPMI本部が資格認定を実施しており、法的な免許などではなく専門的な知識を有していることを証明するための資格となります。 また、プロジェクトマネージメントの業界において標準的な資格として有名であり、 「人」「プロセス」「ビジネス環境」の三つの領域によって構成されております。
PMP資格の「人」について簡単に紹介させていただきます。 ここでは、プロジェクト・チームを効果的にリードするためのマネージメントについて、例えばコンフリクトの理解などが出題されます。 コンフリクトは相反する意見、態度、要求などが存在し、互いに譲らずに緊張状態が生じることなどを 指します。 プロジェクトを推進する際には少なからず利害関係者が発生し、それらが対立するような 関係が生まれたり、チーム内において軋轢が生まれプロジェクトに支障が出たりするケースもあります。 プロジェクトマネージャーとしてコンフリクトの原因と段階を把握する、コンフリクトの背景を分析する、コンフリクト解消の適切な解決策を評価/提言/調整するといった知識や経験が問われます。 また、チームをリードするための知識も必要となります。 プロジェクトを推進するためには明確な指針を定めチームをけん引する必要があり、正しい知識をもつことでスムーズに実行することが可能です。 具体的には明確なビジョンとミッションを設定することが重要です。 チームメンバーには様々な人が存在し業務に携わっており、メンバーの多様性と包括性(行動タイプ、思考プロセスなど)をサポートすることや理解することも重要です。 また、価値のサーバント・リーダーシップ(サーバント・リーダーシップの信条とチームを結び付けるなど)、 適切なリーダーシップ・スタイルを決定する(指揮型、協働型など) 、 チームメンバー/ステークホルダーを鼓舞し、動機づけ、影響を及ぼす (チーム契約、社会契約、報奨システムなど)、 チームメンバーとステークホルダーの影響を分析すること、様々なチーム・メンバーやステークホルダーをリードするための様々なオプションを見分けるといった チームを強化し効率よく運営するためのスキルを学ぶことができます。 さらに、チームを適切に評価しトレーニングするための知識も必要となります。 例えば重要業績評価指標に照らしてチームメンバーのパフォーマンスを評価することがそれに該当します。 そして、チームメンバーの成長と育成をサポートし、評価する 、適切なフィードバック・アプローチを決定することやパフォーマンスの改善を検証するといった知識が問われます。 チームの強みを基に調整する、チーム・タスクの責任をサポートすることやタスクの責任の実例を評価する、意思決定権限のレベルを決定し、付与するといった知識が問われます。 これによりプロジェクトが円滑に運営することが可能となり、チームメンバーが納得感をもちながら業務に取り組むことができます。 さらに必要なコンピテンシーとトレーニングの要素を決定することやトレーニングのニーズに基づき、トレーニング・オプションを決定する、 トレーニングに資源を割り当てる、トレーニングの成果を測定することも重要な内容となります。
次にPMP資格の「プロセス」について説明させていただきます。 ここでは、プロジェクトを推進する際に重要なプロセスについて実践的な知識を学ぶことができます。 プロジェクト全体を通して事業価値を確認することや、実際のプロジェクトタスクの細分化を行うための 知識が問われます。ステークホルダーのコミュニケーション・ニーズを分析することやステークホルダーに対するコミュニケーション方法、チャネル、頻度、などを決定することは 非常に重要です。また、それらの内容をプロジェクト情報に応じて効果的に更新し最新の状況をプロジェクトに反映することも必要です。 また、予算と資源を計画し、管理するための知識も問われます。 予算に関するニーズを見積り将来の予算に関する課題を予測することや予算の差異を監視し、ガバナンス・プロセスと連携して必要に応じて調整すること、 資源を計画し、管理するといった知識が問われます。 リソースの配分もプロジェクト運営においては重要な知識となります。
次に、PMP資格の「ビジネス環境」について説明させていただきます。ここでは、プロジェクトをスムーズに 推進するための環境やそれに関連する知識が問われます。 プロジェクトのコンプライアンス要求事項(セキュリティ、安全衛生、 規制順守など)を確認し、 それに従いプロジェクトを運営するための理解が問われます。 コンプライアンスの重要性は増す一方であらゆる業種や業界において必要となり、 プロジェクトマネージャーはそれらについて正しい専門知識と理解が必要です。 具体的にはコンプライアンスのカテゴリーを分類することや、コンプライアンスに関する潜在的脅威を特定することが必要です。 また、コンプライアンスをサポートする手法に関する理解やコンプライアンス違反の結果を分析すること、 コンプライアンスのニーズへの対応に必要なアプローチとアクション (リスク、法的対処など)を特定する、プロジェクトのコンプライアンス順守など 幅広い知識が必要となります。

CompTIA Project+の対象者はプロジェクトマネジメントの12カ月程度の実務経験で得られる知識やスキルを 持つ方であり、小規模から中規模のプロジェクトを管理するプロフェッショナル向けに設計されていることは 本文で説明させていただきました。 PMP資格の場合、一定の業務経験や知識が求められ CompTIA Project+と比較しても難易度が高いと言えるでしょう。
PMP資格では、 プロジェクトマネジメントの実務経験が申し込み前の8年間に連続して蓄積されたものであること、 学歴が中等教育卒業(高校卒業、準学士号または海外の同等資格)の場合は5年間・60か月以上にわたる重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験が必要とされます。 また、4年制大学卒業(学士号または海外の同等資格)の場合3年・36か月以上にわたる重複しないプロジェクトマネジメントの実務経験が必要とされます。 このように、受験資格についても制限がありハードルが高いことが一つの特徴とも言えるでしょう。
その他の特徴として国際的な資格として信頼性と権威性の高い資格であり、プロジェクトマネージメントに関する資格の最高峰の一つとして業界で高い認知度を誇ります。 それらを裏付けるのがISO9001規格・ISO/ANSI17024規格の認証も受けていることです。 ISO9001は、製品の品質を保証するため使用される品質規格です。 これは、企業が従い、実装するためのフレームワークを提供する一連のガイドラインであり、 国際規格として場所、規模、セクターに関係なく、どの企業でも実装できることを意味します。 また、ISO9001は企業が使用するためのガイドラインを提供し、ベストプラクティスに従っていることを確認します。 ISO9001は企業が製品やサービスの品質を管理し、顧客の期待に応えるのに役立ちます。また、効率と有効性を向上させ、コストを削減し、政府規制へのコンプライアンスを維持し証明することに役立ちます。 メリットはそれだけではなく、企業に競争力を提供し製品やサービスの品質を向上させ、従業員の生産性を高め、新しいビジネスチャンスを開拓するのに役立ちます。 また、従業員が適切にトレーニングされ、業務のあらゆる面で優れた慣行を使用していることを確認することで、 企業が顧客のニーズをより効果的に満たすのに役立つため企業にとって継続的なメリットをもたらすでしょう。
ISO/ANSI17024は人事認証機関の運用基準を指定する国際規格です。 この規格には、認証の基礎となる個人の認証スキームの開発と維持に関する要件が含まれています。 個人の認証機関の一般要件、人のための認証機関の構造要件、 個人の認証機関のリソース要件、個人の認証機関の記録と情報の要件、 認証スキーム(開発)、個人の認証機関の認証プロセス要件、 個人認証機関のマネジメントシステム要件などがそれらに該当します。

次に、関連する資格としてP2M(Project&Program Management)を紹介させていただきます。 P2Mは特定非営利活動法人日本プロジェクトマネジメント協会(Project Management Association of Japan)が主催しており、 プロジェクトやプログラムマネジメント人材の専門知識を問う認定資格として知られております。 特定非営利活動法人日本プロジェクトマネジメント協会の業務内容としては、 プログラム&プロジェクトマネジメント標準ガイドブックであるP2Mの発行・維持・改善主体として、P2M の国内外への普及事業の実施、P2Mに基づく資格試験の実施機関であり資格者の認定・登録等の業務、 PMに関する研究開発および国内外PM関連団体との交流、PMに関する普及・研修・セミナー事業の実施、となります。 具体的には、グローバルに急激に変化する環境にあって、時代の要請に応える高度な視点、広い視野を有するPM人材を育成すること、「プログラム&プロジェクトマネジメント標準ガイドブック (P2M)」を国内外へ発信し、その啓蒙・普及活動を通して、マネジメント品質向上発展に寄与すること、 PM実践家をライフサイクルで支援するサービスやプロダクツを提供すること、 PM実践家同士の交流を広く推進し、PMの応用力を高めること、というようなミッションを掲げております。 P2Mの資格はPMC(Project Management Coordinator)、 PMS(Project Management Specialist)、PMR(Program Manager Registered)が存在するため、それぞれ簡単に紹介します。
PMCはプロジェクトを推進する遂行実務者、リーダー候補者など、PMを実行する上で必須のコア知識を有する人材を認定する資格となります。改訂3版P2Mに記載されているプロジェクトマネジメントコアに関する知識が出題され、CBT試験で、50問の問題を四肢択一により解答(75分)で実施されます。
PMRではプログラム・プロジェクトマネジャーが直面する様々な課題に対するP2Mの実践的活用力を論文、面談、 ワークショップ等で審査します。 試験は一次試験と二次試験があり、一次試験は論文、面談による実践力評価が実施され、 二次試験は論文、ワークショップ、面談による実践力判定が実施されます。
PMSは改訂3版P2Mに記載されているプログラムマネジメントに関する知識が問われます。

P2Mは、プロジェクト管理知識体系(PMBOK)などの体系的なプロジェクトマネージメントの知識に プログラムマネジメントを加えた内容となっております。 このPMBOKというのは、プロジェクト管理で最も広く使用されている標準です。 これは、世界中のプロジェクトマネージャーに最も人気のあるガイドであり、 プロジェクトマネージメントの標準的な知識体系として知られております。PMBOK第5版は、アジャイル手法、クラウドコンピューティング、ソーシャルメディアマーケティングなどの新しいトレンドを含む、プロジェクト管理の分野における最新の変更に対応するために改訂および更新され、2014年にリリースされました。 PMBOKはいくつかの内容に分類されており、 それぞれを学習することでプロジェクトマネージメントにおける体系的な知識を網羅することができるように設計されております。 では、それぞれの内容について簡単に紹介させていただきます。
プロジェクト管理に関する章では、プロジェクト管理とその重要性について説明されております 。プロジェクト計画がどのように作成されるかといった方法およびプロジェクト計画で考慮する必要のある重要な側面について必要な知識を理解することができます。 そもそもプロジェクト管理とは何か、それがどのように行われるか、そしてなぜそれが重要であるかについての概要について本質的な理解を行うことができます。また、プロジェクト計画を作成するプロセスと、その際に考慮する必要のあるいくつかの重要な側面についても説明されております。 プロジェクトマネージャーは、事前に活動を計画し、それを使用してプロジェクトを管理できる必要があります。 活動を計画するには、プロジェクトで実行される予定のタスクのリストが必要です。リストには、誰が何をいつ行うかなど、関連するすべての詳細を含める必要があります。 次にプロジェクトの実行に関する知識を学びます。 プロジェクトを実行するには、スケジュールに従う必要があります。 プロジェクトスケジュールを作成する方法と、それを実行するのに最適な期間について説明します。また、期限に従ってプロジェクトを実行する方法も学習します。 期限に従ってプロジェクトを実行することは、全てのプロジェクトマネージャーにおいて重要なミッションです。 それらを正しく実行するための専門的な知識について学ぶことができます。 次にプロジェクトの管理についてです。 ここではプロジェクトの進行状況を監視し、プロジェクトが順調に進んでいることを確認する方法について学習します。 プロジェクトを管理する方法をよりよく理解して、問題や遅延なしにプロジェクトを完了できるようにするのに役立ちます。 進捗状況の監視は、プロジェクト管理の最も重要な側面の1つです。チームがタスクを順調に進めているかどうか、チームが何をしているか、次に何をする必要があるかを理解するのに役立ちます。

次に、関連する資格としてITストラテジスト試験 (Information Technology Strategist Examination)を紹介させていただきます。 ITストラテジスト試験は情報処理技術者試験の一区分であり、2009年に開始された認定資格で、超上流工程における企業経営戦略などを扱います。 具体的には企業のトップマネジメントと共に、事業戦略・事業計画からシステム化計画の立案と実行を主導する戦略家(ストラテジスト)としての能力が問われます。 これらの業務を実施するためには高度な経営戦略知識・IT戦略知識・コンサルティング能力を持つ必要があります。 それだけでなく経営者の立場で、企業の経営方針を左右する意志決定能力も必要とされます。 そのため、対象者は経営企画、最高情報責任者(CIO)などの幹部候補、ITコンサルといったビジネスの上流工程に関連する職業が想定されて設定された認定資格です。
ITストラテジスト試験は1994年に開始されたシステムアナリスト試験を前身として、上級システムアドミニストレータ試験の出題範囲を吸収したうえで現行の試験名称に変更されました。 情報処理技術者試験制度の中でも最も難易度の高い認定資格として扱われており、 高度情報処理技術者試験の試験制度のスキルレベル4に該当します。 高度情報処理技術者試験は、ITストラテジスト試験以外では プロジェクトマネージャ試験、システムアーキテクト試験、ITサービスマネージャ試験、 ネットワークスペシャリスト試験、データベーススペシャリスト試験、 エンベデッドシステムスペシャリスト試験、システム監査技術者試験などがあります。
ITストラテジスト試験は経営とITを結びつける 戦略的な専門的を有したプロフェショナルとなります。 CompTIA Project+の対象者であるプロジェクトマネージメントの領域と 近しい部分もあり、学習することで より幅広い業務領域に対応することが可能となります。 対象者は 「高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、 情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。 また、組込みシステム・IoTを利用したシステムの企画及び開発を統括し、新たな価値を実現するための基本戦略を策定・提案・推進する者」と定義されております。
ITストラテジスト試験では経営戦略やビジネスの策定などを行いますが、最も特徴的な点が組込みシステム・IoTを利用したシステムの企画や開発に関する領域の知識が問われるという点となります。 従来のプロジェクトマネジメントや経営戦略の認定資格では、こういった内容を重点的に取り扱う認定資格は少なかったのですが、近年のIT業界の状況を鑑みて取り入れられた点が大きな特徴です。 IoTは、電子機器、ソフトウェア、センサー、および接続が組み込まれた物理オブジェクトのネットワークを指す総称であり、オブジェクトをリモートで監視および制御できるようにします。 私たちの周りのすべてのオブジェクトがインターネットに接続されている新しい時代を生み出し、 ヘルスケア、農業、運輸、セキュリティなど多くの業界を変革し、その影響は今後も非常に大きいと予測されます。 IoTの背後にある考え方は、すべての人々がデジタルIDを保有しあらゆるデバイスに接続できることで非常に 便利な世界を生み出すことです。 それらは顧客の行動や好みに関する膨大な洞察を提供することができます。 これらは人々の生活を快適にするだけでなく企業に対して多くのデータを提供することになり、 パーソナライズされたマーケティング戦略の実現を可能にします。 これらのテクノロジーは将来の人々の暮らしを大きく変えると言われております。 ITストラテジスト試験では企業の経営戦略やビジネス戦略を理解するうえで これらのテクノロジーが必要であることを理解し、実施のビジネスに活用することを可能にします。

IoTや組み込みに関連する資格としてエンベデッドシステムスペシャリスト試験(Embedded Systems Specialist Examination)があります。 エンベデッドシステムスペシャリスト試験もITストラテジスト試験と同様、高度情報処理技術者試験に 該当する資格となります。 ITストラテジスト試験と比較するとエンジニア向けの資格となりますが、組み込みやIoTについて関する基礎的な知識を身につけるためには非常に有効な資格と言えます。 エンベデッドシステムスペシャリスト試験は他の高度情報処理技術者試験と同様、午後Iと午後IIの二部から構成されております。出題範囲としては、 コンピュータ構成要素、ハードウェア、ソフトウェア、システム開発技術、情報セキュリティ、 コンピュータネットワーク、ソフトウェア開発管理技術、ビジネスインダストリ、 基礎理論(離散数学、応用数学、アルゴリズム、プログラミングなど)、ヒューマン・インタフェース・デバイス、マルチメディア 、データベース、プロジェクトマネジメント、ITサービスマネジメント、システム監査、 システム戦略、システム企画、経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント 企業活動、法務となります。 ソフトウェアのエンジニアとして専門的な知識を体系的に学び、IoT時代においてプロフェッショナルとして 必要な知識を網羅することが可能です。
組込みシステムの設計・構築に関する内容では、IoTを含む関連技術の動向及び適用可能性を基にした開発システムの機能要件の分析や機能 要件を満足させるハードウェアと ソフトウェアのトレードオフ、ソフトウェア要求仕様・ハ ードウェア要求仕様の把握、システムアーキテクチャ設計、広域無線通信網の活用、リアル タイム設計、機能安全設計、高信頼性設計、保守性設計、環境安全設計セキュリティ設計、 全体性能の予測、省電力設計、テスト手法の検討、開発環境の設計といった知識が問われます。 組込みシステムのソフトウェア設計に関する内容では、IoT を含む関連技術の適用可能性の吟味とプラットフォームの利用やリアルタイムOSの応用、デバイスドライバの設計、タスク設計、共有資源設計、 ソフトウェアの実装及びそれらを行うプロセスとしてのソフトウェア要求仕様の吟味やソフトウェア方式設計ソフトウェ ア詳細設計、 ソフトウェアコード作成とテストソフトウェア結合テスト、システム確認テ スト、構成管理、変更管理といった知識が問われます。組込みシステムのハードウェア設計に関する内容では、 IoTを含む関連技術の適用可能性の吟味とプラットフォームの利用やハードウェア要求仕様 の分析、MPU又はMCUの選択、システムLSIの吟味、 高位ハードウェア設計言語の活用、 ハードウェアアーキテクチャの設計、メモリ階層の設計、 周辺デバイスの検討(センサ,ア クチュエータほか)ハードウェア構成要素の性能評価、有線・無線の通信インタフェースの 設計、高信頼化設計、故障解析、ヒューマンインタフェースの検討、システム確認テスト、 EMC評価、セキュリティ対策、不具合対策、開発及び試験環境の構築、電気・機械まわりの問題検討といった知識が問われます。 保守に関する内容では、IoTを含む関連技術の適用可能性の吟味、ソフトウェア仕様書・ハードウェア設計書に基づく保守容易化設計、 保守計画の作成、リモートメンテナンス、状態監視保守、定期保守、保守作業の記録と構成管理といった知識が問われます。

まとめ

いかがでしたでしょうか? CompTIA Project+について詳しく解説させていただきましたので、 参考にしていただけましたら幸いです。