ITスペシャリストとは?仕事内容や種類を説明します!
ITスペシャリストとは?仕事内容や種類を説明します!
IT業界ではITスペシャリストという言葉が使われることがあります。
明確な定義があるわけではありませんが、日本の経済産業省が定めIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が 推進するITSS(ITスキル標準)では、6つの専門分野においてレベル3以上を満たす人であるとしています。
6つの専門分野は以下のとおりです。
- システム管理
- セキュリティ
- データベース
- アプリケーション共通基盤
- ネットワーク
- プラットフォーム
今回はITスペシャリストの仕事内容や関連する資格についてご紹介します。
ITスペシャリストの仕事内容
システムエンジニアなど、プロジェクトの多くの工程に携わるのほか業種とは違い、ITスペシャリストは一部の工程に携わり 前述の6つの分野などの専門知識を活かしプロジェクトに参加します。
システムエンジニアなどは幅広い知識が求められますが、ITスペシャリストには専門分野の深い知識とスキルが求められます。
とはいえ、視野が狭くなってはいけません。常に新たな技術や情報を常に身に着ける意欲や学習も必要になります。
6つの専門分野
ITスペシャリストの6つの専門分野について、おおまかな役割と仕事内容についてご紹介します。
システム管理
システムの構築を設計から行い、運用及び管理を行います。また、ハードウェア・ソフトウェアやアプリケーションの システム運用も担当します。
セキュリティ
個人情報の漏洩や情報の流出を防ぐため、セキュリティシステムやコンポーネント(機器やソフトウェアの持つ要素) を設計・構築し、運用します。
データベース
アプリケーションやシステムにまつわるデータを管理するデータベースを設計・構築します。また、テスト計画の作成から 障害の対応も行います。
アプリケーション共通基盤
導入するシステムに適したソフトウェアやフレームワークを選定し、開発や導入を行います。また、開発環境の構築や支援も行います。
ネットワーク
ローカルエリアネットワークの構築なども含め、ネットワークの設計や構築、導入や運用を行います。また、障害対応も行います。
プラットフォーム
アプリケーションやシステムを動作させる為の基盤となるOSやミドルウェアの選定や設計・構築、導入や運用を行います。
また、システムリリース後の障害の対応や性能管理も行います。
ITスペシャリストの資格
ITに関連する資格は細かな分野に分かれ、国家資格やベンダー資格を含め様々なものがあります。今回はITスペシャリストの専門分野において役立つ資格を紹介します。
基本情報技術者試験
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主宰する試験で、ITエンジニアにとっては基礎となる資格となっており最初に目指したい資格です。
専門的な知識よりは、IT関連の技能や知識を幅広く問われます。
合格率は20%~30%と高くはありませんが、独学や未経験者でも充分に合格できる可能性があります。
他の上位資格の前提となるような資格のため、ぜひ取得しておきたいところです。
応用情報技術者試験
基本情報技術者試験の上位と呼べる資格で、より応用的な知識を幅広く問われます。
また、IT関連のみならず経営や管理などの知識も問われるためより実務的な内容となっています。
ITSS(ITスキル標準)では応用情報技術者試験はレベル3に相当するため、この資格を持っていればITスペシャリストといえることになります。
基本情報技術者試験を取得した後はこの資格の取得を目指し、さらに上位の専門的な資格の取得を目指しましょう。
情報処理安全確保支援士試験
ITスペシャリストの専門分野の中で、サイバーセキュリティに関する資格です。「情報セキュリティスペシャリスト」に代わって2017年から実施されています。
合格率は概ね20%前後で、暗号化技術やセキュアプログラミングなど、セキュリティに関する問題が多く、一部ネットワークに関する知識も要求されます。
専門的で難易度の高い資格ですが、セキュリティを専門とするなら取得を目指したい資格です。
データベーススペシャリスト試験
データベースに関する知識と専門性を証明する資格です。ER図や正規化などをはじめ、データベースセキュリティや設計・管理に関する広い知識が問われます。
同じくデータベースに関するベンダー資格である「オラクルマスター(ゴールド・プラチナ)」と並び、データベースのスペシャリストを目指すならば 取得しておくと良いでしょう。
ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークに関する知識や技術を問われる資格です。基礎理論をはじめとするテクノロジ系、プロジェクトやサービスに関するマネジメント系、また経営戦略などの ストラテジ系の知識も問われます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ITスペシャリストの仕事の内容は専門的で、関連する資格も難易度の高いものばかりですが、その分 ITの現場では需要も多く、スキルが高ければ年収などの待遇も期待できる職種になります。
ITに関連する職業についていてスキルアップや上流工程へのステップアップを考えるなら、目指す価値のある良い目標となるでしょう。
今回の記事がそういった方たちの参考になれば幸いです。