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そもそもブロックチェーンとは

ブロックチェーンは皆で管理する台帳

ブロックチェーンは、分散型ネットワークを構成する複数のコンピュータに暗号技術を組み合わせ、取引情報等のデータを同期して記録する技術のことを指します。一定期間の取引データをブロック単位にまとめ、コンピュータ同士で検証し合いながら、正しい記録をチェーンのように繋げて蓄積する仕組みから、その名が付きました。

ブロックチェーンが使用されているモノ

「分散型台帳」との別名もあるブロックチェーンは、ビットコインという仮想通貨に用いられる基盤技術です。他にも、使用されるケースを5つ紹介します。
1.「ポイントサービス」(例).銀行のサービス利用時に専用のポイントが付与される。
2.「不動産取引」(例).仲介者不要で取引の自動化及び改ざん防止等
3.「食品管理」(例).食品の生産と流通に関するデータ、検査証明や認定証書の記録
4.「個人認証アプリ」(例).個人情報の保存や認証、転送のセキュリティ確保
5.「クラウドファンディング」(例).クラウドセールという新しいファンド形式

ブロックチェーンに使用されるプログラミング言語

C++

仮想通貨で有名なビットコインは、「C++」によって開発されました。「C++」の特徴は、C言語にオブジェクト指向が追加され、サーバーサイドのプログラミング開発にも利用出来るという点です。C言語と互換性があり、さらにC言語と構文の形が似ている「Java」も理解しやすくなるメリットがあります。

Go言語

Go言語は、標準ライブラリが整備され、簡単に便利機能が追加可能という特徴があります。それにより、「C++」と比べると、取得しやすいと言われています。
イーサリアムの操作に必要なクライアントソフト「Go Ethereum」を利用する際に使用する言語です。
※イーサリアムとは、「アルトコイン」の1つです。ビットコイン以外の仮想通貨を「Alternative Coin」と呼び、「アルトコイン」はその略称です。このイーサリアムは、スマートコントラクトを使用した仮想通貨「イーサ(ETH)」のプラットフォームで、2019年9月時点の時価総額は、ビットコインに次いで世界2位を誇ります。

Javascript

ブロックチェーンのWebサービスには、「Javascript」が使用されています。「Javascript」は、ライブラリを利用してWebサービスの開発が可能です。加えて、サーバーサイドでのプログラム処理も可能な事から、様々な企業がこの言語を利用しています。

solidity

「solidity」は、「DAapps」を開発する為に使用されるプログラミング言語です。
「solidity」は、イーサリアム上で契約の条件確認や履行までを自動で実行出来る「スマートコントラクト」を実装出来るのが特徴です。また、「Javascript」と文法が似ていることから、「Javascript」の知識がある方にとって、比較的取得しやすい言語と言われています。

ブロックチェーンエンジニアについて

ブロックチェーンに関わる職業に、ブロックチェーンエンジニアがあります。近年、注目が高まっていて、企業の需要がある職業です。
ブロックチェーンエンジニアは、「ブロックチェーン自体を実装するエンジニア」、「ブロックチェーンを用いた開発エンジニア」、「ブロックチェーン技術を使用したサービスのエンジニア」の3種類にわかれています。

業務の種類

●「仮想通貨関連の業務」
ビットコイン等の仮想通貨の取引所が募集をかけている分野です。
度重なる仮想通貨盗難事件や問題、リスク等への対策の為にも、急激にブロックチェーンエンジニアの需要が伸びています。
●「ブロックチェーン技術を用いた新しいシステム開発」
仮想通貨は既存の概念・サービスです。ブロックチェーン技術を用いて新しいシステムやサービスを開発する役割を、ブロックチェーンエンジニアが担当します。
●「Hyperledger(ハイパーレジャー)関連の業務」
「Hyperledger」は、ビットコインの「bitcoin」、イーサリアムの「ether」のように特定の仮想通貨単位を持ちません。
ブロックチェーンの特性を、社会の様々なソリューションの技術基盤として汎用的に活用する事を目的として開発されました。
プライベートで使用するブロックチェーンモデルを採用していて、主にエンジニアが個別で設計出来るシステムモデルに最適とされています。
●「イーサリアム関連の業務」
ノード構築に分類されるイーサリアムは、スマートコントラクト設計や開発等をはじめ、Webアプリケーションやブロックチェーンネットワークを連携させる為のインフラ設計と構築に、とても役に立ちます。

必要スキル

●「ブロックチェーン技術」
ブロックチェーン技術とは、分散型台帳技術や分散型ネットワークの構築・設計技術を指します。
これらの技術は、ビットコイン中核技術の原型設計する際に必要とされたデータベースを基準にしています。
●「プログラミング言語の理解」
「C++」、Go言語、「Javascript」等をはじめ、一般に使用される言語の理解が必要になります。
ビットコインの流通や取引内容を一括で管理する為に設計された、システムモデルに使用する「C++」の理解は必須といえます。
●「ソフトウェア開発のスキル」
データ構造に関する知識を元に、実装・実践の経験を重ねて修得していきます。
これには、データ構造に関する知識だけではなく、分散型データベースに関する情報や知識も必要になっていきます。
●「暗号理論に関する知識」
ブロックチェーンエンジニアにとっての暗号理論は、ハッシュ関数・公開鍵暗号・電子署名・疑似乱数生成機などの仕組みや種類の理解が求められます。

年収

CNBCによると、ブロックチェーンエンジニアの平均年収は「920万円」です。他のエンジニアの平均年収は以下の通りです。
SEの平均年収「550万円」
DBエンジニアの平均年収「540万円」
ネットワークエンジニア「460万円」
Webエンジニア「430万円」
このように、他のエンジニアよりもかなり高い水準であることが分かります。
理由としては、ブロックチェーンが生まれたのが10程年前と新しい技術の為、対応出来る技術者が少ない。求める企業が多いにも関わらず、知識や経験を積む必要があり、そのエンジニアの供給が追いついていない等が挙げられます。

まとめ

ブロックチェーンは注目を集めている技術で、まだ発展途上であるものの、大きな可能性を秘めています。ブロックチェーン=仮想通貨のイメージは確かに強いですが、今回紹介しましたように他のサービスにも使われています。需要はますます伸びていき、様々な所で活躍することでしょう。