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みなさんはITエンジニアとして働く際に、就職先の候補地として「関西地方」を視野に入れた事はあるでしょうか?実は、関西地方にも、東京に引けを取らないほどのIT求人が多くあるのです。そこで今回は、関西のIT求人を探す際のポイントをいくつか具体的にご紹介していきます。

関西のIT求人はどこのエリアが多いのか?

関西のIT求人の殆どは「大阪」が就業場所になっています。その他多いのは京都、神戸、などですが、大阪で求人を探した方がいい事は覚えておきましょう。さらに、大阪の中でも梅田北エリアはここ数年で再開発され、次世代都市の様相を強めてきています。また、近年では政府からの起業支援もあり、大阪エリア全体のITエンジニアの求人は増加傾向にあります。

関西のIT求人ではどのような企業が多いのか?

関西のIT求人ではどのような企業が多いのでしょうか?大きく分けると、「受託会社」と「自社サービス開発会社」2つのタイプの企業があります。それぞれどのような違いがあるか、見ていきましょう。

①受託会社

受託会社では、様々な企業からの案件を受託して行っています。その為、多様なウェブアプリケーションや業務システムの開発に携わる事ができ、技術力を高めていけます。一方で、受託会社では仕様書や厳密な要件定義に沿って、案件を進めていく事になるため、かなり堅苦しい雰囲気のまま業務を続けていく事になります。

②自社サービス開発会社

自社サービス開発会社では、自社のオリジナルサービスを開発していく業務を担います。常に新しい発想と柔軟な考え方が求められるでしょう。一方で、既存のウェブアプリ関連業務や、システム加発業務への関わりは若干少なくなる為、既存の技術力の向上を狙う事はしにくいでしょう。

大阪でIT求人が多い理由

大阪では関西でもダントツにIT求人が多くなっています。これにはどのような理由があるのでしょうか?簡単にまとめてみました。

①大阪イノベーションハブが開設されたから

大阪では、2013年の4月にグランフロント大阪において、「ナレッジキャピタル」にイノベーション創設の支援をする「大阪イノベーションハブ」が開設されました。ピッチイベントやメンタリングなどを実施して、スタートアップの支援をするための機関です。大阪イノベーションハブが開設された事によって、多くの起業家が大阪で起業を試みるようになりました。

大阪イノベーションハブの拠点は、グランフロント大阪北館ナレッジキャピタルにあります。世界市場に挑戦しようという起業家や技術者、支援者が集まる「ビジネス創出支援拠点」となっています。ここでは大阪内でのコミュニケーション、アイデアの交流、企業との交流を深める事を目的としています。最終的には、「起業家を生み、育て、成功者にし、成功者が次の成功者を生む関西における循環システム」を構築していく事が狙いです。

また、大阪イノベーションハブでは「ピッチ」と呼ばれるプレゼンテーションを年間50回以上開催しています。この場を活用し、スタートアップの事業を加速させる狙いがあります。ピッチを通して、大企業や投資家、メンターやメディアが互いに交流し、新たな繋がりを生む場を提供しています。大阪イノベーションハブの開設は、大阪でのIT求人が増加した1つの大きな理由になるでしょう。

②西日本の中心地が大阪だから

大阪でIT求人が多い理由の2つ目は、「大阪が西日本の中心的存在だから」です。東日本の中心地が東京であるように、西日本の中心地は大阪です。もちろん、福岡でも多くのITベンチャー企業が生まれていますが、人口の多さや立地を比べても、大阪の方が優位性は高いと言えるでしょう。

関西でIT求人を探すメリットとは?

関西でIT求人を探す事によるメリットは、どのような事が挙げられるでしょうか?具体的に見ていきましょう。

①東京に比べ通勤時間が短くて済む

メリットの1つ目は「東京に比べ通勤時間が短くて済む事」です。全国の通勤時間の状況を見ていくと、「埼玉県41分」「千葉県39分」「東京39分」「大阪32分」と、首都圏よりも通勤時間が短く抑えられています。僅か7分間の差ですが、1カ月にすると4.5時間も、通勤時間が違う事になります。より遠くからオフィスに通わなければいけない東京や埼玉と比べて、大阪では若干ではありますが、通勤場所が近いのです。

②大阪は東京と比べて家賃相場が安い

大阪では東京と比べて、「家賃相場が安い事」も関西でIT求人を探すメリットの1つになります。東京の吉祥寺では1Kの家賃相場が約7.4万円に対して、大阪の千里中央になると約5.2万円と、2.2万円の差が生まれます。もし東京に住んでいて同じ仕事をした場合、自由に使えるお金が毎月2.2万円も減ってしまいます。これだけの家賃の差があるため、大阪でIT求人を探すメリットは大きいでしょう。

③東京への出張もそこまで遠くない

関西でIT求人を探すメリットの1つには「東京へ短時間で行ける」という事も挙げられます。新大阪から東京まで、新幹線を使うと2時間23分で行く事が出来ます。始発の新幹線に乗れば、都内の会議に出席する事も可能です。また、帰宅の際も同様に移動できるため、東京までの往復を日帰りで行う事が出来ます。東京のクライアントとの打ち合わせも、ストレスなく移動できるため、関西で仕事をするメリットは大きいでしょう。

④関西の中でも大阪であれば勉強会にも参加できる

関西でIT求人を探すメリットの1つに、「大阪であれば勉強会にも参加できる」という事も挙げられます。関西地方では、首都圏に比べて勉強会やカンファレンスがかなり少ないです。しかし、大阪ならば数は少なくとも、勉強会に参加する事は可能となります。

一例を挙げると、「楽天テクノロジーカンファレンス」「大阪Jenkins勉強会」「関ジャバ」などの勉強会が開催された実績があります。また、Java、Ruby、PHPなどの主要言語や、アジャイルなどの手法を学ぶ勉強会は、各地で定期的に開催されています。

関西でIT求人を探すデメリットとは?

一方で、関西でIT求人を探すデメリットにはどのような事が挙げられるでしょうか?同様に見ていきましょう。

①東京に比べて求人数が少ない

関西においても、IT求人の数はかなり増えつつありますが東京と比べると、かなりの差がある事は事実です。ベンチャー企業の数にも違いがあり、最先端技術に取り組んでいる企業数も圧倒的に東京の方が多いことが実状です。この求人数の差は、大きなデメリットになるでしょう。

②労働条件が悪い事もある

関西のIT求人の中には、長時間労働などの悪い労働条件を強いてくる場合もあります。薬の町としても知られる大阪市には、電機メーカーや金融業など、歴史のある企業が数多いです。そういった企業の社風には、「多くの賃金は払うが、その分沢山働いてもらう」という考え方が根付いています。ハードワークに耐えなければいけない事は、関西でIT求人を探すデメリットになることもあるでしょう。

③大阪特有の文化になじむまで時間がかかる

関西でIT求人を探すデメリットの3つ目は「大阪特有の文化になじむまで時間がかかる事」です。関西には、関東と違って独特なお笑い文化があります。このノリについていけなければ、多少辛い思いをする事になるかもしれません。ただ、その分関西の人は情にも熱く、思わぬところでサポートをしてくれる事もあります。一度馴染んでしまうと、関西のノリの方がしっくり感じられる人も少なくないはずです。

関西にはどのようなIT企業があるのか?

最後に、関西にはどのようなIT関連の企業があるのか、ご紹介しておきます。

パナソニック

関西で最も有名な企業の1つに、「パナソニック」があります。ご存知のように世界的な電機メーカーです。完全なIT企業ではありませんが、多くのITエンジニアを雇用しています。

任天堂

実はこの「任天堂」も関西地方の企業で、本社は京都になります。家庭用ゲーム機で大きなシェアを持つ任天堂でも、多くのITエンジニアの雇用はあります。最先端のゲーム機の開発に携われるチャンスがあるかもしれません。大阪からも通勤圏内で、自宅から通う事も出来ます。

チャットワーク

関西のIT関連企業3つ目は「チャットワーク」です。社名にもなっているビジネスコミュニケーションツール「チャットワーク」は、幅広いビジネスマンに愛用されているツールです。企業間のやり取りはチャットワークを用いて行っていることもあります。また、ここ最近のリモートワークの加速により、チャット形式でのスピーディーなやりとりを容易にしてくれるツールです。

まとめ

今回は関西のIT関連の求人について、詳しくご紹介してきました。関西のIT求人は、首都圏に比べれば多少少ないですが、首都圏に比べ家賃相場が安い事、通勤への負担が少ない事などのメリットは非常に大きいのではないでしょうか?またデメリットにも挙げましたが、関西特有のハードワーク体質は、「頑張れば求めてもらいやすい風土」とも言え、関西人特有のコミュニケーションは、東京では味わえない温かみを感じさせてくれます。

首都圏でIT求人を探すにしろ、関西でIT求人を探すにしろ、メリット・デメリットは一長一短です。きちんと納得が出来る自分のスタイルに合った求人を探していく事をおすすめします。