支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡

  • TOP
  •   
  • コラム
  •   
  • Azureのハイパーバイザーについて

ハイパーバイザーとは

ハイパーバイザーとはホストOSを使用しない仮想化技術です。通常は仮想化する際にホストOSがインストールされたPC上に仮想化するためのソフトをさらにインストールし仮想OSを立ち上げます。しかし、ハイパーバイザーとという技術を使えばホストOSなしで仮想OSを立ち上げることができます。前者のホストOS上にある仮想化ソフトもハイパーバイザーと呼ぶこともありますが、通常はハードウェア上で直接稼働しホストOSなしで仮想OSを立ち上げることができるソフトをハイパーバイザーと呼びます。ハイパーバイザーの種類にはVMwareやマイクロソフトのHyper-Vといった種類があります。

Azureでのハイパーバイザーのサービス

Azureにはもともとマイクロソフトの仮想化技術であるHyper-Vを使った仮想化サービスのみでした。しかし、オンプレミス環境での仮想化技術で圧倒的なシェアを誇るのはVMwareです。このためAzureにオンプレミス環境を移行する際にユーザーの環境によっては難しいケースもありました。対して、AWSは「VMware Cloud On AWS」といった純正のVMware環境を展開しておりそのほうが移行がスムーズに可能でした。そこでマイクロソフトは対抗して「Azure VMware Solution」という同じく純正VMware環境を提供するサービスを開始しました。AzureのHyper-Vを使った仮想化サービスとVMware Solutionという2種類のサービスを紹介します。

Hyper-Vのサービス

Azureのハイパーバイザーの基盤はWindows ServerのHyper-Vをベースとしているため、Windows ServerやWindowsクライアントOSでインストールできるHyper-Vで稼働ができる状態であればAzureにそのままVHDファイルをアップロードしAzure仮想マシンを作成することができます。Azureへの移行方法は2通りあります。一つはオンプレミス環境でP2Vし、Hype-Vで動作可能なVHD形式のイメージに変換しAzureにアップロード後、そのVHDファイルから管理ディスクを作成しその管理ディスクから仮想マシンを作成することができます。これはAzureポータルで管理ディスクの作成から仮想マシンの作成まで行うことができます。もう一つはAzure MaketPlaceから現行環境に近いWindows Sereverバージョンのイメージを選択し仮想マシンを作成しオンプレミス同様の設定を適応する方法があります。Azure VMware Solutionを利用しなければいけない理由がない限りこちらのサービスを使たほうがコスト、柔軟性、迅速性、拡張性など様々な面でメリットが大きいです。

Azure VMware Solution

他のハイパーバイザーのサービスであるAzure VMware Solutionは純正VMware環境をAzureで大規模に実行するために必要な管理システム、ネットワークサービス、オペレーティングプラットフォームとバックエンドインフラストラクチャの運用が提供されます。既存のVMwareツールとスキルを再利用しつつAzureで管理することができます。ネットワーク、セキュリティ、データはほぼポリシーがそのままのレベルで運用可能です。プライベートクラウドで提供され専用のベアメタルAzureインフラストラクチャから構築されてvSphereクラスターが含まれます。これによりユーザーのサービスによってはパブリッククラウドの活用が難しい場合でも、プライベートクラウドで独自の環境設定ができ、さらにAzureのサービスも活用ができます。このサービスはVMwareにより拡張機能とアップグレードが継続的に検証およびテストされているためユーザーは開発と実行に専念することができます。 他のメリットとしては、例えば、どうしても止められないシステムやIPアドレスの変更が厳しいシステムがオンプレミスに残さざるをえない場合があります。しかし、Azure VMware SolutionならばオンプレミスのDCとAzureをL2延伸ネットワークで接続し、vMotionによるライブマイグレーションが可能なため、システムを止めずにAzureへの移行が可能です。また、通常のサービスではサポートも切れているようなOSをオンプレミス環境のVMware上で運用していてもAzure VMware Solutionならば稼働することが可能です。オンプレミスからAzureへの移行に制約がありなかなか踏み切れない場合でもAzure VMwareならば可能かもしれません。一考の価値はありますのでいかがでしょうか。

最後に

以上Azureでのハイパーバイザーの解説とサービスの紹介をしました。オンプレミス環境からAzureへの移行を考えている方はどちらのサービスを利用するかのご参考にしていただき実際の移行に関しては公式ページを参照してみてください。