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Spring Frameworkの概要

これからプログラミングを学びITエンジニアになりたい方にとってJavaやJava周辺の知識は必須と言えるでしょう。 ここでは、Javaのフレームワークの中でも最も大きなシェアを誇る Spring Framework(略してSpringと呼ばれるケースも多いです)について説明させていただきます。 フレークワークとはアプリケーションの開発の骨組みのことであり、開発工程の生産性や効率性を向上させる機能を持ちます。 現在の開発現場においてはほとんどのケースにおいてフレームワークを使った開発を行っているため、これからエンジニアを目指す方はプログラミング言語と同時に学習を進めてみてはいかがでしょうか。 Spring FrameworkはJavaが普及する過程で大きな役割を果たしました。 また、多くのソフトウェア開発者に対して影響を与えたフレームワークとも言えるでしょう。 2021年現在、業種や規模を問わず非常に多くの開発現場においてSpring Frameworkは導入されており、今後もソフトウェア開発者に対して様々な影響を与えることが予想されます。 これからJavaを学習される方だけでなく、他のプログラミング言語を学習される方も今後必ず Spring Frameworkをに触れる機会は多いはずです。 ここでは、エンジニアにとって重要な役割を担うSpring Frameworkについて詳しく解説させていただきますので、是非参考にしていただけましたら幸いです。

ロッド・ジョンソン氏について

Spring Frameworkは2003年にロッド・ジョンソン氏がリリースを行ったフレームワークとなります。 ロッド・ジョンソン氏の著書である「Expert One-on-One J2EE Design andDevelopment」(日本語題では「実践J2EEシステムデザイン」)はSpringの原点となった書籍として日本語訳され国内で販売され、多くの熟練したエンジニア達に衝撃を与えました。 「Expert One-on-One J2EE Design andDevelopment」(「実践J2EEシステムデザイン」)はオブジェクト指向システム設計と運用についてまさしく実践面からアプローチした名著として知られております。 また、既存のフレームワーク論からの脱却やコストパフォーマンスの高いシステムについての考え方やテクノロジー論、「J2EEをよりよく使うための考え方や方法論」「J2EEを超えたシステム設計」について非常に詳しく説明されている書籍となっております。 「Expert One-on-One J2EE Design andDevelopment」(「実践J2EEシステムデザイン」)はJavaの学習を始めたばかりの方には非常にハードルが高い書籍となりますが、 Java言語の基礎的な理解・オブジェクト指向の理解・デザインパターンの理解・リレーショナルデータベース・サーブレットとEJB・J2EEの基盤などの基礎的な理解をしているエンジニアにとっては刺激となり必ず学ぶ点が生まれる名著となっておりますので、興味のある方は是非お手にとって学習してみてください。

Spring Frameworkの歴史について

Spring Frameworkの歴史について説明させていただきます。 Spring Frameworkはロッド・ジョンソン氏が「Expert One-on-One J2EE Design andDevelopment」を2002年に出版、その後2003年にリリースが行われたことが歴史のスタートです。 ちなみにSpring FrameworkのSpringの由来は春であり、由来は諸説ありますが春という季節から連想されるように新しいテクノロジー時代の幕開けという意味や、従来のJ2EEの新しい始まり、既存システムからの脱却やより良い時代のための提案という意味が込められているとされております。 その後Springから2008年にSpringSourceに社名が変更となり、2009年にはVMware社に売却されました。 2009年にはSpring3.0がリリースされました。 2013年にはSpring Framework4.0リリースされました。 以上が簡単ではありますが、Spring Frameworkの歴史の説明となります。

Spring Frameworkの特徴

Springの特徴について説明させていただきます。 ポイントを3つに絞り紹介させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

AOP(アスペクト指向プログラミング)

Spring Frameworkの特徴の一点目が AOP(アスペクト指向プログラミング)となります。 AOP(アスペクト指向プログラミング)とは、 「アスペクト」の言葉が表すように物事を様々な角度や視点から見た際の「側面」のことを表すように 「アスペクト」と呼ばれる機能単位として分離してソースコードを記述し、プログラム中の様々な対象に適用できるようにするプログラミング・パラダイムを指します。 AOP(アスペクト指向プログラミング)の考え方は様々なベンダー取り入れ様々活動を行っておりますが、ここでは割愛させていただきます。 AOP(アスペクト指向プログラミング)はソフトウェア開発にとって非常に重要な考え方の一つとなっておりますが、オブジェクト指向のコードをサポートするような役割を担うことが多い というのも一つの現実となります。 AOP(アスペクト指向プログラミング)によるフレームワークとしては、「Seasar」などが有名です。

DIコンテナ

Spring Frameworkの特徴の二点目がDIコンテナとなります。 DIコンテナはDIの機能を提供するフレームワークを指し、Spring Framework以外ではSeasar2などが有名です。 DIは依存性の注入( Dependency injection)の略であり、 コンポーネント間の依存関係をプログラムのソースコードから排除するために、外部の設定ファイルなどでオブジェクトを注入できるようにするソフトウェアパターンであり、 マーティン・ファウラー氏が発案した言葉となります。 Spring Frameworkでは、これいより開発間の変更が容易であることや再利用性が高いなどのメリットを享受することを可能としております。

テスト

Spring Frameworkの特徴の三点目がテストが容易に実行することが可能であることとなります。 上述したDIコンテナの導入により、クラス間はインターフェイスを介した依存となり、単体テストを容易に実行することが可能となりました。また、複数のテスト用ライブラリを提供しているため、様々な環境でテストを行うことができます。

Spring Frameworkを学習する際の注意点

Spring Frameworkを学習する際の注意点について説明させていただきます。 ポイントを2つに絞り紹介させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

学習コストが高い

Spring Frameworkを学習する際の注意点の一点目が学習コストが高いこととなります。 本文ですでに説明してきたような、AOP(アスペクト指向プログラミング)やDIコンテナの考え方は非常に専門性が高く、難易度は決して低くありません。 例えば駆け出しのエンジニアがこれらの概念を学んだとしても理解するにはかなり時間がかかることは間違いありません。 フレームワークを理解するためには機能を知るだけではなく、 その本質的な考え方を理解しなければ熟練したエンジニアとは言えません。 そういった意味でSpring Frameworkの理解は時間がかかり学習コストが高いと言えるでしょう。

日本語の情報が少ない

Spring Frameworkを学習する際の注意点の二点目として日本語の情報が少ないこととなります。 他のプログラミング言語やフレームワークと比較すると英語での情報量が圧倒的な 割合を占めるため、一定の英語力があるほうが学習がスムーズにいくでしょう。 また、日本語の書籍は出版されておりますがそこまで種類が多くない上にエンジニアである読者の レベルを選ぶ書籍が多い傾向がありますのでやはり外国のWEBサイトにアクセスし自分にあった情報を取得したほうが効率的に学習を進めることができるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?Spring Frameworkについて詳しく解説させていただきましたので、 参考にしていただけましたら幸いです。