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Zend Frameworkの概要について

ここでは、Zend Frameworkについて説明させていただきます。 そもそもフレークワークとはアプリケーションの開発の骨組みのことであり、開発の生産性や効率性を向上させる機能を持ちます。 現在の開発現場においてはフレームワークを使った開発手法がメインになっておりますので、 これからプログラミングを学ぶ方は自身の学習するプログラミング言語とあわせてフレームワークに関する学習を行う必要があるでしょう。 Zend FrameworkはPHPのフレームワークの一つですがとりわけPHPのフレームワークは種類が多く、 その中でもZend Frameworkは歴史の長いフレームワークと言えます。 Zend Frameworkはゼンド・テクノロジーズ (Zend Technologies)はアメリカのソフトウェア会社によって開発されました。 技術センターはイスラエルのテルアビブ近郊にあり、フランスおよびドイツに支社がある企業として知られております。 日本におけるPHPの資格といえばPHP技術者認定試験が有名ですが、 Zend Technologiesは世界統一のPHPの知識を技術を認定するZend PHP Certificationという試験を行っております。 日本では知名度の低い資格ではありますがPHPの知識や英語の知識などを証明することが可能となります。 Zend PHP Certificationは参考書は英語テキストしかありませんので、日本語の参考書で知識を身につけ 受験を行う方法が一般的な学習方法として知られております。 PHPのフレームワークの主流はLaravelでありわかりやすいコードを書くことができますが、 Zend Frameworkのフレームワークを使っている現場もありますので基礎的な知識を抑えておくといいでしょう。 Zend Frameworkの歴史とバージョンアップについてですが、 2007年7月1日にZend Framework 1.0がリリース、2012年9月6日にZend Framework 2.0がリリース 2016年6月28日にZend Framework 3.0がリリースとなります。 PHPのフレームワークとして有名なCakePHPが2005年の登場となりますので比較的近い時期にリリースされ、Zend FrameworkはPHPの長い歴史の中でも大きな役割を担ってきた代表的とも言えるフレームワークということが言えるでしょう。 Zend Frameworkの特徴についても簡単に紹介させていただきます。 Zend Frameworkの特徴はパフォーマンスチューニングを念頭においた高いパフォーマンスや、 拡張性、安全性などをあげることができます。エンタープライズに対応し多くの実績を誇ることでも知られております。 Zend Frameworkは現在3.0のサポートが終了しており、その後継としてLaminasに引き継がれることになります。 また、近年のニュースとして「Zend Framework」およびその後継プロジェクトであるLaminas Projectの成果物にリモートコード実行の脆弱性があるという 報道がありましたがこの脆弱性はツール側ではなく、PHP側にあるという見方もでております。 以上が簡単ではありますがZend Frameworkの概要についての説明とさせていただきます。 ここでは、Zend Frameworkについてより詳しく解説させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

Zend Frameworkの特徴

Zend Frameworkの特徴について説明させていただきます。 ポイントを絞り紹介させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

パフォーマンス

Zend Frameworkの特徴の一点目がパフォーマンスとなります。 Zend Frameworkはパフォーマンスを最大化することを配慮し設計開発された フレームワークと言ってもよいいでしょう。 また、バージョンアップを重ねることでパフォーマンス改善を行っており Zend Framework 3.0は、バージョン2.0と比較するとよりも最大4倍程処理が高速に実行することが できるとされております。

拡張性

Zend Frameworkの特徴の二点目が拡張性となります。 Zend FrameworkのアーキテクチャはMVCモデル・PHP-FIG標準に準拠した 設計となっており拡張性に優れております。 多くのライブラリが準備されており、Zend Frameworkは大規模なシステム開発と相性が 良いのも大きな特徴としてあげることができます。

エンタープライズ

Zend Frameworkの特徴の三点目がエンタープライズとなります。 PHPは個人開発や小規模なWebサイトで利用されるケースも多いのですが、 Zend Frameworkはエンタープライズ向けの実績が豊富です。 その理由は高いパフォーマンスや拡張性、何より大規模な開発の適性が高いということも その理由として忘れてはいけません。Zend Frameworkにコードを提供する場合、コード、文書、テストに対して基準が設定されており、 全てのコードはZFのコーディング標準に適合する必要があり、リリースブランチにコードを移行させる前にコード網羅率80%以上の単体テストにパスする必要があるなど その品質の高さもエンタープライズに配慮されております。 また、セキュリティのベストプラクティスで構築されておりbcryptを使用してパスワードを保存したり、AES-256で暗号化するなど セキュリティー面への配慮も行っております。

コミュニティ

Zend Frameworkの特徴の四点目がコミュニティとなります。 Zend Frameworkのコミュニティのユーザー数は数十万人に上り、長年に渡りコード、テスト、ドキュメント、およびサポートを行ってきました。 コントリビューターガイドにおいてはコードマニフェストを通じてZend Frameworkの理念を理解することができます。 コードマニュフェストは以下のような内容から成立しております。 差別は私たちを制限します・境界は私たちを尊重します・私たちは私たちの最大の資産です・私たちは未来のための資源です・尊敬は私たちを定義します・反応には猶予が必要です・誤りを犯すのは人間です。 これらの価値観を設定することでZend Frameworkは開発者が潜在能力を発揮できるようにするエコシステムや専門家としての成長と効果的なコラボレーションを促進する環境を準備できるでしょう。

PHPトレーニングとPHP認定について

Zend Frameworkに関するキーワードとして PHPトレーニングとPHP認定について説明させていただきます。

PHP Fundamentals I

PHP Fundamentals Iについて説明させていただきます。 PHP言語の基礎を学びたい、プログラマー以外の方、およびソフトウェア開発の経験が6〜12か月未満の初心者を 対象としております。 PHP言語の概要、主要な概念について学ぶことができますが、詳しくは「PHPの構文と構造要素の理解」 「制御フロー構造を正しく適用する方法」 「PHPデータ型、型ジャグリング、および演算子の優先順位」 「コードを再利用可能な関数」 「PHPの組み込みファイルシステムと配列関数を使用してタスクを実行」 「CookieやセッションなどのHTTPの重要な要素」 「入力の検証と出力のエスケープの基本」 「ユーザーから情報を収集するためのフォームを作成」 「PHPのMySQL関数を使用してデータベースと対話」というような内容で、合計18時間のトレーニングが含まれます。クラスは週に2〜3回開催され、各セッションは2〜3時間続きます。

PHP Fundamentals II

PHP Fundamentals IIについて説明させていただきます。 オブジェクト指向プログラミング、高度な言語とWeb開発の方法論、PHPフレームワークの開発の詳細な紹介など、中級のPHP開発者に高レベルの概念をトレーニングします。具体的には 「コースアプリケーションと同様のデータベース駆動型Webアプリケーションを作成」 「アプリケーションでオブジェクト指向プログラミング(OOP)技術を活用」 「組み込みオブジェクトを使用してデータベース」 「入力データを分析し、それをフィルタリングして検証する方法」 「Webサービスを要求し、戻りデータを処理」 「非効率的なコーディング手法をよりよく認識し、それらを改善する方法」 「ベストプラクティスを学びます」 「ソフトウェアデザインパターンと呼ばれるいくつかの概念」 「例外オブジェクトをスローして処理する方法」 というような内容で、合計18時間のトレーニングが含まれます。クラスは週に2〜3回開催され、各セッションは2〜3時間続きます。

PHP Fundamentals III

PHP Fundamentals IIIは、高度なPHPプログラミングツール、テクニック、および概念を高度なPHPプログラミングツール、テクニック、および概念を レクチャーします。具体的には 「エンタープライズレベルのWebアプリケーションを設計」 「アプリケーションをクラウド環境に移動できるようにするDockerコンテナーを定義および構築」 「自動化ツールを使用して、対象のサーバー環境にアプリケーションをデプロイ」 「WebサービスAPIを構築」 「カスタムPHPバージョンをインストールして構成」 「JITコンパイラとPHP8.1ファイバーに基づく非同期プログラミングを使用してパフォーマンスを向上」 「PSR-7およびPSR-15準拠のミドルウェアを開発」 「ソース管理を使用してチームソフトウェア開発を管理」 「継続的デリバリーの実践を理解し、利用可能なツールを使用してそれらを実装」というような内容です。

Laminas

Laminas、もしくはLaminasProjectについて説明させていただきます。 Zend Frameworkの後継として引き継がれたのがLaminasという名前のフレームワークとなります。 Laminasは基本的にはZend Frameworkを引き継ぎますが以下のような特徴をもっております。 エンタープライズ対応のPHPコンポーネントとMVCフレームワークは従来通りで、 依存性注入、イベントディスパッチャー、入力の検証とフィルタリング、ページ付けとナビゲーション、フィードの生成と解析などにより柔軟なワークフローを備えております。 また、PSR-7(HTTPメッセージ)およびPSR-15(HTTP要求ハンドラー)仕様を使用し、ルーティングテンプレートオプション、必要な依存性注入コンテナーを使用して、 PHPミドルウェアアプリケーションを迅速に構築することができる点も特徴になります。 また、RESTful APIを構築し、検証、認証、承認、バージョン管理をすぐに利用できます。LaminasAPIについていくつかテクノロジーの面で説明させていただきます。 Laminas API Toolsは高品質のAPIを作成するためのツールであり、Apigilityの後継版となります。 Laminas API Toolsではクラス名などの変更は一部ありますが、基本的なワークフローについては変更がありません。 Laminas API Toolsでは、モバイルフレームワークで解析および使用できるJSON表現を提供します。 また、プレゼンテーションロジックをデータから分離することで、複数のクライアントフォームファクターをサポートする柔軟性と、 ユーザーインターフェイスを壊すことなくアプリを提供することが可能です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?Zend Frameworkについて詳しく解説させていただきましたので参考にしていただけましたら幸いです。