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はじめに

情報量が多くなってきている現在、普段の生活の中でもひと昔前よりも「データベース」という言葉を耳にする機会が多くなってきました。データベースは規模の小さいものから、企業で扱うような大規模のものまであります。そして、大規模なデータベースを企業などで扱う場合、専門の知識と高度な技術を持ったスペシャリストでなければ、扱いきれず情報漏洩などの大問題に繋がってしまったりします。

この記事では、そのデータベーススペシャリストについて解説し、国家資格である「データベーススペシャリスト」の試験概要や取得するメリットなどのお話をしていきます。

データベーススペシャリストとは

データベーススペシャリストとは、その名のとおり「データベース」についての専門的な技術と知識を持ったエンジニアのことです。通常、企業には膨大なデータが存在しています。そのデータを管理するためのデータベースを設計し、効率的なシステムを構築することがデータベーススペシャリストの仕事です。

データベースというと、裏で稼働するいわば裏方のような地味な印象ですが、情報量が増え続けている現在、それを安全かつ、効率的に管理しなければなりません。近年では、個人情報など情報漏洩は大問題になります。

なので、データベースを管理するエンジニアは、高度な知識と技術が必要で、データベーススペシャリストは、IT業界にとってなくてはならない存在となっています。データベーススペシャリストは求められる技術が非常に高レベルで、常に最新の情報や知識、技術に敏感でなくてはなりません。企業に提案する際も、データベース技術の動向や将来性を見据え、その企業についていろいろな視点から見て、最適な技術を提供しなければなりません。

国家資格データベーススペシャリストについて

データベーススペシャリスト試験は、情報技術者試験の中の一つで、情報処理機構(IPA)が運営している国家資格です。情報処理技術者試験は、4段階のレベルに分けられていて、レベル1に「ITパスポート」、レベル2に「基本情報技術者試験」、レベル3は「応用情報技術者試験」、そして、レベル4はエンジニア系とマネージャー系の2つの分かれていて、データベーススペシャリストはエンジニア系の資格に分けられます。さらに、レベル4のエンジニア系の資格には、「エンべデットシステムスペシャリスト」、「システムアーキテクト」、「ネットワークスペシャリスト」、「情報セキュリティスペシャリスト」、「データベーススペシャリスト」の5つにがあり、「情報セキュリティスペシャリスト」以外は、どの資格も合格率が13~15%と非常に難易度が高い資格試験になっています。

データベーススペシャリスト試験は毎年4月に行われており、試験時間は午前の部と午後の部に分かれ、試験時間は9:30から16:30までとかなりの長丁場です。エンジニア系レベル4の5つの試験では、午前の前半の部は共通の問題が出され、その後はそれぞれの試験の分野に分かれて問題が出題されます。

データベーススペシャリスト試験の午後の部は大きく分けて、「データベースの全体計画」、「データベースの要件定義」、「データベースの分析・設計」、「データベースの実装・テスト」、「データベースシステムの運用・管理」の5つの内容が出題されます。表記ルールがかなり複雑で、この表記ルールに沿って、ある状況が設定されていて、その状況に最適なデータベースの構築や運用方法などを回答していくという問題です。1問解くのに2時間の試験時間が設けられていたりする問題もありかなり難易度が高いです。

取得するメリット

データベーススペシャリストは、取得できた時のメリットはかなり高いです。

前述したとおり、データベーススペシャリストは、情報技術試験の中でも最も難易度が高いレベル4の資格です。合格率も10%代とかなり低く、誰でも取得できる資格ではありません。なので、資格を取得していることで自分の技量の証明にもなり、それを高く評価してくれる企業も多数あり、給料アップにつながったり、取得お祝い金が高額なところも多いです。そして、国家資格なので、オラクル社が提供している「ORACLE MASTER」と比べると、受験費用がかなり安く費用の面だけ見ると比較的受験しやすい試験です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。データベーススペシャリストは様々な能力が必要で、読解力や論理的な思考力に長けていることが求められます。特にこの試験は、情報技術試験の中で、最も暗記の少ない試験と言われています。

なので、応用や考える力がもっとも必要な試験と言えるでしょう。「暗記は得意だけど、応用や思考力には、あまり自信がない」という方は、この試験は、結構苦戦するかもしれません。

そして、データベーススペシャリストの問題はある状況を仮定した問題が出題されるので、実践的なスキルや知識がないと、独学で取得するのはかなり難しいでしょう。その場合は専門のスクールに通い、勉強することをおすすめします。