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はじめに

Linuxでの新規サーバーの立ち上げ時などに設定を行うグループ、それに伴う確認の方法、関連する各種コマンドについて本記事では紹介します。

Linuxのグループの基本

Linux上で共有化されたファイルやディレクトリは不特定多数のユーザーが閲覧・編集を行うことが出来ないように管理を設ける事ができます。少数人数のグループであればファイルやディレクトリのアクセス権限をユーザー1人1人に対してファイルやディレクトリの権限設定を行うことも可能かもしれません。しかしこれが大人数になった場合ではその手間は計り知れません。その管理をスムーズに行えるようにしたのがグループというユーザーのチーム分けになります。そのチームごとに一括で管理を行うことで膨大な人数のファイル権限を管理することが出来ます。

「グループ」の種類

Linuxの「グループ」には「メイングループ」(プライマリグループ・イニシャルグループとも呼ぶ)と「サブグループ」は存在し、ユーザーは必ずどこかのグループに登録しなければいけません。さらにもし所属しているあるユーザーがファイル等を作成した場合、デフォルト状態ではそのファイルグループはプライマリグループに設定されます。

グループ一覧の確認

Linux OSに登録されているグループ一覧の確認する場合は「/etc/group」に記録されているため覚えておきましょう。確認するためのコマンドは「$ cat /etc/group」です。

/etc/groupファイルと確認方法

「/etc/group」のファイルを確認すると[グループ名][グループのパスワード][グループID][サブグループ]として所属しているユーザーアカウントのリストが確認出来ます。以下に例を載せます。

[TestUser@localhost ~]$ cat /etc/group

root:x:0:root

bin:x:1:root,bin,daemon

daemon:x:2:root,bin,daemon

sys:x:3:root,bin,adm

(略)

Test_group:x:301:Test_user2,Test_user3

上記の内容確認

1行に1グループの情報が「〇〇:x:1000:Test01,Test02,Test03」のように表示され確認出来ます。〇〇にグループ名が表示されており、その後に続く[x]という文字が暗号化された状態のパスワードになります。セキリティ上表示されることはなく、「x」はシャドウパスワードを使用していることを表しています。「1000」はグループID(GID)になります。そして文末の「Test01,Test02,Test03」ではサブグループとして所属しているユーザーアカウントのリストです。複数所属している場合は「カンマ」で区切ります。行が移ると別のグループになり、ユーザーだけではなく他のグループも確認できます。

グループを確認するための関連コマンド

今度は存在しているグループそれぞれに所属しているユーザー情報を確認するための様々なコマンドについて説明させて頂きます。

「groups」コマンド

基本書式

$ groups [ユーザー名]

使用例

①:一般ユーザーが自身の所属しているグループを確認します。

$ groups [ユーザー名]

②:ユーザーの所属グループをwheelに変更します。

# usermod -G wheel [ユーザー名]

# groups [所属グループ]

③:特定のグループに誰が所属しているのかを確認します。

# getent group [特定のグループ名]

「id」コマンド

基本書式

$ id [ユーザー名]

表示される[uid](user id)はユーザー登録番号(ユーザー名)を表し、[gid](group id)はメイングループ名(番号としてGID)、[groups]はサブグループ名一覧(番号としてGID)が確認できます。

[useradd]コマンド

ユーザーの設定を追加します。

[usermod]コマンド

ユーザーの設定を変更します。

[userdel]コマンド

ユーザーを削除します。

[groupadd]コマンド

グループを追加します。

[groupmod]コマンド

グループの設定を変更します。

[groupdel]コマンド

グループを削除します。

[chown]コマンド

ディレクトリやファイルの所有者を変更します。

[chgrp]コマンド

ディレクトリやファイルにアクセスできるグループを変更します。

[chmod]コマンド

ディレクトリやファイルのアクセス権を変更します。

[passwd]コマンド

ユーザーのパスワードを設定・変更します。

さいごに

いかがだったでしょうか。非常に簡潔にLinuxグループに所属しているユーザーの確認方法やそれに関連するコマンドを紹介しましたが、少しでも参考になりましたでしょうか。このLinuxOSにはどのグループがあるのか、グループにはどのユーザーが所属しているのか、また自分自身はどのグループに所属しているのかの確認は行うためのお手伝いが少しでも出来れば幸いです。ここまで読んでいただきありがとうございました。