ネットワークの基本について
はじめに
昨今の世の中ではインターネットが当たり前に利用されており、日常生活においてもスマートフォンや家電製品など身近な分野のものもネットワークに繋がるようになりました。今回はそんなネットワークの基本について説明をしていきます。
ネットワークの基本
ネットワークとは、『人』だったり『物』を網目状に繋げたもののことを言います。身近なネットワークというと、人脈という名の人と人との繋がりのネットワークであったり、会社と会社を結ぶ社会的なネットワーク、また、コンピューターネットワークなどがあります。
ITの分野では通信回路やケーブルなどを通してパソコンやスマートフォンなどの電子機器を繋げたものを言います。こうしてコンピューター同士をネットワークで繋げることで、普段何気なくやっている電子メールやSNSなどでメッセージや写真などを送りあったりすることが可能になるのです。そこで今回はITの分野におけるコンピューターネットワークについて説明をしていきます。
ネットワークの種類
ネットワークは基本的に
・LAN
・WAN
・インターネット
の大きく3つに分けられます。
LANの基本
LANはLocal Area Networkの略で、建物や敷地内などの比較的に狭い範囲でのネットワークのことです。家庭でもよく使うWifiなどもLANを使ったものになります。
WANの基本
WANはWide Area Networkの略で、これはLANとLANを結びつけて繋がる広い範囲でのネットワークのことです。私たちはこのWANを提供する電子通信事業者を通して携帯電話などをWANと繋ぎ使っています。
インターネットの基本
インターネットは、WANの一種であり世界中のWANをプロバイダと呼ばれる通信事業者を通して繋がれる世界規模のネットワークのことです。インターネットの技術を使って作られた内部ネットワークである「イントラネット」と呼ばれる、使用が限定されたアプリケーションや情報を提供することができるものや、そのイントラネット同士を結んだエクストラネットと呼ばれるものもあります。
ネットワークの通信の基本
ネットワーク通信は、コンピューター、ネットワーク機器、伝送媒体などを物理的な接続をしたうえで通信を行うためのルールである『プロトコル』というものに従ってデータのやりとりをしています。
プロトコルとは
プロトコルとは、コンピューター通信を行う際のルールのことです。ネットワークに繋がれたコンピューターは相互で同じプロトコルを使って通信を行います。先ほどプロトコルはルールと言いましたがコンピューターにとってはコンピューター同士でコミュニケーションを行うために必要な言語とも言えます。
また、プロトコルはコンピューターの機能ごとに複数のプロトコルがあり、様々な機能を行うために複数のプロトコルがあって通信が行われています。
ネットワークアーキテクチャー
複数のプロトコルを組み合わせたものがアーキテクチャーと呼ばれるものです。これは、使用したい機能ごとに最適なプロトコルを選んで選択できるようになっているもので、基本的なアーキテクチャーとして
・OSIプロトコル
・TCP/IP
があります。
OSIプロトコル
OSIプロトコルは国際標準化機構(ISO)が制定した規格です。通信の際に必要な機能を7分割したモデルです。これを『OSI参照モデル』といい、これは現在のネットワークの設計の指標となっています。
第7層 アプリケーション層
特定のアプリケーションの通信。メールやファイルの転送など
第6層 プレゼンテーション層
機器固有のデータを機器ごとに合わせて変換する。
第5層 セッション層
通信の管理(通信接続の開始、終了)。
第4層 トランスポート層
データ転送の管理。
第3層 ネットワーク層
アドレスの管理と経路の選択。
第2層 データリンク層
接続された機器間での通信。
第1層 物理層
ビット列と信号の変換し電子媒体とコンピューターを中継する。
TCP/IP
TCP/IPは世界中で最も利用されている規格です。これは通信に必要な機能を4分割しており、OSIプロトコルに比べてシンプルなアーキテクチャーといえます。この4分割した機能は全てOSIプロトコルのOSI参照モデルに当てはめることができます。
第4層 アプリケーション層
OSI参照モデルでいう5,6,7階層にあたる部分です。
第3層 トランスポート層
OSI参照モデルでいう4階層にあたる部分です。
第2層 ネットワーク層
OSI参照モデルでいう3階層にあたる部分です。
第1層 ネットワークインターフェース層
OSI参照モデルでいう1,2階層にあたる部分です。
まとめ
今回はネットワークの基本について紹介しました。私たちが今当たり前のように使っている携帯電話をはじめとする電子機器ですが、便利な機能や通信技術などはネットワークが複雑な処理をさまざまなルールのうえで行ってくれているおかげということを理解していただければ幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。