PMOとは？仕事内容と職種、導入するメリットデメリットについて

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PMOとは？仕事内容と職種、導入する

PMOについて

IT業界においてプロジェクトを推進するためには様々なポディションの専門職が必要となり、それぞれが助け合うことで円滑なプロジェクト運営が可能になります。特に多くの関係者がプロジェクトに携わるような大規模プロジェクトにおいては、各プロジェクトの管理や調整を行うマネージメントの専門家の役割が非常に大きくなり、そのパフォーマンスがプロジェクト成功の鍵を握るといっても過言ではありません。 PMOはそういった大規模プロジェクトで力を発揮する管理業務の専門職の一つです。 PMOは「Project Management Office（プロジェクト・マネジメント・オフィス）」の頭文字をとって略語としたもので、その名の通りプロジェクトマネージメントの専門家として様々な手法でプロジェクトを支援することが仕事内容となります。 PMOがプロジェクトにおいて担う役割は多岐に渡り、担当するプロジェクトや案件により様々なケースが存在します。プロジェクトの抱える問題は課題は現場により異なることがその理由で、本質的な課題解決のためのアプローチ方法を考え柔軟に対応することもPMOの仕事内容の一つです。また、PM（Project Manager：プロジェクト・マネージャー）の統括するプロジェクトのサポートや複数のプロジェクトを横断的にマネージメントすることもPMOにおける重要な役割に一つと言えます。ここでは、PMOについて掘り下げて詳しく解説させていただきますので、是非参考にしてみてください。

PMOの職種について

PMOの職種について詳しく説明させていただきます。 PMOの果たす役割はプロジェクトによりケースバイケースである点についてはすでに説明させていただきましたが、PMOの職種は支援する内容や担当業務によって大きく3つに分類することができます。ここではPMOの職種について3つ紹介して詳しく解説させていただきますので、参考にしてみてください。

PMOアドミニストレータ

PMOの職種の一点目がPMOアドミニストレータになります。 PMOアドミニストレータはPMO事務という呼ばれ方をされることもあります。 PMOアドミニストレータはプロジェクトにおける社内プロセスや社内業務を主に事務面から支援するのが与えられた役割となります。具体的には会議の調整や運営・プロジェクト内のデータ収集や更新・ドキュメント作成や管理・経費処理・勤怠管理などの業務を行います。プロジェクト運営を行う際には様々な管理業務が発生しますが、PMが全ての管理業務を行うということは現実的に難しく作業効率が落ちてしまうというケースが非常に多く見受けられます。そこでPMOアドミニストレータが雑多な管理業務を巻き取り、処理を行うことで円滑なプロジェクトの運営が可能になります。 PMOアドミニストレータはルーチンワークでありませんので、雑多な作業をテキパキとこなす能力や自発的に考え行動できる能力を持っていると現場で非常に重宝されることになります。

PMOエキスパート

PMOの職種の二点目がPMOエキスパートになります。 PMOエキスパートはプロジェクト環境の整備・プロジェクト推進のためのルール策定や改善などを行うことが主な役割となります。 PMOエキスパートの行う業務は多岐に渡りますが、具体例を出すと「社内プロセスの分析」「情報分析」「ツール分析」「ビジネス分析」「人材開発」などが仕事内容です。社内プロセス分析では、社内で行われている業務を文書化して業務フローや作業に対する認識の統一化を図ることやプロセス自体の改善や教育、それに伴うメンバーの教育などを行います。情報分析では、情報収集手法の確立を行いプロジェクトパフィーマンス情報の可視化を行います。ツール分析では、社内で使われているツールの開発・分析や使い方の教育やそれに関連する業務を行います。ビジネス分析では、利害関係者との連携や要求をくみ取りプロジェクトに反映させる業務を行います。人材開発では、プロジェクトマネージメントの教育や社内定着に関わる業務を行います。いずれもプロジェクト運営において重要な業務となりますので、専門的な知識をもったPMOエキスパートが適切な対応を行うことでプロジェクトのスムーズな運営を実現することができます。

PMOマネジャー

PMOの職種の三点目がPMOマネージャーになります。 PMOマネジャーはPMOを管理するマネージメント業務を行うことが主な役割となり、 PMO組織戦略やPMOメンバー管理を行うことが仕事内容です。具体的には、PMO組織戦略や計画の策定、PMOメンバーの勤怠管理や稼働管理、PMOメンバーの教育や付随する業務などが主な業務となります。大規模プロジェクトでは複数のPMOが存在するため、PMO自体が適切に機能しているかという点もプロジェクトにとっては非常に重要なポイントです。また、PMOマネジャーという職種はPMの補佐やPMへの提案やPMとPMOメンバーの橋渡し役という業務を担うこともあり、PMOの経験が豊富でかつプロジェクト全体を見通して業務改善の提案や業務効率向上のためのアイデアを提案できる人物が好ましいとされております。

PMOを導入するメリット

PMOを導入するメリットについて説明させていただきます。すでに本文で説明させていただきましたが、PMOは大規模プロジェクトにおいて活躍するケースがほとんどです。大規模プロジェクトにおいては、各プロジェクトにおいて課題点や改善点が多く生まれることや利害関係者が多くなるため、各部門や関係者の整理役・調整役の重要性が増すことがその理由です。ここでは、PMOを導入するメリットについてポイントを4つに絞り紹介させていただきますので、是非参考にしていただけますと幸いです。

プロジェクト品質の向上

PMOを導入するメリットの一点目がプロジェクト品質の向上です。 PMOが情報収集や各種のサポートを行うことで、PMの意思決定を正確に迅速に行うことを可能にします。 PMの正しい判断がプロジェクトの成果物の品質向上や顧客満足度の向上に繋がることは間違いありません。 PMOの仕事はプログラマーのように成果物が目に見えにくいという面がありますが、プロジェクト全体を支える縁の下の力持ちのような役割を担っており、そのパフォーマンスがプロジェクト全体に大きく影響する非常に重要なポディションであるということを理解しておく必要があります。

プロジェクト状況の把握

PMOを導入するメリットの二点目がプロジェクト状況の把握です。 PMOを導入することでPMが把握できてないプロジェクトの様々な状況を把握することが可能になります。大規模プロジェクトになると複数のプロジェクトが同時に進行しており、細かい進捗状況を正確に把握することは非常に困難になります。そこでPMOがプロジェクト状況をいち早く把握しPMにサポートを行うことが重要となってきます。プロジェクトの課題や問題点の発見の遅れが大きなトラブルに繋がるケースも少なくありませんので、これをいち早く発見し解決することでプロジェクト全体の健全な運営を実現することが可能になります。

業務効率の改善

PMOを導入するメリットの三点目が業務効率の改善です。 PMOの役割の一つがPMのサポート業務を行うことであることはすでに本文でお伝えした通りです。 PMが稼働できる工数や作業範囲には限りがありますので、PMの業務の一部やその支援業務をPMOが切り出して担当することで業務効率を改善させることが可能となります。また、経験豊富なPMOであればPMに対して提案や改善を行うこともありますので、PMとPMOのスムーズな連携によりプロジェクト全体がより効率化し業務を円滑に進めることができるでしょう。

コスト削減

PMOを導入するメリットの四点目がコスト削減です。 PMOの役割の一つとしてコスト管理があります。 PMOは作業工程のコスト削減や人材面のコスト削減など、PMと比較するとより現場に近い位置で把握することが可能なポディションです。 PMOが現状を正確に把握し最適な提案を行うことがプロジェクト全体のコスト削減に繋がります。コスト面の削減においては現場の状況を正確に把握する力や正しいプロジェクト管理能力が必要となりますので、PMO自身の経験やスキルが大きく問われる場面と言えるでしょう。

PMOを導入するデメリット

PMOを導入するデメリットについて説明させていただきます。本文で説明したように、PMOはPMの補佐役としてサポートを行うことが業務の中心であるため PMが一人で管理することが可能である小規模なプロジェクトにおいてはPMOというポディションの重要度は高くありません。また、PMOの最大のデメリットはPMOとPM、もしくはPMOと現場メンバーの間でコミュニケーション不足が発生し業務に支障が生まれてしまうことです。本来業務をスムーズに行うために導入されたPMOが原因でプロジェクトに悪影響がでてしまっては本末転倒です。また、PMOはプロジェクト全体に影響を持つ立場でもあるためその際のリスクは非常に大きくプロジェクト全体に及びます。そのため、PMOは関係者と密に連携をとりながらコミュニケーションをしっかりとりながらプロジェクトの舵取りが行える人物である必要があります。また、参画するプロジェクトに関する専門知識や高いIT能力を備えているという点も重視されるポイントになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか？ PMOの仕事とPMOを導入するメリットデメリットについて解説させていただきますので参考にしていただければ幸いです。