支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


はじめに

みなさんは、「PMO」というものをご存じですか。IT業界で働いている人であれば、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ただ、SEやプログラマーと違い、具体的にどのような業務をするのかイメージがしにくいですよね。 そこで今回は、PMOの仕事内容、求められるスキル・能力についてご紹介します。

PMOとは?

PMOとは、プロジェクトマネジメントオフィス(Project Management Office)の略で、部署の域を越え、企業など組織の中で、複数あるプロジェクトのサポートを横断的におこなう組織のこと、またはその立場にいる人のことを指します。社内にPMOの専任として部署がある場合もありますが、従業員の知識や経験だけでは、力不足なこともあるので、PMOの専門会社に依頼をして、適した人材を派遣してもらう、というパターンが多いです。

PMOに似た言葉で、PMというものがあります。PMはプロジェクトマネージャー(Project Manager)の略で、PMはそれぞれ個々のプロジェクトの意思決定などを行う運営の責任者です。それに対し、PMOは、PMが何か問題を抱えていないか、プロジェクトが円滑に進行できているかなど、複数あるプロジェクト全体を俯瞰して、経営側と連携をとりながらPMをサポートします。

プロジェクトが単発であったり、規模が小さければ、PMだけで対応することが可能ですが、プロジェクトによっては予算が数千万円や数億円かかる大規模なプロジェクトもあります。そういったときには、プロジェクトの遅延やトラブルを防ぐために、PMOをつける場合があります。大規模なプロジェクトの成功のためには、PMOは欠かせない存在であるといっても過言ではありません。

PMOに求められる能力/スキル

それでは、PMOとして働くにはどんな能力やスキルが求められるのでしょうか。ここでは、5つ挙げていきます。

コミュニケーション能力

PMOとして働くには、コミュニケーション能力が欠かせません。PMOは、プロジェクト全体を見ながら、調整やマネジメントを行います。また、PMに同行し、クライアントと打ち合わせをすることもあります。そういった業務をうまくこなすためには、コミュニケーション能力が必要になってきます。

課題解決能力

プロジェクトをすすめるにあたって、トラブルはつきものです。トラブルが発生した時に、原因が何か、どのようにしたらその課題が解決できるのかを考えられる能力が必要です。また、トラブルの発生を未然に防ぐために、課題を事前に察知できるとなおよいでしょう。

開発スキル/知識

PMOが直接プログラミングや開発業務をおこなうことはありません。しかし、開発のスキルや知識、経験があれば、PMやプロジェクトメンバーのエンジニアとのやりとりもスムーズになります。現場がどのような状況なのかも正確に把握しやすくなるでしょう。

人材マネジメント能力

プロジェクトを進めるにあたって、メンバーの入れ替えや、補充などがあります。その際に、誰をどのポジションに割り当てるのか、それぞれメンバーの強みや作業スピードを見ながら考えられる能力が必要になります。

 

タイムマネジメント能力

プロジェクトマネジメントにおいて、進捗状況の管理は最も重要な業務のひとつです。スケジュールが遅延していないか、誰がいつまでにすべきなのかを常に情報収集をし、各プロジェクトのマネジメントにあたらなければなりません。また、海外チームとやりとりがある場合には、時差も考慮しながら進行していくことが求められます。

 

PMOに必要な資格

PMOになるときに、必ず持っておかなければいけない資格はありません。ただ、PMOとして積極的にプロジェクトに関わっていく姿勢を示すためにも、資格を取得しようとする行動は大事です。 プロジェクトマネジメントの国際資格である、PMP(Project Management Professional)というものがあります。これを取得できれば、プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルであることを証明し、実務の際にも大きな強みになるでしょう。

 

マネジメントの仕事は、業務書類の作成やメールのやりとりが多く発生し、Office系のソフトウェアを使用する機会が多いです。そのため、マイクロソフトが認定している国際資格であるMOS(Microsoft Office Specialist)の資格があると役に立つでしょう。

 

まとめ

今回はPMOの仕事内容、求められるスキル・能力についてご紹介しました。求められる能力も多く、PMとプロジェクトメンバー、そしてクライアントともやりとりのあるPMOは、非常に難易度の高い仕事です。しかし、大変である分、とてもやりがいのある仕事とも言えます。PMOがいるからこそ、大きなプロジェクトは成功していきます。エンジニアのキャリアアップのひとつとして、将来PMOになることを考えてみてはいかがでしょうか。