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はじめに

需要に対して供給が追いついていないAIエンジニアですが、近年多くの企業が力を入れています。そのため「フリーランスAIエンジニア」は企業からのニーズは高まっていくと言えるでしょう。そんなフリーランスAIエンジニアを目指すために、失敗しないための必要なスキルや年収をご紹介いたします。

AIエンジニアとは

最先端技術のAI(人工知能)に関連する開発や、データ解析に携わる技術者です。また、要素技術の開発・研究をするエンジニアのことも指します。AIエンジニアは一般的なITエンジニアに比べ人不足とも言われています。

AIエンジニアの業務内容

AIエンジニアは大きく「機械学習エンジニア」と「データサイエンティスト」の2つに分けることができます。この2つのエンジニアについて見ていきましょう。

機械学習エンジニア

別名「マシンラーニングエンジニア」とも言われています。そもそも機械学習とは、どうやって学習するかを人間側があらかじめ決めた上で人工知能が、物事を特徴で判断し答えを導き出します。例えば、りんごとオレンジを写真で判断する場合、深層学習というものでデータから2つの特徴を人工知能が考えて判断します。しかし、機械学習ではあらかじめ人間がデータとして、2つの特徴を人工知能に組み込んだ上で、どちらかの特徴が多いかを判断します。

データサイエンティスト

ビッグデータをデータサイエンス力、データエンジニアリング力をもとに解析・分析し、ビジネス課題に答えを導き出します。データサイエンティストが活躍している場として、Amazonや楽天などのショッピングサイト、ソーシャルゲームなどのWeb系が挙げられます。ビジネス力、データサイエンス力、データエンジニアリング力などのスキルが必要です。普段は、会社の課題の把握・データ分析・データ収集、環境整備・提言・課題解決などの仕事をしています。

AIエンジニアになる為に必要なスキル・知識

ここではAIエンジニアになるためスキルや知識を6つご紹介していきましょう。

ディープラーニングの知識

ディープランニングは、具体的な学習の仕組みとして、人間や動物の脳のニューロンをモデルとしたニューラルネットワークというモデルを使います。そして、大量のデータを見てそのデータに含まれる特徴を深く学習する人工知能の中の、1つの要素技術のことです。ディープランニングでは、画像認識(FacebookやInstagramのタグ付け)・音声認識(iPhoneのSiri)・自然言語処理(コールセンターでの問い合わせ対応、機械翻訳)・異常検知(工場内の故障や異常動作の検知の監視)などが出来ます。

プログラミングスキル

AIエンジニアが使用するプログラミング言語は「Python」の割合が多いとされています。案件によっては、CやC++なども開発で使われることも多いです。一般的な基礎部分を勉強しておく事が大切です。スキルの知識だけではなく、プログラミンングスキル習得には実践経験が重要です。ネットでもディープラーニングや機械学習などのITスクールが増えてきています。そのような学習サービスを使ってみるのもひとつの手です。もしくは、一般社団法人日本ディープランニング協会の「G検定」や「E資格」の資格を目指してみるのもいいでしょう。

データアナリティクスの知識

アナリティクスとは「分析」「分析論」つまり分析する事という意味です。あらゆる分析手法(統計、数学、機械学習)によって分析した大量の情報から、パターンや役に立つ未知の知見を見つけ出す技術のことを意味します。人工知能を用いたデータアナリティクスとして次のものが挙げられます。「走行データから渋滞を改善したホンダ」「飲料の配置で売り上げを伸ばしたダイドードリンコ」「更新頻度とジャンル分けの改善で売り上げを伸ばした楽天」の3つです。これらはビックデータを使いデータアナリティクスを行い、改善されたものです。近年では、多くの企業がこういった手法を試みています。

データベースの知識

ある特定の条件に当てはまるようなデータを集めて、後々使いやすい形態に整理した情報の塊を、データベースと言います。データベースの知識があることによって、情報のデータをまとめて管理ができ、目的のデータを簡単に探す事が可能です。また、データを簡単に編集して使うことも可能です。AIエンジニアになるにあたって、ビッグデータから必要とされるデータを抽出してデータベースとしてまとめ直し、人工知能システムに学習させるというスキルが求められます。必要なデータを抽出して学習させることで、初めて機能します。

数学力

AIエンジニアには、理系の大学受験レベルの知識が必要とされています。具体的には、微分積分・線型代数・統計・確率の4つです。なぜAIエンジニアに数学が必要とされるかというと、AIのアルゴリズムに微分・積分のような数学の計算式が扱われている事が多々あるからです。実際に日常的に数学の問題を解く場面はありませんが、数学の知識を持っている上で理解できる既存のアルゴリズムや、アルゴリズムを数学的な知識で考える事ができるようになります。本格的な開発に携わるためには、アルゴリズムを数学的な知識で考え、AIを最大限に活用する事が重要となってきます。

インフラスキル

データやシステムにとって、処理性能やストレージのスケーラビリティ確保の最適化を続けていく事が大切です。そのため、開発環境はクラウドサービス(AWS、Azure)を実行現場に利用する事が多々あります。重要なシステムインフラを整備しなくてはならないAIエンジニアは、クラウドサービスにも求められるものを持ち合わせていなければなりません。そのため、システムインフラを構築するのは上流工程で行われる事が多いです。AIエンジニアとしてのスキルや業務経験を積み、システム全体をみる事ができるようになる事が望ましいでしょう。

フリーランスになるための3ステップ

フリーランスAIエンジニアになるために「最低一年以上の実務経験」「ポートフォリオ作成」「ポートフォリオを基に営業をかける」の3ステップがあります。それらを一つずつ見ていきましょう。

最低一年以上の実務経験

AIエンジニアと名乗るために、必要な資格や試験が特別あるわけではありません。そのため企業から採用されるとAIエンジニアとして活動する事ができます。しかし、AIエンジニアの中途採用では実務経験が必要という募集要項が多く、未経験者が応募できる求人は少ないです。そのためAIエンジニアになるためには実務経験が一年以上必要となります。

ポートフォリオ作成

これからフリーランスでやっていこうと考えている人はポートフォリオの作成がとても重要になってきます。そもそも、ポートフォリオとは自分の技術を証明する成果物のことです。ポートフォリオの例として、自作のWebアプリなどです。自分のスキルの証明の一つとして、プログラムが書けるというアピールをすることができます。ポートフォリオを持っていなければ、企業はあなたがどれだけのスキルを持っているか判断することが困難になってしまいます。その結果として仕事をもらえないということになってしまわないように必ずポートフォリオを作成するようにしましょう。

ポートフォリオを基に営業をかける

フリーランスとして生計を立てていくには、ポートフォリオを作成し、それを元に営業をしていくことが必要です。企業はあなたのこれまでの実績、ポートフォリオを元にどれだけのスキルがあるかを見て、案件を任せるかどうかを判断します。そのため、ポートフォリオにあなたのスキルを全て注ぎ込み、営業をかけることで仕事を獲得しやすくしましょう。

フリーランスAIエンジニア年収

年収は2,000万〜3,000万と言われています。企業は優秀な人材の争奪戦のため必然的に高給になっています。他のエンジニアと比べるととても給料が高いということがわかります。

海外では新卒で1,000万円以上を給与として、AIエンジニアを募集している大手IT企業も多数あります。日本ではまだまだこのような企業は少ないのが現状ですが、今後は上がってくると予想されます。

AIエンジニアの今後

現在、AIの技術が増加傾向にある世の中、人材が不足していると言われています。需要が大幅に拡大していくのにつれ、人材供給が追いついていないのは明らかです。

しかし圧倒的な人材不足だからといって企業がAIエンジニアを募集するとしてもあなたが採用されるかは別問題です。企業が求めているのはあくまで、知識やスキルのあるエンジニアであって、未経験者を雇うかどうかはわかりません。

しかし、今のうちに勉強をたくさんして、スキルを磨くことで可能性は十分にあります。これから企業に数年間AIエンジニアとして勤め、スキルを磨きながらも実績をつむことでフリーランスAIエンジニアとして活躍することができるでしょう。

まとめ

フリーランスAIエンジニアになるために、業務経験やスキルは重要となる事がわかりましたね。失敗しないためにも、最低1年以上の業務経験が必要となります。他の職業に比べ高収入だと言われていますが、人材が足りない現状なためAIエンジニアに興味がある方は是非、挑戦してみてはいかがでしょうか。AIは今後、多くの場面や企業で活躍するのは間違いありません。

フリーランスという働き方も今後もっと流行っていくことが予想されるため「人材不足のAIエンジニア」「今後もっと人気が出るフリーランス」の波に乗ってみても良さそうですね。