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1.概要

1.PHP概要

「PHP」は、Webサイト作成の際に使用される「HTML」に埋め込むことができるスクリプト言語の1つです。Web開発の場において使用されるスクリプト言語には「PHP」のほかに「JavaScript」があります。これらのスクリプト言語の大きな違いはそのコードがどこで実行されているかです。
「JavaScript」はWebサイトを閲覧しているブラウザであるクライアントサイドからコードを受け取り、そこで動作をします。このコードは誰でも見ることができます。
一方で「PHP」は、サーバーサイドでコードを実行して、クライアントサイドは結果のみを受け取ります。そのため、どのようなコードで導き出されているのか確認することができません。
以下はそんなPHPの書き方をご紹介致します。

2.準備・基本設定

1.XAMPP

「XAMPP」とは、Webアプリケーションの実行環境を構築するソフトウェアになります。「XAMPP」はフリーソフトであるため、完全無償で使用できる上、コマンド入力もなく、詳細設定ファイルも変更せず、実行環境のボタンをクリックするだけで環境構築が行えます。

    ・XAMPPのインストール

  • 1.XAMPPの公式サイトからOSに合わせたファイルをDLして[インストール]の実行
  • 2.[インストーラー]が起動したら[Next]をクリック
  • 3.「Select Components」で「PHP」にチェックが入っているかを確認して[Next]をクリック
  • 4.インストールフォルダを選択してクリック
  • 5.「Bitnami for XAMPP」について表示されるので[Next]
  • 6.「Ready to Install」と表示されるので[Next]をクリックしてインストール開始
  • 7.「Completing the XAMPP Setup Wizard」と表示されたらインストール完了。[Finish]

3.PHPの書き方

1.PHPファイルの作成・基本構文

「XAMPP」のインストールが完了したら実際にPHPを実行していきます。
まずは「XAMPP」のインストールしたファイルを開き、「xampphtdocs」の中に任意の名前の新規フォルダを作成します。作成した「新規フォルダ」中にPHPファイルを作成します。
PHPファイルの作成はメモ帳やサクラエディタ等の「テキストエディタ」を開いてコードを入力していきます。

    ・基本構文・構造

  • 1.<html>
  • 2.<head>
  • 3.<title>PHP test</title >
  • 4.</head>
  • 5.body
  • 6.<? php echo ’<p>Hello World </p>’; ?> // ここにPHP本文を記述
  • 7.</body>
  • 8.</html>

PHPファイルの基本構文中の6行目に置ける開始タグ「<? php」と終了タグ「?>」をコンピューターは探し出して処理を行います。
基本構文6行目の「echo」は文字列などを表示する命令文になります。文字列は「’(シングルクォーテーション)」もしくは「”(ダブルクォーテーション)」のいずれかで囲みます。行の最後には「;(セミコロン)」を忘れずに入れます。

2.変数

PHPで「変数」を使用する場合、「$変数名 = 値;」でさまざまな値を入れることができます。
以下は変数を使用したコードの書き方です。

  • 1.<? php
  • 2.$greeting = ‘Hello World’;
  • 3.echo $greeting;
  • 4.?>

上記のコードの2行目の「$greeting」という変数が後述の「’Hello World’」という値を入れ、3行目の「echo $greeting;」の「$greeting;」に入りブラウザ上で表示されます。
また、文字列に変数を含める場合、ダブルクォーテーションで囲む必要があります。

    「’(シングルクォーテーション)」と「”(ダブルクォーテーション)」の使い方の違いは以下の通りです。

  • ・「’(シングルクォーテーション)」:文字列内の変数を変数値に変換しない
  • ・「”(ダブルクォーテーション)」:文字列内の変数を変数値に変換する

以下はそれぞれ使い分けた書き方になります。

  • 1.<? php
  • 2.$score = 75;
  • 3.echo “点数は[$score]です。”;
  • 4.echo ‘<br>’; //改行
  • 5.echo ‘点数は[$score]です。’;
  • 6.?>

    実行結果

  • 点数は75点です。
  • 点数は{$score}です。

ダブルクォーテーションで囲まれた3行目の「echo “点数は[$score]です。”;」での結果は見ての通り、「$score」という変数に値が入っています。一方で5行目の「echo ‘点数は[$score]です。’;」では「$score」という変数に値が入っておりません。これを「変数展開」と呼びます。今回のように変数を展開したい場合は、文字列をダブルクォーテーションで囲んで、変数を「{ }」で囲みます。

3.演算子

PHPで使う演算子は、さまざまな計算を行う記号を指します。計算の種類は「四則演算」、「比較演算」「論理演算」等が該当します。
以下は演算子を使用したコードの書き方です。

  • 1.<? php
  • 2.$enzan = 4 + 8;
  • 3.echo “4 + 8 =$enzan ”;
  • 4.?>

    実行結果

  • 4+8=12

4.if文・while文

if文とは、指定した条件が当てはまる、「真(true)」であるという処理を行い、条件には当てはまらない、「偽(false)」という命令文になります。
以下は基本構造と「else」を使用したコードの書き方です。

    基本構造

  • 1.<? php
  • 2.if (条件式){
  • 3.
  • 4.}else{
  • 5.
  • 6.}
  • 7.?>

    一例

  • 1.<? php
  • 2.$para = 3;
  • 3.if($para == 3){
  • 4.echo "3です。";
  • 5.}elseif($para == 4){
  • 6.echo "4です。";
  • 7.}
  • 8.?>

while文とは、指定した条件式に合っている間はずっと処理を繰り返す命令文です。
以下は基本構造と「while」を使用したコードの書き方です。

    基本構造

  • 1.<? php
  • 2.初期値
  • 3.while(条件式){
  • 4.処理;
  • 5.増減式;
  • 6.}
  • 7.?>

    一例

  • 1.<? php
  • 2.// 変数$numが4を超えると処理を終了する
  • 3.$num = 1;
  • 4.while($num < 5){
  • 5.
  • 6.echo "条件式が当てはまる間は、処理を続ける";
  • 7.
  • 8.$num++;
  • 9.}
  • 10.?>

上記1例で記述したコードでは、初期値は「1」であり、増減式「$num++;」で1ずつ出されていきます。4行目の条件式における条件を超えるまでは処理が行われます。今回の場合は「num<4」とされているので「4を超えるまで処理される」ことになります。

5.HTMLにPHPを埋め込む

PHPの大きな利点は、HTML内にPHPのプログラムを組み込むことができる点です。この特性を上手く使えば、Webページにアクセスした人や状況によって日用事するテキストを変えることができます。
以下はHTMLにPHP構文を埋め込んだ書き方です。

    ・一例

  • 1.<!DOCTYPE html>
  • 2.<html>
  • 3.<head>
  • 4.<meta charset=’utf-8’>
  • 5.<title>HTML内にPHPのプログラムを組んでいく</title >
  • 6.</head>
  • 7.<body>
  • 8.<h1><?php echo “PHPで見出しを表示”;?></h1>
  • 9.<? php echo ’<p>Hello World </p>’; ?> // ここにPHP本文を記述
  • 10.</body>
  • 11.</html>

4.まとめ

PHPの書き方は以上になります。基本構造をしっかり押さえることができれば、日ごろ見ているWebサイトの仕組みがなんとなく見えてきます。理解ができれば、自作のWebページに実装することもできます。
また、PHPは初心者でも比較的理解しやすい言語です。まず何から勉強したらいいのか分からないっていう方は、ぜひPHPについて一度学習してみてはいかがでしょうか。