支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


<1.概要>

「社内SE」とは、自社内における情報システムの企画や安定的なシステム運用を担うエンジニア職です。

社内SEは、自社の経営、事業戦略を理解した上で、業務アップやプロセスの改善、コスト削減等、あらゆる角度から考察、考慮したうえでITシステムの導入を検討して提案します。そして経営者からの承認を受け、導入が決定してはじめて開発の段階に入れます。開発は社内SEが着手する場合と外部の企業に発注する場合があります。開発システム導入後の保守運用、変更、拡張を行いながら必要に応じて社員のサポートをします。

<2.業務内容>

  • ・システム部門の予算作成、管理・企画
  • 社内の経営方針、事業戦略に基づいて戦略を立案します。ただ戦略に則った「企画立案」をするのではなく、会社にとってプラスになるシステムの導入や刷新を企画し、提案をするのはSEの仕事の1つです。

    そのため、現場での業務の分析、他部署とのバランスをみながら調節してシステム化の対象となる範囲とスケジュールから期待できる効果等をまとめて提案をします。提案したプロジェクトによっては、企画段階で外部からの助力を得ることもあります。

    また、情報システム部門の予算編成、IT資産の管理も行います。複数事業が部門ごとに利用するITインフラや基幹システムの改善等はシステム部門の予算として計上されることが多いです。また、開発を外部に受注する場合、要件定義、見積もり依頼等の業務もSEが行います。

  • ・社内システムの開発から保守・運用
  • 社内SEは自社のシステム開発に携わるのが、通常のSEとの違いです。企画・立案が通ったプロジェクトの進捗スケジュールに沿って販売管理や顧客管理等、社内で利用するシステムの開発から運用・保守を行います。

  • ・インフラの構築と保守・運用
  • 社内システムはPC、ソフトウェア、サーバー、ネットワーク機器等から成り立ち、それらを使用して社内のインフラを構築し、運用・保守を行います。

  • ・ヘルプデスク
  • システムにログインできない、導入したソフトの扱いが分からない等、社内間で起きたトラブル、問い合わせに対応します。また、新システム導入時にはマニュアルを作成し説明も行います。

<3.社内SEのスキルと資格>

<1.スキル>

  • ・IT面に関するあらゆるスキル
  • 業務上の課題や経営に合わせて社内のIT環境を設営、構築していくのが社内SEの仕事になるため、システム開発に関する知識は必須になります。

    SEとして情報システムの構造や仕様、設計から開発・運用までの流れは中途採用である場合は理解しておくことが望ましいです。マタ、ミドルウェアやプログラミング言語はプロジェクトや企業によって異なるため、入社後に覚える事が多く、インフラの構築やネットワーク機器に関する知識も追々必要になるため、学ぶことは多いです。

  • ・問題解決・提案のためのプレゼン能力
  • 社内システムの開発・運用のみならず、業務の問題を解決する企画を立案して上司に提案することもSEの仕事になります。そのため、業務上の課題や問題点がどこになるのかを的確に把握して解決に導くスキルと同時に上役にプレゼンテーションするスキルも求められます。

  • ・マルチタスク
  • 情報システムやIT関係に関する複数の業務を担当する事があれば、同時進行で作業する場合があります。そのため、並行して作業に臨めるマルチタスク能力が求められます。

<2.資格>

  • ・基本情報技術者試験
  • 情報処理技術者試験の一区分である国家試験の1つであり、「IT技術を提供する側」のの資格になります。受験に必要な条件はなく、誰でも受験が可能です。

    資格習得によりシステム開発やネットワーク、コンピュータ等のIT関係の基礎的な知識やスキルがあることの証明になります。

  • ・応用情報技術者試験
  • 情報処理技術者試験の一区分である国家試験の1つであり、上段の基本情報処理技術者に合格した人が次に目指す試験区分になります。

  • ・プロジェクトマネージャー試験
  • システム開発計画を円滑に進める責任者であるプロジェクトマネージャーを対象にした国家試験になります。

    進捗、リソース、リスク、品質、課題管理等、あらゆる領域の知識を資格取得段階で身に着けることが可能です。

<4.社内SEのキャリア>

<1.一般的なキャリアプラン>

社内SEとしての一般的なキャリアプランは、パソコンやグループウェアの管理、マニュアルに沿ったヘルプデスク、社内ネットワーク、サーバーの管理・保守から始り、社内システムの開発、基幹システムの導入そしてプロジェクトリーダー、プロジゥェクトマネージャーというのが通の流れになります。しかし、あくまでこの流れは仔流れにすぎず、実際は企業の大きさや社員数によって大きく変動します。

また、社内SEは企業の規模の大きさで業務のやり幅が変わってきます。

中小企業となれば「IT」に関する業務はすべて、その企業の社内SEが担当することになります。社員に導入するPCの選定から設定、保守、最低限のネットワークの設置、設定、保守にOA機器の導入からありとあらゆることを担います。ビル内のワンフロアに拠点を構える場合はセキュリティ機器の選定、急なオンライン会議の実施となれば会議に必要な機器の設置から環境の構築まで行うため、あらゆる場面に対応できる機転が必要になります。

一見、負担のかかるように見えますが、見方を変えればこれらの業務を一手に担っているため自身のスキルアップに望めます。

一方で大手企業は、社内SEを多く雇用しいることが多いため、業務の分担を行って1人にかかる負担を最小限に抑えてインフラの保守・運用に務めています。そのため、部門として存在する覇所に就くことで、専門性を高めた業務を行えます。

たとえば、IT機器のサポートが得意とするならば社内機器のトラブルに対応することがかのうであったり、サーバーやネットワークの構築、保守・運用を極めたい場合はITインフラの知識を高める事も可能です。

<2.キャリアパス>

  • ・社内でキャリアアップ・転職
  • 社内システムをトータルで管理、保守・運用をしていくのが社内SEの仕事です。ついては複数人のSEが社内にいる場合、チームとして結束しまとめて成果を上げる経験は後のマネージャー職へのキャリアアップに繋がります。また社内SEは経営側近い存在でもあります。業務経験を積んでいけば、管理職にも繋がります。

  • ・他のエンジニア職に転職
  • 業務上、システムに関するすべての事を担うため、あらゆるスキルが業務を請け負いながら身にけることが可能です。そうしてているうちに1人のエンジニアとして専門的なスキルを身に着け、極めたいと思う人もでてます。例としてはwebエンジニアやITコンサルタントです。社内SEにとどまらず、あらゆるスキルを身に着けることで、選択肢の幅が広がります。

  • ・独立してフリーランス
  • スキルや経験に自信がある場合は独立して、フリーランスとして活躍するという手もあります。独立して軌道に乗れるまでは膨大な時間を有する場合がありますが、独立することで生活の質を上げることが可能です。

<5.社内SEの将来性>

<1.需要>

IT技術の浸透により社内SEを社内に設ける企業は、年々増えてきています。もっとも、これらはAIやIoT、クラウド化等の技術の進展によって社内SEがいないと活用もままならないことの証明でもあります。毎年のようにIT分野における技術は発展を繰り返しているため、ITの事ならなんでも任せられる社内SEに対する需要が高まってきています。

<2.管理者としての期待>

管理者としての側面も社内SEは持っているため、業務経験を積み重ねることにより上位の管理職に就くことができます。

<3.よりよい環境を求めて転職も視野に入れる>

上段でも上げたように社内SEの需要は高く、求人の幅も豊富にあります。より、よい職場環境を求めて転職をするというのも1つの手であります。それにより、身につくスキルの幅も広がり、1つの専門的スキルを極める事も可能です。

<6.まとめ>

社内SEとしてキャリアアップしていくには、ことが求められます。社内SEが受け持つのは社内の社員からの問い合わせに対応するケースやインフラの構築、保守・運用を担うため、これらのスキルが求められます。また、周りとのコミュニケーションも取っておくことで、自分がプロジェクトリーダーやマネージャーとしてキャリアアップしたとき、円滑に事を進められる下積みに繋がります。

また社内SEとして積み上げてきた知識やスキルから、専門的なことを極めたいという動機からキャリアチェンジするケースもあります。社内SEは将来的選択肢の幅を広げられる1つの登竜門のような職ぎようです。