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はじめに

本記事ではC#言語についてお話していこうと思います。プログラミング言語には多くの種類が存在しますが、その中でC#言語がどのような特徴を持った言語なのか、この記事が少しでもC#を知れる機会になれば幸いです。

C#とは?

◆概要

Microsoftが開発しているプログラミング言語の一つで、C++やJavaと同じように、オブジェクト指向をもとに作られた言語です。

◆C言語、C++と何が違う?

”C”と入る以上、違いを知らなければ少し混同してしまいます。難しい事は省き、簡単に言ってしまえば、もともとC言語があったところに、C++はC言語の拡張版として開発されます。そしてこの二つはお互い互換性があります。それ以降につくられたC#はC++の進化版のようなものですが、C言語やC++との互換性はありません。そのため、C#と、C言語やC++は、ルーツの繋がりはあるものの、言語としては別言語だと思って問題ありません。

◆開発環境は?

◇Visual Studio

Visual Studioとは、Microsoftが開発しているIDE(統合開発環境)で、C#やC++、Visual Basicなど多言語にわたりコードを編集できる”コードエディタ”機能や、人が書いたコードをコンピュータ用のコードに変換するための”コンパイラ”、他にもソフトウェア開発に必要な様々な機能を統合させた環境ソフトウェアで、C#での開発には欠かせないものとなっています。

◆C#の特徴とは?

◇オブジェクト指向

オブジェクト指向とは、システムを構成する様々な機能や要素を一つ一つの”モノ”として扱い、それらを組み合わせていく事によってひとつのシステムを構成させる方法で、C++やJavaなどの言語に用いられています。オブジェクト指向に基づいた開発により、オブジェクト同士の独立性や、再利用性、拡張性を高める事ができます。

◇Visual Studioで簡単に開発できる

言語により様々な開発環境のかたちがある中で、C#は環境構築が比較的に簡単な言語です。中でも最も多く導入されているのがVisual Studioで、.NET Frameworkにも対応しています。これさえ導入すればフォームアプリケーションなども簡単に作成することができます。

◇Microsoft製品やWindowsとの相性の良さ

C#はMicrosoftが開発した言語という事もあり、Microsoft製品との連携やWindows向けのアプリケーション開発に向いています。昔はWindowsに依存していたC#ですが、今ではWindows以外でもmacOSやiOS、Androidなどの上でも対応したアプリケーションを作ることも可能となっています。

◆C#で何が作れるの?

◇GUIアプリケーション

Visual Studioを使ってより簡単にGUIアプリを作成することが可能で、例えばクリックするボタンなどのパーツ素材をドラッグ&ドロップで簡単に配置することができ、配置したボタン内の機能をC#コードで作成していく事ができます。

◇Webアプリケーション

Visual Studioで使えるASP.NETというWebフレームワークを使用してWebアプリケーションを開発する事もできます。先述のGUIアプリケーションでも記述した通り、同じくボタンなどのパーツ配置から簡単に始める事が可能です。

◇ゲーム開発

Unityというゲームエンジンで、3Dや2Dゲームなどの色々なゲームの開発ができます。最近流行っているVRなども作ることができます。

◇モバイルアプリ開発

Xamarinという開発ツールを使う事で、WindowsだけでなくiOS、Androidなどに向けたアプリをC#で書く事ができるクラスプラットフォーム対応が可能です。

◆C#の難易度は?

プログラミングに関してまったくの初心者から見れば、他の言語の中でも平均より少し難しい部類に入るかと思います。特に、RubyやPHP、Pythonに比べると難易度は上がります。ですが、プログラミングの初心者がまず壁と感じる要素として”環境構築”がありますが、C#の開発においてはVisual StudioというIDE(統合開発環境)があり、無償版としてVisual Studio Communityというものも提供されており、インストールするだけでも一旦は難しい設定をする必要もないため、初心者にとっての第一難所を比較的簡単に突破することができます。また決して初心者が手を付けられないような言語ではありませんので、ご自身の将来作っていきたい内容の用途に合っていれば是非挑戦することをおススメします。また、プログラミング言語は何かひとつ習得すれば他の言語の学習も比較的理解しやすくなります。C#のコードはJavaと似ている部分があります。とはいえ、Javaの知識だけでは理解し難い内容もC#には含まれてくるのも事実ですが、Java経験者にとっては少なからずハードルが低くなり、とっつきやすいと言えます。

◆C#に似ている言語

C#はJavaとコードが似ているところが多くあります。試しに、コンソール上に”Hello World”と表示するコード文をそれぞれ見てみましょう。

◇Javaの場合

public class Hello {
  public static void main(String[] args) {
    System.out.println("Hello World");
  }
}

◇C#の場合

using System;
namespace ConsoleApp1
{
    class Hello
    {
        static void Main(string[] args)
        {
            Console.WriteLine("Hello World");
        }
    }
}

Javaを経験された方なら、より似ていることが分かるかと思います。C#はJavaと同じく、もともとC++をベースにして作られた言語であり、C#がJavaを参考にもしていた事が、このように似たような見た目になった背景です。しかし同時に、JavaとC#にも違った設計思想などの考え方も多々あることも知っておくと良いでしょう。

おわりに

C#は2000年に開発された言語であり、JavaやC++などに比べるとまだ若い言語であります。しかし同時に、JavaやC言語の良いところを取って開発された言語でもあるため、既存の言語らに取ってかわる事ができる可能性も秘めています。プログラミング言語は日々新しいものが生まれて進化していますので、中には将来性を不安視する声もありますが、様々な視点から将来性を見極め、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。最後まで読んでいただきありがとうございました。