支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡

  • TOP
  •   
  • コラム
  •   
  • 大学中退経験者が語る就職への影響

はじめに

この記事は大学3年の12月に中退を経験した私(30歳・男性)が就職について体験したり、感じたことをお伝えしていきます。昨今、新型コロナウィルスの影響により大学を中退することを考えている学生が多いと聞きますが、この記事を通して中退ということについて今一度もう少しだけ考えてみる時間を作っていただきたいと思い執筆しています。

大学中退がもたらす影響

まず私は大学に入学する際に一浪して入学しています。一浪ぐらいでは対して影響することはありません。強いて言うなら、年齢についてバカにする人が少なからずいることぐらいですかね。まぁ、そんな人は放っておくと良いでしょう。大学生はいろんな年齢の人がいますから。自分が知らないだけでもっと浪人している人や社会人を経験したけれど、大学での勉強をやり直したいという人もいます。そのため年齢については学生時代からいろんな年代の人がいると思って相手をしておくと社会で働くにようになってからも柔軟に対応できるようになるでしょう。

大学を中退すると大卒と比べて年齢的に若いということで気になることがあるかもしれませんが、そこは一切気にしなくても大丈夫です。高卒や短大卒、専門卒などの方もいるためです。

大学を中退すると、他にどんな影響があるのか・・・就職については後ほどお伝えするので、その他の部分として以下についてお伝えします。

周囲の目を気にする

大学を中退すると親や友達などの周囲の目が気になるかもしれません。親に入学金や授業料を出してもらっていたなら、中退する前に親に相談する必要があります。大学側に申請する書類を提出するために署名と捺印を押してもらわなければなりません。友達は冷たい目で見ることもあるかもしれませんが、実際にはそんな友達はほとんどいません。仲の良い友達は大学中退などまったく気にしていませんからね。そのため周囲の目は気にしなくても大丈夫です。親の目は少なからず気にする必要があるでしょうが・・・

大卒の肩書きがなくなる

大学を中退すると、これから先の人生について悩むことでしょう。大学の友達よりも先に働くことを選ぶ場合は将来設計が出来ずに不安になるかもしれません。でもやりたいことがあるなら、それをとことん突き詰めてやってみることをオススメします。大卒という肩書きがなくなった以上、スキルを身に着けていく必要性が高まります。

大学中退は就職に不利?

大学中退は就職に不利なのか、そしてどのように影響するのかについて私個人の見解をお伝えしていきます。

当然のことながら、大卒と大学中退では就職先に選べる企業の数が異なります。「大卒」または「新卒」という採用枠が存在しているからです。そのため、この募集枠には応募することができません。また、大学中退の場合、最終学歴は高卒となります(短大や専門卒の場合もあり)。高卒と大卒で給与形態が異なるケースも往々にしてあります。このように大学を中退することで、就職先が狭まり、給与が減るという影響が生じます。また、大手企業は新卒採用をしているため、大手企業に勤めることもできなくなります。

しかし、これらは大学を中退した直後のなにもスキルもない状態での話です。企業の多くは中途採用を取り入れています。大企業も同様です。そのため、「大学を中退したから給料が低くくて出世もろくにできないような底辺な会社でしか就職することができない」なんてことはありません。大学を中退しても学歴関係なく働くことができる会社はたくさんあり、そこで専門的なスキルを磨いていけば、後に中途採用という形で大企業へ就職することは十分に可能です。そして、専門分野であれば給与は自ずと増えていくでしょう。

一昔前であれば学歴社会や終身雇用の年功序列で出世するというのが当たり前でしたが、現在はそういった企業はほとんどありません。大卒だからと胡座(あぐら)をかいて専門的なスキルを身に着けなかったり、結果を残すことができない人は出世もできず、会社からクビにされてしまう可能性も十分に考えられます。絶対的な安定企業はこの世に存在しないと思い、自らのスキルを磨いていくことに専念したほうが良いでしょう。大学中退をするということは大卒の人よりも先にスキルを磨く経験ができるということでもあります。やりたいことがまだ見つからない人は将来のためにアルバイトをしていざというときのためにお金を蓄えておくことや、自分の適職を見つけるために様々な職に就くこともありでしょう。学歴があっても仕事ができない人がいれば、学歴がなくても仕事ができる人はいくらでもいます。

大学中退が就職に不利と感じるのは中退した直後ぐらいです。しかし、その後スキルを磨いていけば、中途採用という形で就職先は広がります。そのため決して大学中退が就職に不利というわけではありません。

大学中退でも出世は可能

大学中退の場合、出世はできないのかというと前述したように決してそんなことはありません。もし仮に大卒者だけが出世できるという企業が存在したなら、その企業は高卒でもスキルのある人材を雇用せず、また、的確なポジションに配属しない場合、機会損失となります。そのためスキルのある人材には給与を多く払いたいと思いますし、出世させることも十分にありえます。

おわりに

私は3年の12月に大学中退をしましたが、当時の教職員からは「大卒と高卒の生涯賃金」について何度も説明され、考え直すよう言われました。しかし、私はやりたいことがあったため、企業に勤め続けることは考えていませんでした。大卒と高卒で生涯賃金の差がウン千万あると言われましたが、「このご時世、大卒でもどうなるかわからないでしょ」と思いながらテキトーに聞き流していました。今からおよそ10年ほど前のことですが、「大学を卒業しておけばよかった」と思うことはほとんどありません。大学中退でもやりたいことが大学以外にあるのなら、その道へ進むことは賛成です。大学中退は決してマイナス要素ではないということを私は伝えたいと思います。そして、就職に不利になると感じるのは若いうちで、それも中退直後の職探しの時ぐらいでしょう。あとはスキルを磨いていけば大丈夫です。

ひとつだけ注意していただきたいのは、私は決して「大学なんかやめてしまえ」と言っているわけではなく、「中退してもその後の就職や人生はなんとでもなるよ」と伝えたいのです。特に今やITスキルのある人材が求められています。プログラマーやエンジニアと言われる人たちです。将来的にますます人手不足が懸念されているため需要が多いため、スキル次第ではどんどんステップアップできる職業のためオススメです。一つの参考材料として考えてみてください。