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はじめに

ITIL(アイティル)とは、「Information Technology Infrastructure Library」の略称であり、世界で最も広く受け入れられているITSM(ITサービスマネジメント)における成功事例(ベストプラクティス)をまとめた書籍群のことをいいます。また、ITILはISO/IEC 20000(ITサービス管理実践規範)を含むさまざまな国際品質基準に準拠してます。そしてITILに関する資格試験は、英国政府の内閣府とCapitaplcが共同所有する合弁会社であるAXELOSが認定しており、PeopleCertという試験機関により実施されています。資格自体に有効期限はなく、国際的な資格の1つに数えられています。

2019年にITIL3からITIL4へのバージョン変更がされました。しかし古いバージョンは廃止されるわけではないため、現在はv3(2011)とv4の2種類の資格試験があります。v3(2011)に関する資格試験は、ファンデーション・プラクティショナー・インターメディエイト・エキスパート・マスターの5段階のレベルに分かれています。v4に関する資格試験は、ファンデーション・スペシャリストモジュール・ストラテジスト・リーダー・マスターの5段階のレベルに分かれています。この記事ではその中でも入門レベルの資格試験であるITILファンデーションv3(2011)について簡単にですが説明していきます。

ITILファンデーションv3(2011)の概要

ITILファンデーションv3(2011)はITILの主要な要素、用語、および概念についての一般的な知識などを求められる入門レベルの資格試験となっています。受験資格は特にありません。サービスストラテジ・サービスデザイン・サービストランジション・サービスオペレーション・継続的サービス改善というITインフラに関する5冊の書籍群から問題が出題されております。大まかな出題分野としては、サービスマネジメント・サービスストラテジ・サービスデザイン・サービストランジション・サービスオペレーション・継続的サービス改善の6つになっています。

出題数は40問、解答時間は60分です。日本語や英語など合わせて20もの言語に対応しています。出題形式はCBT(Computer Based Testing)で4択より選択するマークシート方式となっており、試験終了後に合否結果がすぐに表示されます。受験料はUS$363.00となっており、現在の日本円で換算すると41496円になります。40問中26問正解が合格最低点であると公表されています。受験方法としては、ピアソンVUEもしくはプロメトリックにて承認されたテストセンターで受験する方法と、PeopleCert OnlineProctoringで予約して受験する方法があります。

ITILファンデーションv3(2011)の難易度と試験対策

ITILファンデーションv3(2011)はITILに関する基礎知識が求められる入門レベルの資格試験で合格最低点も65%程度であるため、IT業界の資格試験全体の中でみれば難易度は比較的低い資格試験になっております。しかし、IT業界未経験の方が受験するとなるとそれほど簡単に合格できる試験ではなく、受験料も決して安くはないのでしっかりとした試験対策を行うことが重要になってきます。

試験対策としては、黄色本と呼ばれる「IT Service Management教科書 ITIL ファンデーション シラバス2011」にて知識を身に付け「Ping-t」というサイトで問題集を解いていく方法が一般的です。しかし、黄色本は読み終わるのにも時間が掛かり、さらにIT業界未経験の方が理解するには難しく感じる部分もあるので、はじめから「Ping-t」の問題集に取り掛かるのがオススメの勉強法になります。「Ping-t」の問題集に挑戦すると初めは分からないことばかりですが、問題集の解答には説明文なども詳しく書かれてるので基本的にはそれを読み込み理解し覚えていけば十分な試験対策になります。もし解答のみで分からない部分などがあれば黄色本を読み理解するという順番の方が効率的に試験対策の勉強ができます。

まとめ

ITILファンデーションv3(2011)の資格試験について簡単にですが説明してきました。ITパスポートと同じく入門レベルの資格試験なのでそれほど難易度は高くありません。しかし、受験料で比較するとITILファンデーションv3(2011)の方がITパスポートよりも約8倍高い受験料がかかってしまうため、試験対策を怠らず一発合格することを目標にして勉強に励みましょう。そして、ITILファンデーションv3(2011)に合格しIT業界で働くための第一歩を踏み出しましょう。
この記事が何かのお役に立てれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。