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インターネットへの常時接続が当たり前になり、社内外問わず様々な業務がネットワーク経由で行われいています。主に社内ネットワークを支えるネットワークエンジニアについてご紹介します。 今後しばらくの間、日本国内のITエンジニア需要は上がり続けると言われています。その中でも重要視されている職種の一つがネットワークエンジニアです。この記事ではネットワークエンジニアがどんな仕事なのか?そして給料としてはいくらぐらいなのかについて解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

ネットワークエンジニアとはどんな仕事なのか?

これからネットワークエンジニアを目指そうと検討している方にもわかるようにネットワークエンジニアについて、その仕事内容をご紹介していきましょう。経験者の方はおさらいとしてご覧ください。

ネットワークエンジニアとは、その名の通りネットワークに関わる全般的な業務を行うエンジニアです。「ネットワーク」は大きく2つに分けられます。それが「LAN」と「WAN」です。「LAN」は今では多くの方が耳にしたことがある言葉ではないでしょうか?自宅のネット回線を使う際に「無線LAN」を使う方も多く、「LANケーブル」をPCやゲーム機につないでいる方も多いはずです。

「LAN」は「ローカル・エリア・ネットワーク」の略称で、簡単に言えば「同じ敷地や建物の中を繋ぐネットワーク」のことです。自宅やオフィスビルなどがその代表です。それに対して「WAN」は「ワイド・エリア・ネットワーク」の略称です。例えば「新宿オフィス」と「横浜オフィス」を繋ぎ、離れた場所同士をつなぐネットワークのことで、「LAN」と「LAN」同士がつながり蜘蛛の巣のようになった広いネットワークのことを言います。

ネットワークエンジニアはこのように様々なネットワークに関する知識を持ち、自社やクライアントが持つ課題を正確に認識して、相手がどのようなネットワークを使うべきかを考え、設計し、構築するためのプランを作成します。また実際にネットワークが構築された後は、そのネットワークに通信上の不具合が起きないように保守業務を行ったり、万が一何かしらのトラブルが起きたときには迅速に復旧できるような対応策を取ることも求められます。

ネットワークエンジニアの給料、年収は?

ネットワークに関する業務を立ち上げから保守まで行うこともあるネットワークエンジニアですが、給料の面ではどのような状況なのでしょうか?ここではいくつかのパターンをご紹介していきます。

20代・経験1〜8年前後:約360〜480万円

20代前半でネットワークエンジニアとしての経験が1年〜3年前後の場合、年収としては360万円〜380万円前後というのが一般的のようです。2020年の大卒初任給が賞与抜きで260万円〜280万円前後であることを考えると、ネットワークエンジニアの20代における給料は悪くありません。年収の面では平均以上だと考えることができるでしょう。

20代中盤から後半になり、経験も4年〜8年前後になった場合は年収450万〜480万円前後が平均になるようです。20代後半の一般的な社会人平均年収は370万円前後だと言われていますので、20代トータルで見てもネットワークエンジニアの給料は平均以上だということがわかります。

30代・経験8~10年前後:約500〜590万円

30代前半〜中盤で、実務経験が10年前後のネットワークエンジニアの場合、平均的な年収は500万〜550万円前後になるようです。一般的な30代前半の平均年収は約350万円〜400万円前後だと言われていますので、ネットワークエンジニアの月額給料、年収は総じて平均値以上だと考えることができます。

30代中盤から後半にかけては570万〜590万円前後がネットワークエンジニアの平均年収だとされています。30代後半の一般的な社会人平均年収は442万円前後だと言われていますので、30代中盤から後半にかけてのネットワークエンジニアの給料も平均以上だと考えることができます。

給料、年収の面で魅力的なネットワークエンジニア

20代から30代後半までの約20年間に渡って、周囲の一般的な社会人と比較し、給料・年収の面で平均以上の金額を得られる可能性があるのは大きな魅力です。ネットワークエンジニアの仕事内容は、決して「楽である」とは言い切れませんが現在のネットワークが重要度を増す社会情勢に対する貢献度が高い仕事であることは間違いありません。言い換えれば仕事の重要度や貢献度が給料と年収に反映される、非常にフェアな評価をしてもらえる職種だという考え方もできる職種です。

ネットワークエンジニアの需要

現在はクラウドを利用したサービスが続々登場しており、今後は自社サーバーを保有し保守運用を行う企業などは緩やかに減っていくことが予想されています。しかし、これはネットワークエンジニアの需要が減っていくということではありません。クラウドも一種の「ネットワーク」上で成り立つ技術であり、クラウドの管理や運用方法に既存の技術や経験が全く活かせないのかと言えばそんなことはありません。ネットワークに関する基礎的な知識は必ず必要になり、特にセキュリティ面では自社サーバーを使ったネットワーク運用よりも外部からの攻撃に対する対策など、より厳しい対策と管理運用方法が求められることになるでしょう。

そのような場合に保守運用の経験がないエンジニアよりも、実際のネットワーク保守運用で実務経験があるエンジニアのほうが信頼感が増すのは間違いありません。したがって、今後ゆるやかに「現在のネットワークエンジニアが行っている仕事」は減っていく可能性はあるものの、現在の業務をベースとした発展型の業務において需要が継続する可能性は非常に高いと考えられます。

ネットワークエンジニアの求人動向

ネットワークエンジニアはIT系職種の中でもプログラマーやシステムエンジニアと並んで昔から知られている職種の一つであり、LANやWANなどのネットワーク設計・構築をメイン業務としてきました。近年はネットワークに関わるサービスとしてクラウドを活用したものが増加している傾向があり、LANやWANの設計・構築をメインとする仕事に関しては「徐々に需要が下がるのではないか」との予測もありました。

しかし2018年以降のネットワークエンジニア求人件数は各求人媒体でも横ばい状態になっていますので、これはネットワークエンジニアの需要は変わらず安定しているということを意味します。ネットワークの構築や保守・運用という仕事は、通信インフラに関わる重要な仕事です。ネットワークエンジニアとしての実務経験があることで、ベースとなるネットワークの知識を有しているため、ここ数年で需要が増えているクラウド・サーバー・インフラ関連の案件獲得の可能性もあり得ます。

ネットワークエンジニアは経験を重ねて実務スキルが上がるにつれて求人市場ではレアな存在になっていきます。それはクライアントや企業が実務経験が豊富で自分たちのネットワークを熟知しているネットワークエンジニアを手放したがらないからです。引き止めるために給料の面でも好条件を提示し、30代後半〜40代では年収600万円以上になることも珍しくありません。

求人媒体などでネットワークエンジニアの募集をいくつか調査してみると、30代で実務経験者の募集が多いことに加え、未経験者でもやる気があればOK、という条件を出している募集も目立ちます。これは未経験でなければ人が来ないわけではなく、未経験者をしっかりと育てて自社のネットワークに関するスペシャリストを手に入れたい、という募集主側の願いが込められているのです。つまり、ネットワークエンジニアはそれだけ世の中から求められている職種であり、企業にとっては必要不可欠な存在であることがわかります。

ネットワークエンジニアとしてのキャリアプランは?

ネットワークエンジニアとしてのキャリアはどのように考えていけば良いのでしょうか?ここまでご紹介してきたように、ネットワークエンジニアは需要が高い職種であり、また求人案件数も安定している仕事です。

厚生労働省が発表している雇用統計データでもネットワークエンジニアが含まれる「情報処理・通信技術者」というカテゴリーでの有効求人倍率は「2.16」であり、全国平均の有効求人倍率と比べて2倍です。したがって、キャリアアップを考える上でも需要が高い職種であることから、充実した経験と給料面でのメリットが得られる可能性が高いと考えることができます。

IT業界では常に新しい技術が生まれ、その技術が広まるスピードは他の業種と比べても早いと言われています。ネットワークエンジニアとしてのキャリアプランを考える上で重要なこととして、常に新しい技術に関する知識を仕入れる努力があげられます。既存の技術をおさえておくだけでも需要が無くなることは考えにくいですが、キャリアアップと給料・年収アップを狙うのであれば、最新の技術トレンドなどをキャッチアップして身につけていくことが望ましいでしょう。特に今後も規模が拡大すると予想されるクラウド関連の技術や知識を身につけることができれば、クラウドを活用したサービスやネットワークの構築や保守・運用などを扱うことができ、なおかつ社内LANやWANといった既存のネットワークに関する業務も行える存在として希少性が高まります。

その上で、現在の会社よりもワンランク上の会社に転職するという選択肢もあります。スキルと経験を持ったネットワークエンジニアは転職市場では希少人材として扱われますので、給料の面でも良いオファーがもらえる可能性が高まります。業界としてもIT業界だけにとらわれず、例えばIoTへの取り組みが加速している家電業界の大手メーカーなども転職のターゲットにすることが可能になるでしょう。冷蔵庫や電子レンジなどをネットワークに繋ぎ、レシピの配布などを行うメーカーは珍しくありません。そのような製品が安全にネットワークに繋がるようなネットワークの内部設計や運用方法の立案などは非常にやりがいのある仕事だと言えるのではないでしょうか。

さらに、フリーランスとして独立する選択肢もあります。複数の案件を確保し、異なる現場での経験を組み合わせ、なおかつ吸収することができれば、スキルと経験値を上げながら仕事もできるというとても恵まれた環境を手に入れることが可能になります。フリーランス向けの求人案件でもネットワークエンジニアの募集は常に掲載されていますので、正社員としてだけではなくフリーランスという働き方も選択肢に入れられます。

まとめ

ネットワークという社会インフラのベースを設計・構築・運用でき、安定した求人需要があるのがネットワークエンジニアの魅力です。一過性のブーム的な職種ではなく、長年に渡って安定した求人案件が掲載されているのも見逃せません。

特に給料面では若い年代でも同世代の平均年収を上回ることが期待できるのは大きな魅力です。ネットワークエンジニアは未経験からもチャレンジできる募集があるため、IT系職種へのキャリアチェンジを狙う場合でも選択肢に入れられる可能性の高い職種です。既にネットワークエンジニアの方は新しい技術トレンドを取り入れて給料アップを、未経験の方は知識と技術を勉強し、将来的なキャリアの安定を目指してみるといいでしょう。