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情報セキュリティスペシャリストの年収は?

情報セキュリティスペシャリストの年収は30歳で600万円程度が平均となります。会社員とフリーランスで比較すると、会社員エンジニアで平均470万円、フリーランスエンジニアで800万円程度となっており、フリーランスエンジニアの方が年収が高い傾向にあります。

また情報セキュリティエンジニアはどんな資格をもっているかによって年収に差がある職種です。
例えば「情報セキュリティスペシャリスト」以外にも、「CCIE」保有者は750万円以上、「CISM」保有者は700万円以上と資格を保有してれば、保有していない人に比べて高収入に結びつきやすくなっています。

情報セキュリティスペシャリストの需要はあるのか

企業にとって、情報セキュリティは企業の存続にかかわる重要な課題であり、情報セキュリティスペシャリストに対する需要はこれからますます増加していきます。ITでの情報管理やサービスが一般的となった現在では、企業はほとんどの情報をコンピューターとネットワークで管理・運用しています。またそれらのネットワークはインターネットに接続されているため、セキュリティ対策は必須です。

情報セキュリティに関するインシデントは年々増加しており、ITリテラシーの向上とともにその内容は複雑化しています。情報セキュリティに関するインシデントが一度起これば、企業経営自体を揺るがす大きな事故となることも多く、各企業での重要性も年々高まっていると言えるでしょう。
一方で情報セキュリティ人材は2020年度時点でおよそ20万人が不足するといわれており、IT市場の急激な拡大による慢性的な人材不足は継続すると予想されます。こういった背景から考えても、情報セキュリティスペシャリストの需要は今後も増加し、希少性の高い職種となると言えます。

仕事内容

次にセキュリティエンジニアの3つの仕事内容について見ていきましょう。

  • 企画
  • 実装
  • 運用

企画

顧客のITシステムや運用を確認した上で、必要なセキュリティシステムの提案を行います。企画を行うセキュリティエンジニアはセキュリティコンサルタントとも呼ばれ、通常のエンジニアに比べて報酬単価が高い傾向にあります。企画段階では、会社組織体制や運用状況、システム状況などから強化すべき部分を把握する必要があるため、現場の人たちと十分なコミュニケーションをとることが重要になります。

個人情報保護法の施行により、企業のセキュリティ意識は一層高まっていて、ISMSやプライバシーマークなどの情報セキュリティに関する資格取得を目指す企業も増えています。これらの取得に必要な、セキュリティシステムの強化を担うセキュリティエンジニアに対する需要は高まっています。

実装

設計されたものを元にセキュリティシステムを実装します。プログラミング知識はもちろん、ネットワーク機器やOSの設定など幅広い知識を求められます。また最近ではデータ管理をクラウド上で行う企業も増えており、クラウドの知識を持っていれば重宝されるでしょう。

運用

セキュリティシステム導入後の保守業務を行う仕事です。セキュリティに関する脅威は日々進化し、新たなモノが出現します。常に最新の情報を集め、セキュリティシステムをアップデートしていくことが重要です。
また実際にセキュリティ攻撃があった場合や事故が起こった場合に対応する必要があるため、事故対応スキルも求められます。

持っておきたい資格

情報セキュリティエンジニアになるために必要な資格は特にありません。しかし、資格を保有することで自分のエンジニアとしてのスキルがあることを証明できる材料となる上に、年収を大きく上げることができます。そのため情報セキュリティエンジニアとしてキャリアアップを目指すのであれば、資格取得すると良いでしょう。

情報セキュリティエンジニアが取得する資格は世界的に認知されている資格や、日本国内で認められた国家試験などがあり、資格の難易度も大きく異なります。世界的に認知されている資格であれば、外資系企業でのキャリアアップに有利になるなど、資格や難易度によって報酬やキャリアも異なるため、自身のキャリアパスに応じて取得することをおすすめします。

情報セキュリティスペシャリスト

情報セキュリティスペシャリストは、情報処理技術者試験の1つで、セキュリティ分野では唯一の国家資格で、国内で実施されるセキュリティに関する資格の中でも最難関資格です。試験では暗号化技術、サイバー攻撃対策などの一般知識に加えて、セキュアプログラミングやネットワークなど、幅広い知識を問われます。

資格を保有していればセキュリティ対策のプロとして、情報システムに関する知識を保有し的確に対策を提案、運用できる実力があることが認められます。

CCIE

CCIEはCisco System社が運用しているシスコ技術者認定という、セキュリティ分野の認定制度の中でも最高難易度の資格です。合格者はその難易度の高さから「セキュリティの神様」と呼ばれるほどで、世界的にみてもかなり価値の資格です。

セキュリティエンジニアの中でも最高峰の資格で、取得者は全世界でも2万人ほどしかいません。それだけに資格を保有していれば年収1,500万円を得ることも可能です。

CISM

CISMはISACAにより創設された「公認情報セキュリティマネージャー」と呼ばれ、情報セキュリティマネージャーに特化した資格として設計されており、世界的にも評価されている資格です。

この資格を保有することで情報セキュリティの管理だけでなく、設計や監督についてマネージメントするだけの知識と経験を持っていることが証明されます。

年収を上げるためには

情報セキュリティエンジニアとして年収をあげていくためには、どうすればいいのでしょうか。情報セキュリティエンジニアとしての需要は年々増していますが、年収はスキルや実務経験によって大きく差があるのが現実です。

  • 資格を取る
  • 外資系企業を狙う
  • 実務経験を積む

資格を取る

情報セキュリティエンジニアとして年収を上げるには、資格を取ることが最も効果的です。情報セキュリティエンジニアは非常に幅広い知識と、常に最新の情報を保有している必要があり、事故時の対応など実務経験も必須です。
先ほどご紹介したCCIEやCISMといった資格は、情報セキュリティエンジニアとしてのスキルレベルの高さを保証してくれるため、資格の保有は年収アップに直結します。

高い年収を望むのであれば資格取得難易度はかなり高く、スクールに通うなど努力が必要でしょう。また資格によっては英語しか対応していないものがあるため、語学力も身につける必要もあります。

外資系企業を狙う

ITシステムの重要性の高まりを受けて、日本国内でもエンジニアの報酬は上昇傾向にありますが、それでも日本と海外ではエンジニアへの待遇にはまだまだ差があります。また外資系企業では成果主義での報酬体系となっている傾向が強いこともメリットです。
資格を取得した上で、報酬の高い外資系企業へ就職することができれば、大きな年収アップに繋げることができるでしょう。

ただし、外資系企業の場合、英語でコミュニケーションを取る必要があったり、企業文化が違ったりなど、外資系企業ならではのことに慣れていく必要はあるかもしれません。

実務経験を積む

情報セキュリティエンジニアは企業の体制や運用に合わせて、最適なセキュリティシステムを設計していく必要があります。また実装した後も刻々と変わり続けるセキュリティ環境に合わせて、最適なアップデートをしていく必要がある上に、セキュリティ事故が起こった際には適切な対策を打たなければなりません。

これらを高いレベルで実行するには、スキルや知識だけでなく実務経験が非常に重要になります。実際、難易度の高い情報セキュリティに関する資格のほとんどが、実務経験をある程度積んでいることを想定した試験内容になっています。
資格取得や外資系企業への就職など、他の年収アップを実現するにあたっても、実務経験は必ず必要です。情報セキュリティエンジニアとしてキャリアアップを目指すのであれば、まずは企業に就職し実務経験を積みましょう。

情報セキュリティスペシャリストで年収が変わる!

情報セキュリティスペシャリストは近年のITシステムの発達、個人情報保護法の施行などによるセキュリティ意識の高まりを受けて需要は増加傾向にあります。それに対して情報セキュリティエンジニア人材は大きく不足していることが現実です。今後も需要の増加が予測されているため、将来性の高い職種と言えるでしょう。

情報セキュリティエンジニアには非常に幅広い分野の知識やスキルが求められており、知識やスキルを証明する資格の保有しているかどうかで年収が大きく変わる職種です。

中でもまずは国家資格である情報セキュリティスペシャリストを取得するように頑張ってみましょう。