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  • Web開発のフレームワーク5選

はじめに

Webサイト・アプリケーション開発を効率よく進めるために欠かせないフレームワーク。今回は人気のフレームワーク(ライブラリ)を5つご紹介します。それぞれの特徴について確認してみてください。

React

React(リアクト)はFacebook社によって開発された JavaScriptのライブラリです。Webフレームとして認識されることも多いですが、公式サイトには「A JavaScript library for building user interfaces(ユーザーインターフェイス構築のためのJavaScriptライブラリ)」と記載されています。Reactはサイトの見た目部分を作る際に使用されます。Reactのモバイル版であるReact Nativeを使うことで、iOSとAndroidのスマートフォンアプリを作成することも可能です。また、JavaScriptのフレームワークであるAngular.jsやBackbone.jsとも併用することができます。

特徴

・Viewに特化している

ReactはMVCモデルのView(見た目を作る部分)に特化しています。システム内のロジックなどとは切り離されているため、利用する目的がシンプルになり覚えやすいという特徴があります。

・描画が高速

Reactでは仮想DOMという技術が使われており、Webページの内容を更新する際、更新された部分のみを変更します。これによって、効率よくWebページの画面切り替えをすることが可能です。

・管理が簡単

Reactでは、コンポーネント(部品のようなもの)単位でパーツを作ります。 コンポーネントを作成するメリットは、それぞれのコンポーネント内で処理が完結することです。そのため、管理や再利用がしやすくなります。

Angular

Angular(Angular)は、Googleとコミュニティによって開発された JavaScriptのWebフレームワークです。開発言語はTypeScriptが使用されています。MVCモデルに基づくWebアプリケーション開発をすることができ、Angularのみでアプリケーションを開発することが可能です。JavaScriptで人気のフレームワークであり、多くのWebアプリケーション開発に用いられています。Angularには、テスト機能も搭載されているので、フレームワークの中で実装からテストまでを実施可能です。

※TypeScriptは2014年にマイクロソフトによって開発されたプログラミング言語です。JavaScriptを拡張して作られたプログラミング言語で、TypeScriptで書かれたコードをコンパイルするとJavaScriptのコードに変換されます。

特徴

・効率よく開発することができる

Angularは短いコードで動作を記述することができます。1つの動作を定義する場合10行以上のコードの記述を必要とする言語もありますが、Angularは短縮して書くことができます。これによって開発のスピードも上げることができます。

・汎用性が高い

Webアプリケーション開発ではiOSやAndroidなどそれぞれの動作確認を考慮する必要があります。しかしAngularで開発されたWebアプリケーションは、ブラウザが起動する端末であればどのプラットフォームでも使用することができます。

・SPA開発

AngularはSPAの開発に向いています。SPAとはSingle Page Applicationの略で、近年よく見かけるシンプルでモダンなサイトの開発によく使われています。

Django

Django(ジャンゴ)は2005年にオープンソース化された、Webアプリケーションを実装するための Pythonのフレームワークです。Djangoを使うことによって、コンテンツの管理システムやソーシャルネットワーク、ニュースサイトなどのWebアプリケーションを開発することができます。また少ないコードで開発できるというメリットもあります。DjangoはOracle・PostgreSQL・MySQL・SQLiteの4つのデータベースにも対応しています。

特徴

・フルスタックフレームワーク

Angularと同様にDjangoもフルスタックフレームワークです。ユーザー認証、コンテンツ管理、サイトマップ、RSSフィードなど、Web開発に必要な基本的な機能が一通りパッケージされているため一貫した設計を行うことができます。

・セキュリティの安全性

Instagramでも使用されているDjangoのメリットは、その安全性の高さが挙げられます。セッション情報の管理方法やパスワードを直接管理しないことなど、Djangoではよくある設計上のミスを回避できるように設計されています。

・プラットフォームの自由さ

Pythonは多くのプラットフォームで動作することができる言語です。そのためDjangoで開発されたWebアプリケーションもLinux・Windows・mac OSなどで動作することができます。

Ruby on Rails

Ruby on Rails(ルビー・オン・レイルズ)は2004年に公開された RubyのWebアプリケーションフレームワークです。cookpadやGunosyで使用されている、Rubyの代表的なWebフレームワークです。Rubyは日本人によって開発されたプログラミング言語です。そのため日本語での情報が豊富にあり、容易に入手することができるという点でも人気があります。

特徴

・Don’t Repeat Yourself(DRY)

Ruby on Railsには、Don’t Repeat Yourself(繰り返しを避けろ)という原則があります。つまり、同じソースコードを繰り返し記述することを避けるということです。同じコードを何度も記述しないことは、変更するときに少ない箇所を変えるだけで良くなり、効率よくアプリケーション開発を進めることができるようになるメリットもあります。

・Convention over Configuration(CoC)

Ruby on Railsには、Convention over Configuration(設定より規約)という原則があります。自由度は少なくなりますが、規約に沿ってアプリケーションを開発していきます。あらかじめ用意された規約に従ってアプリケーションを開発することで、ソースコードの記述量を少なくすることができ、見やすく簡単に開発を進めることができます。

Laravel

Laravel(ララベル)は2011年にリリースされた PHPのフレームワークです。マイクロソフトの.NETの開発に関わっていたTaylor Otwell氏によって開発され、活発なコミュニティにより日々アップグレードが進んでいます。手軽さや扱いやすさから、現在世界中で注目されているフレームワークです。2020年10月現在、最新版はLaravel8となっています。

特徴

・MVCモデル

Laravelも他のフレームワーク同様にMVCモデルを採用しています。そのためLaravelを使うことでロジックや見た目などWebアプリケーション開発に必要なものを揃えることができます。また、インストール時にログイン機能やユーザー管理などが揃っているので、簡単に開発を進めることができます。

・パッケージ管理がComposer

Composerとはパッケージ依存管理ツールです。Composerを使うことによって必要なライブラリのみをインストールすることができます。わざわざ手動で調べてインストールする必要がなくなり、また不必要なライブラリをインストールする心配もなく効率よく開発を進めることができます。

・データベース操作

Laravelではデータを操作するためにEloquent (エロクアント)を使用します。Eloquentはデータベースとモデルにリレーションを持たせて、データを柔軟に扱えるようにしたものです。データベースの操作ではSQLが必須ですが、Eloquantでは特有のメソッドを使ってデータベースを操作します。SQLを使用していた人にとっては新たに書き方を覚える必要がありますが、慣れればSQLより簡単にデータを扱うことができます。 また、Migration(マイグレーション)というテーブル定義の仕組みも持っており、データベースの変更などの管理が容易になります。コマンド一つでデータベースのテーブル構築ができるので、複数人で開発するようなときにも非常に便利です。