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1. 応用情報技術者とは

■応用情報技術者試験は情報処理技術者試験の1つであり、国家試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位に位置する資格であり、ITエンジニアの登竜門と言われている基本情報技術者試験とは違い、応用情報技術者試験を受験した人は平均年齢は20代後半が多いので、社会人として数年キャリアを積んでから試験に挑んでいる方が多いように見受けられます。
試験の難易度も高いものになっていますので、ITエンジニアとしてキャリアを積み、これから先ワンランク上のエンジニアになりたいと考えているならば、資格取得に向けて挑戦することをおすすめできます。次に試験の難易度についてお伝えいたします。

■ 応用情報技術者試験の難易度について

平成30年度秋
応募者数 52,219人
受験者数 33,932人
合格者   7,948人
合格率     23.4%
合格者平均年齢 29.2歳

応用情報技術者試験の合格率だけでみると大体20%くらいです。 基本情報技術者試験の合格率も少し高いくらいです。4人に1人が試験を突破しています。
また、応募者に対して、実際に受験した方の人数が約2万人ほど少ないです。
何らかの理由に受験しなかった方がいますが、途中で挫折した人がいるかと思われます。その理由として、試験が記述式の問題があることが考えられます。次に、試験内容についてお伝えいたします。

2. 応用情報技術者試験の試験について

■試験実施の時期

試験実施の時期は「年に2回」春(大体毎年4月の第3日曜日)、秋(10月の第3日曜日)に実施されます。

■試験時間

試験時間ですが、午前150分、午後150分の試験時間になっています。

■受験料

受験料は5,700円になっています。※払い戻し等はできません。

◆午前の試験範囲

応用情技術者の試験は午前と午後に分かれています。午前の試験は、4択問題になっています。問題のジャンルは大きく3つに分かれています。具体的な出題範囲をまとめてみました。

■テクノロジ系 50/80問出題

・基礎理論
(離散数学・応用数学・情報理論・通信理論・計測制御理論)

・アルゴリズムとプログラム
(データ構造・アルゴリズム・プログラム・プログラム言語・マークアップ言語)

・コンピュータ構成要素
(プロセッサ・メモリ・パス・入出力デバイス・入出力装置)

・システム構成要素
(システムの構成・システム評価指標)

・ソフトウェア
(オペレーティングシステム・ミドルウェア・ファイルシステム・開発ツール・オープンソースソフトウェア)

・ハードウェア
(ハードウェアについて全般)

・ヒューマンインターフェイス
(ヒューマンインターフェイス技術・インターフェイス設計)

・マルチメディア
(マルチメディア技術・マルチメディア応用)

・データベース
(データベース方式・データベース設計・データ操作・トランザクション処理・データベース応用)

・ネットワーク
(ネットワーク方式・データベース通信と制御・通信プロトコル・ネットワーク管理・ネットワーク応用)

・セキュリティ
(情報セキュリティ・情報セキュリティ管理・セキュリティ技術評価・情報セキュリティ対策・セキュリティ実装技術)

・システム開発技術
(システム要件定義・システム方式設計・ソフトウェア要件定義・ソフトウェア方式設計・ソフトウェア詳細設計・ソフトウェア構築・ソフトウェア統合・ソフトウェア適格性確認テスト・システム結合・システム適格性確認テスト・導入・受入支援・保守・破棄)

・ソフトウェア
(開発プロセス手法・知的財産適用管理・開発環境管理・構成管理・変更管理)

■マネジメント 10/80問出題

・プロジェクトマネージメント
(プロジェクトマネジメント・統合マネジメント・ステークホルダマネジメント・スコープマネジメント・タイムマネジメント・コストマネジメント・品質マネジメント・資源マネジメント・コミニュケーションマネジメント・リスクマネジメント・調達マネジメント)

・サービスマネジメント
(サービスマネジメント・サービスの統計/移行・サービスマネジメントプロセス・サービスの運用・ファシリティマネジメント)

・システム監査
(システム監査・内部統制)

■ストラテジ系 20/80問出題

・システム戦略
(情報システム戦略・業務プロセス・ソリューションビジネス・システム活用促進・評価)

・システム企画
(システム化計画・要件定義・調達計画・実施)

・経営戦略マネジメント
(経営戦略手法・マーケティング・ビジネス戦略と目標・評価・経営管理システム)

・技術戦略マネジメント
(技術開発戦略の立案・技術開発計画)

・ビジネスインダストリ
(ビジネスシステム・エンジニアリングシステム・e-ビジネス・民生機器・産業機器)

・企画活動
(経営組織論・OR/IE・会計財務)

・法務
(知的財産権・セキュリティ関連法規・労務関連/取引関連法規・その他の法律/ガイドライン/技術者倫理・標準化関連)

◆午後の試験範囲

午後の出題範囲は記述式で回答する問題になり、下記の各分野から1問ずつ主題されます。

・経営戦略に関する問題
マーケティング、経営分析、事業戦略・企業戦略、コーポレートファイナンス・事業価値評価、アカウンティング、リーダシップ論など

・情報戦略に関する問題
ビジネスモデル、製品戦略、組織運営、アウトソーシング政策、情報業界の動向、情報技術の同行、国際標準化の動向など

・戦略立案・コンサルティングの技法に関する問題
ロジカルシンキング、プレゼンテーション技法、バランスコアカード、SWOT分析など

・システムアーキテクチャに関する問題
方式設計・機能分割、提案依頼書(RFP)、要求分析、信頼性、機能、Web技術(Webサービス・SOAを含む)、主要業種における業務知識、パッケージソフトウェア・オープンソースプログラムの適用、その他の新技術動向など

・ITサービスマネジメントに関する問題
サービスサポート(サービスデスク、インシデント管理、問題管理、構成管理、変更管理、リリース管理)、サービスデリバリー(サービスレベル管理、可用性管理、キャパシティ管理、ITサービス財務管理、ITサービス継続性管理)システムの運用管理など

・プロジェクトマネジメントに関する問題
プロジェクト計画・プロジェクト管理(スコープ、工程、品質、予算、人員、調達、リスク、コミニケーション)など

・ネットワークに関する問題
ネットワークアーキテクチャ、プロトコル、インターネット、イントラネット・VPN、通信トラフィック、有線・無線通信など

・データベースに関する問題
データモデル、正規化、DBMS、データベース言語(SQL)、データベースシステムの運用・保守など

・組み込みシステム開発に関する問題
リアルタイムOS・MPUアーキテクチャ、省電力・高信頼設計・メモリ管理、センサ・アクチュエータ、組込みシステムの設計、個人アプリケーション(携帯電話、自動車、家電)など

・情報システム開発に関する問題
外部設計、内部設計、テスト計画・テスト、標準化・部品化・開発環境、オブジェクト指向分析(UML)、ソフトウェアライフサイクルプロセス(SLCP)、個別アプリケーション(ERP、SCM、CRM)など

・プログラミングに関する問題
アルゴリズム、データ構造、プログラム作成技術(プログラム言語、マークアップ言語)、Webプログラミング など

・情報セキュリティ関する問題
情報セキュリティポリシ、リスク分析、データベースセキュリティ、ネットワークセキュリティ、アプリケーションセキュリティ、物理的セキュリティ、アクセス管理、信号・認証、ウイルス対策など

・システム監査に関する問題
IT統制、情報システムや組み込みシステムの企画・開発・運用・保守の監査、情報セキュリティ監査、個人情報保護監査、他の監査(会計監査、業務監査)との連携・調整、システム監査の計画・実施・報告、システム監査関連法規など

3. 応用情報技術者を取得するメリット

・大きなアピールポイント

応用情報技術者は、就職・転職時に大きなアピールポイントとなり、一定以上の知識を有していると評価を受けることができます。また、応用情報技術者は一般の企業だけではなく「省庁」「官公庁」などの公務員の職種でも高い評価を受けています。自身のキャリアを広げられます。

・高度試験の午前試験を一部免除

応用情報技術者の資格の保持することにより、より専門的試験を受ける際に、一部の試験を免除を受けることができます。知識の取得できる上に、さらに試験免除されるメリットもあります。

・企業によっては手当や報奨金を貰える

企業によっては、応用情報技術者の取得することにより、手当が支給されたり、給与に反映される制度を採用しているところあります。社内外からも信用を得られるので評価されます。

4. 応用情報技術者取得に向けて

応用情報技術者の資格取得向けた学習方法についてお伝えしていきます。

・参考書/過去問題集で学習

まずは、応用情報技術者を取得に向けた学習として、参考書から学習することをおすすめします。参考書は試験範囲に沿った基礎を学習することができます。参考書は何回も繰り返し学習することが大切です。
応用情報技術者試験の難易度はかなり高いです。未経験の方は、特に最初は何もかもわからない状態ですので、まずは参考書を一通り学習進め、わからないことは読み流す程度で問題ないです。何回も繰り返し学習することが基礎の定着に繋がります。
次のステップとして、過去問を解いていきます。基礎ができてくればある程度は問題に回答することが可能です。過去問も繰返し学習することが非常に意味があります。
また難しい試験ですので、なかなか正答率が上がらずにイライラすることもあるでしょうし、投げ出したくなることもあります。応用情報技術者試験の合格率は冒頭で記載した通り、途中で挫折してしまうことが多いです。ですので、まずは継続して学習していくことが大切なのです。

・動画サイトで学習

最近では、YouTubeなどの無料動画サイトに解説を提供している方も多くいらっしゃいます。今までもよりも情報を取得しやすい環境が整ってきています。参考書を読むよりも学習しやすいと個人的には感じます。もちろん個人の感想ですので自身で学習しやすい環境で学習することが一番効率的です。

・わからないことは質問する

インターネットの復旧により、自身で調べることができる環境が整っていきます。また同じ問題でつまずいている方もいるかと思います。気持ちを共有することで継続するモチベーションを保つ、高めることもできるかと思います。これも学習を継続する上でとても大切なことです。

5. まとめ

今回は応用情報技術者についてまとめました。
応用情報技術者の試験は難易度がかなり高いです。まずは、基本情報技術者から学習を始めることもおすすめできます。基本情報技術者で学習した内容は応用情報技術者の試験でも必要になってきます。もちろん応用情報技術者の資格に初めから挑戦することは可能です。学習に対する情報も以前よりは格段に増えてきています。
「未経験でも合格しました」といった記事やブログもネット上にはたくさん存在するため参考にできます。この記事が応用情報技術者の資料として参考になれば幸いです。