AWSソリューションアーキテクトの年収は?とった方がいい資格なのか調査!
AWSエンジニアの仕事内容について
AWSを用いたエンジニアはAWSの運用設計や環境構築、サーバー構築などを主に担当します。内容はインフラエンジニアと似ていて、違いはAWSに精通しているかどうかです。
今までインフラエンジニアやネットワークエンジニアが行っていたことを、AWSを用いて構築していく業務になります。AWSは多くのクラウドサービスを提供しているため初心者が扱うには難易度が高く、使いこなすためには経験と知識が必要です。
そこでAWSではAWS認定資格という対外的にスキルがわかる資格が提供されていて、注目を集めています。3種類のレベルに分かれていて、さらに役割、専門知識別に分かれ現在は全11種類の資格を受けることが可能です。IT業界では資格を取得することで資格手当として収入が増えるケースが多いので、結果として年収アップに結びつきます。
AWS認定資格を取ることで、どの程度年収に影響はあるのでしょうか?
ソリューションアーキテクトアソシエイト
ソリューションアーキテクトプロフェッショナル
以上2つの資格について解説していきます。「AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト」の年収
まず、ソリューションアーキテクトは設計者向けの認定資格になります。AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトは、AWSを用いたクラウド構築などの実務経験が1年以上のエンジニア向けの資格です。
スキル目安は以下になります。
AWSの基本的な知識
安全でセキュリティの高いアプリケーションの設計
クラウド環境の構築や提案ができる
AWS業務が未経験でも、AWSの主要サービスの概要やクラウドについての一般的知識がある人は、アソシエイト資格取得は可能です。2020年2月にアメリカのグローバルナレッジ社において行われた、エンジニアの収入と保有資格についての調査でAWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトは第2位。調査から見ても、世界的に大変注目の高い資格と言えるでしょう。
ソリューションアーキテクトアソシエイト資格所持者の平均年収は、572万円です。AWSエンジニア全体の平均年収は536万円で、フリーランスAWSエンジニアであれば平均966万円となっています。資格を持っていることで、AWSエンジニア全体の平均年収よりも36万程度高いです。
需要の高い資格となっているので、フリーランスAWSエンジニア向けの案件では月50~70万円の高単価な案件が増えてきています。
「AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル」の年収
AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナルは、2年以上AWSを用いてソリューション設計や運用、トラブルシューティングを経験しているエンジニア向けの資格です。
スキル目安は以下になります。
インフラの設計
アプリケーションの設計とデプロイ
運用するためのスキル
など多くのスキルと知識が必要になります。
ソリューションアーキテクトプロフェッショナルは、AWS認定資格の中で最も広範囲で高度な知識を多く問われる資格です。高度なAWSの専門的知識を保有している証明にもなるため資格取得をするメリットが高いでしょう。
ソリューションアーキテクトプロフェッショナル資格所持者の平均年収は745万円です。高い専門性と知識を有していることが証明できるので、年収も高くなる傾向にあります。
インフラエンジニアとクラウドエンジニア
AWSエンジニアは、クラウドサービスであるAWSを利用しているので、クラウドエンジニアに部類されます。クラウドエンジニアとインフラエンジニアは、どちらもインフラ環境を整える職種ですが違いはなんでしょうか?
ここからは、インフラエンジニアとクラウドエンジニアの違いについて確認してみましょう。
インフラエンジニアとは
インフラエンジニアとは、サーバーやネットワークの設計・構築・運用を行うIT環境の基盤を整えるエンジニアです。クラウドが登場するまではオンプレミスという運用方法で、自社が管理する施設内にサーバーやネットワークなどの機器を設置して環境を構築していました。
今まではインフラ機器を調達して新規立ち上げを行うまでに、1~3カ月かかってしまうことが多く、素早いインフラの構築が困難でした。クラウドが主流になってきても、一定以上オンプレミスでインフラ構築するケースがあるのでまだまだ需要は高いです。
インフラエンジニア全体の平均年収は503万円程度になっていて、平均給与は年々上がってきています。
クラウドエンジニアとは
クラウドエンジニアは、クラウドサービスを利用してサーバーやネットワークの設計・構築や運用を行う、クラウドに精通したエンジニアを指します。クラウドエンジニアはインフラエンジニアと非常に似通った業務を行いますが、クラウドサービスの知識がないと効率よく業務を行うことができません。
インフラエンジニアよりも高いスキルや知識、経験が求められるため、インフラエンジニアよりも年収が高く、平均年収は574万円となっています。
AWSエンジニアは需要が高いのか?
オンプレミスの環境からクラウド環境へ移行する企業は、今後も増加していくものと考えられます。AWSはクラウドサービスシェアNO.1のため、AWSを扱えるエンジニアはさまざまな企業からの需要は高まっていくでしょう。
しかしAWSの知識や経験を取得するためには時間がかかるため、AWSエンジニアは需要に対して供給が間に合っていません。AWSを新規導入する需要はもちろん、導入した後の運用や保守の需要も増えていくのでAWSエンジニアの仕事がなくなることはないでしょう。
AWS認定資格は難しい?
今回ご紹介している「ソリューションアーキテクトアソシエイト」と「ソリューションアーキテクトプロフェッショナル」は中級と上級レベルの資格です。中級レベルの「ソリューションアーキテクトアソシエイト」の難易度は、ネットワークやクラウドの基礎知識、AWSの主なサービスについて理解があれば取得が可能です。そのためAWS初心者の方でも比較的受かりやすい難易度と言えます。
一方上級レベルである「ソリューションアーキテクトプロフェッショナル」は、AWS認定の中で最も難しいとされています。出題範囲が広く高度な専門知識を必要とし、問題文が長いものが多いため試験問題にボリューム感があります。
IT知識だけでなく、文章を読み解くスキルも必要になるでしょう。
どういった内容の試験?
わかりやすいように、それぞれの資格の出題範囲や出題数などを項目別に表にまとめました。
ソリューションアーキテクトアソシエイト |
ソリューションアーキテクトプロフェッショナル
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出題範囲 |
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出題数 | 65問 | 75問 |
試験時間 | 130分 | 180分 |
合格点 | 1000点中720点以上 | 1000点中750点以上 |
どちらも回答形式は、択一選択問題と複数選択問題となっています。
AWSエンジニアとして取得しておいた方が良い知識
AWSを利用したエンジニアになるには、さまざまなスキルが求められます。
AWSの知識・理解度
クラウドサービスについての知識
インフラエンジニアの経験
ミドルウェアなどの知識
扱えるAWSソリューションを増やす
ここでは取得をおすすめする基本的なスキルについて、上記5つをご紹介しましょう。
AWSの知識・理解度
AWSエンジニアを目指す場合はAWS自体の知識を深めることをおすすめします。AWSは多くのサービスを展開しているため、最適なサービスを選ぶスキルが重要です。
日々新しいサービスがリリースされているので積極的に情報収集する必要があるでしょう。今回ご紹介しているAWS認定資格の取得を目指してみてもいいかもしれません。
クラウドサービスについての知識
AWSはクラウドサービスのため、AWSエンジニアになるには専門的な知識を蓄える必要があります。今後さらに発展するであろうクラウドサービスへの知識を身につけておくことは、AWSエンジニアではなくても損はありません。
インフラエンジニアの経験
インフラエンジニアを経験しておくことで、AWSエンジニアになっても経験を活かすことができるでしょう。サーバーのセキュリティや負荷分散を配慮した設計など、幅広く理解しておくことが大切です。
特に、近頃ネットワーク関連のセキュリティ意識が高くなってきているので、セキュリティ知識も深く身につけておきましょう。インフラのサーバー構築や運用に関する知識や経験は、AWSエンジニアになる上で必ず役に立ちます。
ミドルウェアなどの知識
WEBサーバーやデータベースなど、ミドルウェアのスキルもAWSエンジニアには必要です。ミドルウェア自動化の知識やインストール、設定方法の知識など身につけておくことをおすすめします。
扱えるAWSソリューションを増やす
AWSでは膨大なソリューションを提供しているので、使えるソリューションが多ければ多いほどAWSエンジニアとして高い評価が得られます。
【総評】AWSの資格は持っておいたほうがいい
クラウドの需要が高まっているため、AWSを取り扱えることで今後ますますエンジニアとしての市場価値が上がります。
さらにAWS認定資格を持っていることで今後の年収アップが期待できるため、AWSエンジニア以外の方も資格取得を目指しましょう。