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転職時の履歴書を書く前に

履歴書と聞くと良くないイメージを持つ人も多いのではないのでしょうか?学歴や職歴の羅列、写真の添付や趣味・資格などを書き込み・・・一通り苦労して書き終えた後に最後に残る感想は「これって何の為に使われているのだろう?」という漠然とした思いだったりします。

履歴書はバイトや新卒採用時でその役目のほとんどを終えます。ですが、その後もしあなたが「転職」をすることになったら、もう一度重い腰を上げて履歴書を書く必要が出てきます。いざその時に思いつくのはバイトや新卒採用の時の履歴書と、転職の時の履歴書って何か違うのかなぁ?という疑問でしょう。そんなあなたのためにこの記事では、転職時に気をつけるべき履歴書の書き方と特徴について解説します。

そもそも履歴書の意味合いは?

一言で履歴書と言っても、そもそも履歴書の意味合いって何なのでしょうか?履歴書なのだから履歴を確かめるものでしょ?と思われた方、確かにその通りです。実際に履歴書の左半分は自身の履歴を書き込むためにあるわけですから。

しかし、履歴書には履歴を確認する以外にも意味があることが、面接に進むことで明らかになります。ここではバイトでも新卒でも転職の場合でも一般的に見られる履歴書で見られる基本的なポイントについてチェックしていきますので、確認してみてください。

経歴のチェック

まずは経歴のチェックです。これは当たり前と思われるかもしれませんが、面接官や人事担当が見るのは、経歴の内容に齟齬がないか?です。もっと具体的に言うと、あなたの年齢と、学校の卒業や前職を離れたタイミングが正しいか?ということが見られています。特に注意しなければならないのは、学生時代に浪人している人や、何らかの事情で転職前に長く仕事を離れた経験がある人です。

たかだか経歴なのだから1年くらいずれていても問題ないだろう?と考えているとい意外と落とし穴になることがありますから注意しましょう。逆に人事側の立場で言うと、学歴を除けば経歴でふるいに掛けられる点はそのくらいですから、正直に、正確に書いておくことが重要です。嘘の記載をすると仮に面接に進んだとしてもその時点でアウトになることは明白です。

資格のチェック

左側の履歴を書く欄が終わると、右上に出てくるのは保有している資格についての欄が出てきます。簡潔に自分の特性をPRできる場でもあるので、ITやTOEICなど持っているものは何でも書いてOKです。資格を持っておいてマイナスになることはありません。

一点だけ注意しておくと良いのは、自動車免許です。エンジニアなど一般的にはオフィスや部屋にこもって仕事をする職種であっても、営業に駆り出される可能性はゼロではありません。そんな時に見られるのが自動車免許の有無だったりします。車は持たなくても良いので、免許だけは保険の意味で取得しておくのが良いかもしれませんね。

手書きの丁寧さのチェック

昨今のIT全盛の時代に置いて、世間でも度々話題になるのは履歴書が「手書き」である点です。大手企業も中小企業もほとんどが履歴書を手書きするという文化は変化していないでしょう。

そしてここで見られるのが、文字を丁寧に書いているか?という点です。これは長年続いた文化で、今でも変わっていませんから、好みに関わらず反発するだけエネルギーを消費します。ですから字がうまくても下手でも、とにかく丁寧に書くことを心がけましょう。人事の仕事は応募者をふるいに掛けることでもあるということを意識しましょう。その他、健康状態や志望動機の欄がありますが、ここは面接時に見られることがほとんどですのでさほど気にしなくてもOKです。

新卒と転職の時の履歴書の違いは?

履歴書で見られる点をチェックしていきました。では、バイトや新卒時と転職時の履歴書にはどんな違いがあるのでしょうか?結論から言ってしまうと、「前職の履歴」と「志望理由」の2つが特に重要になります。その他は転職前と後とでほとんど変化が見られないと思いますので、この2点に集中することで他の人と差をつけることができます。以下詳しく見ていきましょう。

前職の履歴について

履歴書の記載で新卒時と転職時で違う点は、前職の履歴があることです。当然ながら人事や面接官はここに注目しています。そのため、前職の履歴を履歴書に多少細かく書くことは問題ありません。例えば前職の会社で部署が変わったのであれば、⚪︎年〜⚪︎年まで営業部、⚪︎年〜⚪︎年まで総務部という書き方をしてもOKです。また、勤務地が変わったのであれば⚪︎⚪︎支店、⚪︎⚪︎営業所という風に記載しても良いです。履歴書の行や文字に限りがあるでしょうが、見づらくならない程度に文字を埋めることは意欲のPRにもつながります。

後述しますが、転職時の履歴書は職務経歴書と一緒に提出するのが一般的です。あなたの前職での活躍の詳細は職務経歴書に記載しますので、履歴書にはあくまでシンプルにわかりやすく記載することを心がけましょう。

志望理由

志望理由については、新卒で前職がない時よりもより厳密に見られます。なぜ前職を退職したのか、その理由についても必ずセットで見られるからです。採用する側としては、この人は合わなければまたすぐに転職してしまうのでは?と疑ってかかってきます。ですから、履歴書の志望動機の欄は記載するスペースが大きくはありませんがなるべく分かりやすく、なぜ前職を辞め、なぜ今の会社に入ろうとしているのかを書き込むようにしてください。これは履歴書のみで合否にも関わる非常に大きなポイントとなります。前社での経験は履歴書の文章であっても、かなりの程度人事担当者に伝わってしまいますので注意が必要です。

履歴書と職務経歴書の違いを理解しよう

前述しましたが、転職する場合は履歴書と一緒に「職務経歴書」というものを提出する必要があります。これは転職する時に初めて目にする人がほとんどでしょうから、どうしていいか分からないという方も多いでしょう。ここでは、履歴書と職務履歴書をどう区別して書くかということにポイントを絞ってお伝えします。

履歴書ときちんとリンクしていることが重要

職務履歴書とは、前職でどんな仕事をして、どんな成果を残したのかを詳細に記載する書類です。履歴書の職歴の欄をより詳しく述べた欄と言っても良いでしょう。その意味で、面接官によっては履歴書よりも職務経歴書の方を重要視する人も多くいます。一般的に職務経歴書の提出は義務付けらえています。フォーマットもインターネット上に多数公開されていますから確認してみましょう。

履歴書と職務経歴書はセットで提出されます。ですから、どちらも「この時期にこの場所にいてこんな成果を上げた」ということが時系列で分かりやすく述べられていることが重要になります。そして履歴書と職務経歴書の並びが分かりやすく整列されていることが重要です。人事担当の方が運よくあなたの前職について詳しければ多少の分かりづらさは問題ありません。しかしほとんどのケースで、人事担当はあなたの前社を知らないでしょうから、伝わらなければその場で落とされてしまうことになりかねません。時系列で分かりやすく、履歴書と職務経歴書がしっかりリンクしていることを確認しましょう。もしうまくまとめられているのであれば、それだけで人事担当の印象もアップするでしょう。

職務履歴書は一目でわかる分かりやすさのインパクトが重要

また、履歴書から職務履歴書へ目を写した際に、数字やグラフを多用して視覚的に、担当人事に分かってもらうことが重要になります。人事は大事な部署ですが、忙しい人がほとんどです。どんなに立派な実績を積んでいたとしても、それが伝わらなければ意味がありませんから、文字だけでなく表やグラフは必ず使うよう工夫をこらしましょう。ここに力を入れるかで次の採用面接に進めるかに大きく関わってくることは言うまでもありません。

どうやったら履歴書をうまく書けるのか?まとめ

履歴書の意味合いや、履歴書で見られるポイントを見てきました。これらがうまく理解できると履歴書のどこに力を入れて書くべきかが明確になるでしょう。簡単にまとめていきます。

履歴書の意味合いは、「経歴のチェック・資格のチェック・手書きの丁寧さのチェック」この3つであるを覚えておきましょう。特に経歴については「空白の期間」がないかを見られますから、正直に事実を書いておくことが重要です。資格についてはあるものは全て書き出し、自動車免許についても忘れずに。手書きは面倒ですがなるべく丁寧に書いたことが伝わるよう書きましょう。

新卒時と転職時での履歴書の差で重要なのは、「前職の履歴と志望理由」です。前職でどんな経験をしてきたかということを人事担当は最も重視します。また、前職の退職の理由についても必ず聞かれますから、簡潔に伝わりやすく書けるようにしておきましょう。

履歴書と職務経歴書の違いを理解し、区別することも重要です。履歴書と職務経歴書の内容は一目でリンクするよう見やすさの工夫が必要です。また、職務経験書は内容が複雑になりがちなので、グラフや表を用いて視覚的に分かりやすくできるよう工夫をこらしましょう。

転職で履歴書を書く際に、前職の経験は必ず記載することになります。それが例え1年と短い期間だったとしても書くべきことは無数にあるかもしれません。しかし人事担当者があなた1人に割ける時間は限られています。だからこそ上記のポイントを良く抑えて、本当に重要なことだけを伝える必要があります。もしかしたら、内容よりもまとめ方が上手い方が評価される、と言っても過言ではありません。履歴書は簡潔に分かりやすくすることをもう一度胸に刻み臨んでみてください。