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はじめに

「Pythonエンジニアとして転職したいけど、収入は確実に上がるのかな?」「Pythonエンジニアの将来性が気になる」「未経験からPythonエンジニアに転職するにはどうしたら良いのだろう」

こんな風に思ってらっしゃいませんか。今回はPythonエンジニアに転職したらどのような仕事内容があるのか、転職に必要なスキルや経験、また気になる収入についても解説します。ぜひ参考にしてください。

Pythonエンジニアの年収

Pythonエンジニアの平均年収は約601万円です。年収帯は、400〜850万円です。その他の言語と比較すると、Scalaに続き2番目に年収が高いと言われています。フリーランスのPythonエンジニアの場合、平均月単価は77万円(12ヶ月分を年収とすると924万円)になります。実際の数値は、プロジェクトの規模や会社、スキルセットによって変わります。しかし、ITエンジニアの中でも確実に高年収の部類に入る言語です。

Pythonエンジニアの仕事内容

AIや機械学習の分野で認知度が高いPythonですが、実際によくあるPythonエンジニアの仕事内容を3つ紹介します。

機械学習やAIの実装などの開発

豊富に用意されたライブラリを駆使して、顧客が求める機能や処理を効率よく実装していきます。開発効率が良く、機械学習やAIに必要な実行速度の速さが優れているPythonだからこそできる開発を進めます。実際の案件の例としては、結婚マッチングサイトの開発運用の案件があります。業務内容は結婚サイトシステムの開発・運用保守で、必要な経験はPythonやPowershellを用いた開発経験やシステム保守運用などが求められます。Pythonには有名なライブラリがいくつかありますが、機械学習やディープラーニング向けのものはTensorFlow(テンソルフロー)、Caffe(カフェ)、 Pytorch(パイトーチ) などが有名です。

データ分析ツールの開発

Pythonエンジニアの仕事のうち、先に挙げた機械学習やAIの実装と並んで多いのが、データ分析ツールの開発です。ビッグデータ活用が一般的になり、今後も徐々に需要が高まるとされています。実際の案件の例としては、データ基盤システムの開発の案件があります。業務内容としては、社内向けデータ分析基盤の開発に携わります。必要な経験はWEB開発経験3年以上で、Pythonを用いた開発経験1年以上が求められます。数値計算や解析に関するライブラリは、NumPy(ナンパイ) 、Pandas(パンダス)、SciPy(サイパイ)、Matplotlib(マットプロットリブ)、scikit-learn(サイキット・ラーン)などがあります。

Webアプリケーションにおけるサーバーサイド部分の開発や構築

Webアプリケーションにおけるサーバーサイド部分の開発の仕事も増えています。フロントエンドからの指示を受けて実行される複雑な内部処理を実装していきます。これまでのWebアプリケーションのサーバーサイド開発は、JavaやPHP、Rubyなどが採用されてきましたが、最近ではPythonでの新規開発も増えてきています。実際の案件の例としては、テレビ局向け大規模データシステム構築の案件があります。業務内容としては、ビッグデータ基盤システムの開発やソフトウェア開発で、必要な経験はPython、Java、PHP、Golangいずれかを用いた開発経験1年以上、AWS等のパブリッククラウドを利用したサービス開発運用経験などが求められます。Web開発用のフレームワークとしてはDjango(ジャンゴ)、Flask(フラスク)などが有名です。

Pythonエンジニアの転職に必要なスキル

転職してPythonエンジニアになるのに必要なスキルを解説します。

Pythonでの開発経験

まずはPythonでの開発経験です。Pythonは数ある言語の中でも新しく、比較的難易度の高い言語です。実務で3年以上Pythonを使用した開発経験があるのが望ましいですが、なかなか難しいでしょう。実務が難しければ、独学で身に付けるしかありません。独学でも全くの未経験よりはアピールできます。Pythonには、多くのライブラリやフレームワークが用意されています。Pythonエンジニアには、これらをうまく使いこなすことが求められているでしょう。またPythonには2系と3系の2つのバージョンがあり、互換性がないのでソースコードの書き方も異なります。企業によっては、最新版の3系ではなく2系を採用しているところもあります。2系と3系、両方とも扱えるPythonエンジニアを目指すと良いでしょう。また学んだだけでは不十分です。Pythonスキルを活かしたポートフォリオを作りましょう。人工知能、機械学習、ディープラーニング、などPythonには得意なことがたくさんあります。

Linux環境の開発経験

Pythonエンジニアの求人や案件を見ているとわかるのですが、「必要な経験」や「あると好ましいスキル」の欄に「RubyやPHPなどのLinux環境の開発経験」と記載があることが多いです。Linux環境の開発をできれば3年以上経験しているのが好ましいですが、独学の場合はLinuxサーバーについて勉強しながら実際に構築して、そこで開発経験を積むと良いでしょう。またサーバーサイドの言語として一般的なのはまだまだPHPやRuby、JavaScriptです。これらの言語も使いこなせた方が、より即戦力になれます。完全な未経験からのスタートの場合は、PHPとRubyを学習し、企業などで実務経験を積んでからPythonエンジニアのキャリアをスタートさせることをおすすめします。理解度も上がりますし、PHPやRubyの案件や求人は件数が多いので就職・転職難易度も下がります。

大量のデータ処理

大量のデータを処理する業務を経験したことがある人は有利になります。またPythonにはデータがつきものです。SQLなどのデータベース言語も扱えるようにしておきましょう。さらにデータ分析や統計などのデータサイエンス系の知識があるとより上流の工程で活躍できる人材になり、市場価値が上がります。

Pythonエンジニアの転職に必要な資格

Pythonを習得し、ポートフォリオがあれば強力な武器にはなりますが、資格を取得していると尚良いでしょう。Pythonの実務経験が豊富なエンジニア自体少ないので、資格を持っていることをアピールすることで、Pythonに対する熱意やどれだけ知識を持っているかの指標になります。Pythonの資格には、文法の基礎が身についているか問われるPythonエンジニア認定基礎試験やデータ分析の基礎や方法が問われるPythonエンジニア認定データ分析試験などがあります。資格取得のために勉強することで、体系的にPythonについて学べるメリットもあります。積極的に取得しましょう。

Pythonエンジニアの転職市場動向

Pythonエンジニアとして働くのであれば、転職後の市場動向や将来性もチェックしておくべきです。

需要と将来性

Pythonエンジニアは、需要が伸び続け、非常に将来性があります。需要が高まっているビッグデータや、AIにも用いられるため、将来性と需要は右肩上がりと言って良いでしょう。需要が数字として現れ始めたのは2018年頃で、2020年現在では求人数の増加も著しく、言語別だと5番目に多くなるほど増えています。またアメリカでは非常に人気です。Google、Yahoo、YouTube、Dropboxなど、世界でも有数の超有名企業で使用されています。このことから、Pythonエンジニアとして海外での転職も視野に入れることができそうです。

Pythonエンジニアのキャリアパス

Pythonエンジニアのキャリアパスはどのようなルートやポジションがあるのか解説します。大きく分けると2種類の方向性があります。

Pythonプログラマーとして一流を目指す

Pythonプログラマーとしての市場価値を高めるには、サーバーサイド開発言語のスキルがあった上でPythonが書けるとより良いです。まだまだPythonは新しい言語で、難易度も高いのが現状です。実務経験をさらに積んで、Pythonのスペシャリストとして突き進むのも将来性としては堅実でしょう。

データサイエンティストを目指す

エンジニアという職種からは離れますが、データサイエンティストというキャリアも現実的です。他の開発言語の知識は不要になり、統計学やデータ整形の知識などが重要になります。むしろこちらの場合は、Pythonを手段としてデータ分析し、必要な調査結果を導き出すスキルが求められます。市場価値はさらに高くなり、年収の相場も高めです。

まとめ

いかがでしたか?今回はPythonエンジニアに転職した際の年収相場や将来性、また転職に必要なスキルや経験を解説しました。今後さらなる拡大をみせるであろう人工知能や機械学習の分野において、Pythonエンジニアは重宝されます。IT人材が不足している背景もあり、さらに希少性という観点からも需要が伸びそうです。ぜひ本記事を参考にPythonエンジニアとして転職することを目指し、日本を牽引するAIエンジニア、Pythonのスペシャリストとして活躍してください。