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<1.はじめに>

大学4年生となれば、学生生活もいよいよ折り返しに差し掛かり、翌年からは「就活」の時期になります。事前にどのような業種・業界に入りたいか明確化できている人は、6月からの「インターンシップエントリー・参加」し始める頃です。当記事では「就活」に臨む方に向けて展開しています。

<2.就活のスタート時期・準備>

「就活」と聞けば、高校、大学受験同様に人生を大きく左右する節目となるイベントの1つです。とはいえ、これまで通過してきた受験と違い「就活」って「まず何から始めて、いつ頃から始めればいいのか」と不安になる人もいます。以下は就活スケジュールの現状の進行具合、準備としてやっておくことになります。

  • ・政府主導のスケジュールよりも早い段階でスケジュールは進んでいる
  • 一般化しつつある「就活時期」は「3年生の3月に企業エントリー4年生の6月に採用選考のスタート」と学業に支障をきたさないように、経団連が設けて企業側に申請をしています。
    経団連が申請したスケジュールに沿ったスケジュールの流れを紐解くと以下のような流れになります。

    • 1.大学3年生 (※1) 6月~:就活準備時期
    • 自分がまず「どんな事に興味があるのか」を洗い出し、「業界・企業研究」やサマーインターンシップに参加して行きましょう。また並行して「なぜ、興味を抱いたのか」とルーツやその特徴を把握する「自己分析」も進めていきましょう。
      ※1 大学生以外は院生1年生、短大1年生等、卒業前年度

    • 2.大学3年生3月~:プレエントリー(※2)、会社説明会スタート
    • 企業や社会人となった先輩と接する機会が増えていきます。また、3月からは「企業説明会」も開始されます。これまで進めてきた研究、自己分析の結果から興味を持った企業にエントリーしていきましょう。
      ※2「プレエントリー」とは「御社に興味がある」っいうことを企業側に意思表示することです。プレエントリーを済ませると、より詳しく企業についての説明会や選考スケジュール、面接予約等の流れになっていきます。

    • 3.大学4年生(※3) 6月~:選考開始、順次内々定
    • ここで明確にしておくことは就活のゴールが「内定」ではなく「本当に自分にマッチした企業に出会うこと」です。各企業の採用担当者も自社とマッチした学生を見つけ出す間では採用活度を継続しています。1年を通して採用活動を行っている企業や、夏休み以降の採用活動をする秋採用をしている企業もあります。ぜひ、自分と企業との共通点を考えながら納得できるまで就活に取り組みましょう。
      ※3 大学生以外は院生2年生、短大2年生等、卒業年度

    • 4.大学4年生9月~ : 内定
    • 多くの場合、10月1日に内定式が執り行われ、その際に「内定承諾書」を取り交わします。


    以上が一般的な就活のスケジュールとなります。しかし、現状はこのスケジュールよりも早い段階で進んでおります。企業エントリー時期に変更はありません。しかし、「採用選考」の時期は、説明会を行う3月から本選考を行う企業が多くあります。
    実際の就活のピークは大学3年生から4年生へと進級する「3月~4月」にかけてです。3月から会社説明会が解禁されて、自分が興味のある企業にプレエントリーしてはES(エントリーシート)の提出とやることが多くなり、一気に忙しくなります。また、1日に複数もの企業説明会や面接が入ることもあります。

  • ・インターンシップの参加
  • 就活の準備時期、自分が興味のある企業へは「インターンシップ」に参加して行きましょう。
    「インターンシップ」では、業界動向や具体的な仕事内容等について直接話を聞けるほか、現場で働いている社員の雰囲気をその身を通して知ることができます。また、企業のHPや説明会だけでは知ることができない「働くリアル」に触れられる機会です。

    参加する目的も「大手だから」「人気業界だから」等の曖昧なもので参加するのではなく、「何が知りたいのか」を明確化したうえで、インターンで組まれているプログラムを選択すると得られるものは大きいです。

  • ・自己分析
  • 自己分析とは、「自分」という存在を客観的に見て、これまでの経験や考え方を振り返り、整理することです。
    例えば、これまでの人生を振り返って進学や部活動、ゼミでの活動、アルバイト等、人生を左右する大きな選択をする際には、「何を決め手として決断にいたったか」「感情が大きく高ぶったのはどんな時だったか」等、自分の人生における大きな出来事わ一つ一つ洗い出し振り返ることで、自分は何を喜び、決断しているのかと自分の性質、「自分」という「個の存在」が見えてきます。

    また、自己分析は就活時期を問わずいつやっても構いませんが、普段から自分の言動を振り返る癖を付けておくことが大切です。

  • ・業界・企業研究
  • 業界・企業研究は、自分の志向とマッチする企業・業界はどこかを見極めるために行います。研究材料として自己分析で得た情報を活用することで、自分という存在が目に見えますので、見えた特徴と企業が求める要素との共通点は何かを見つけられます。

    業界企業研究において最も大切なことは、自分とのマッチングを見極めることです。
    社風や企業文化等は、異動で仕事内容が変わろうとも付いて回ります。企業文化が自分にあっているか同課は日々のパフォーマンスや幸福間に影響します。また入社後のキャリアアップ、安定した生活基盤を考える上で、業界の成長性、将来性があるかどうか見極める事も大切になってきます。

  • ・OB・OG訪問
  • 企業HPや公開情報には載っていない「リアルな声」が聞けるのが「OB・OG訪問」の最大のメリットです。とはいえ、就活が本格化する3月以降はESや説明会の参加等でスケジュールを組んでいくのが難しい上、社会人側もまた年明け以降は訪問依頼等が集中しがちで時間に余裕が持てません。そのため、企業について仕事内容についてき早めに理解を深めることでも、早めに行動しておくことです。

  • ・エントリーシート・履歴書の準備
  • 3月から一気に忙しくなる就活では、採用選考がある度にエントリーシートと重なって履歴書を書く日が延々と来ます。でも、スケジュールがパンパンで中々時間が取れないなんて事態も場合によっては起きます。そこで、自己分析、企業研究を進め、ある程度業界を絞り切った段階でエントリーシートの作成準備を始めておきましょう。

    代表的な質問として挙げられるのは「志望動機」「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」等です。
    自分の強みと企業の特徴、求める人物像との共通点はどこかを意識しながら、複数のパターンで文章化しておきましょう。また、具体的なエピソードを交えることで自分にしか書くことができない内容に仕上がります。完成したら、学校の友人、ゼミの先生といった第三者に読んでもらい、添削、推敲できると理想的な文章の作成ができます。

  • ・筆記試験の準備
  • 筆記試験の中でもよく耳にするのが「SPI試験」です。
    SPI試験では、主に「働くうえで必要となる基礎的能力」をみる「能力検査」と「人柄、仕事への適正、どんな組織があっているか」をみる「性格検査」の2種類があります。

    性格検査は、行動特性を知るためのものであるため、事前に準備することはありません。一方の能力検査はには言葉の意味や話の要旨を的確に捉えて理解できるかの「言語分野」と数的処理ができるか、論理的思考力があるかを見極める「非言語分野」の2つがあります。
    能力検査は、付け焼刃程度の対策で臨んでも、対した得点結果を出すことはできません。しかし、受験方法や形式に慣れておくことで自分の実力に見合った結果は残せます。

  • ・面接対策
  • いざ「面接」となると、聞かれたことに対してどう答えようかと頭が真っ白になることは誰にでもありえることです。面接は「慣れ」の問題でもありますが、身近な人と「模擬面接」をしてもいいかもしれません。自分の言葉が相手に伝わっているか、相手の質問に答えられているかを客観的に判断してもらえる上に、改善点を見つけることもできます。また、場数を踏むことで本番でも本来の自分らしさを出せるようになります。

<3.今後に備えた就活>

<1.Withコロナ時代の就活>

2020年2月以降、爆発的に感染を広めている「新型コロナウイルス」の影響で、3月1日からの企業説明会を感染防止として中止措置、4月には政府による緊急事態宣言の発令と、国内における感染防止策が多々ありました。また、人気企業のANAやスカイマークが21卒の採用を一時停止するとの発表もあり、今後の採用状況が気になる一方にあります。

<2.22卒がコロナの影響で受ける打撃>

仮に22卒の就活スケジュールが例年通りであるなら、ちょうど2020年のサマーインターンシップが開始され、21年春からの採用情報が公開されるという、通年通りの流れになると予測できます。しかし、2020年夏は東京五輪が控えていたため、予定よりも早くサマーインターンシップを開催する企業もありました。加えて、「新型コロナウイルス」感染防止措置として、政府からの「外出自粛」をよびかけにより、採用活動どころではなくなった企業も多かれあります。

また、売上減少の影響から新卒採用ができない企業が出てくる事も予測できます。

<1.Web利用で選考・面接>

感染防止策として、セミナーや面接をオンライン化が進んでいます。

自宅にいながら気になる企業のセミナーや選考を受けられることは地方の就活生にとってもチャンスをつかむことができるだけでなく、「Withコロナ時代」からなる新しい採用方式といえます。

とはいえ、Web利用での選考・面接は気を付けなればいけないことがいくつかあります。

  • ・自宅で受験することが可能であるため、周辺の騒音や雑音に注意が必要。
  • ・安定したWi-Fi環境の整備。
  • ・ネットワークトラブル等で接続できなくなった場合の緊急連絡を把握しておく。
  • ・マイクやカメラが内蔵されているかの確認。なければ外付けのものを当日までに用意しておく。
  • ・視線は画面でなく、カメラを意識して見ておく。

<2.Withコロナ時代の就活として今からしておくこと、すべきこと>

大型イベントの開催が未だ躊躇される現在、今後も大人数が集まるセミナーや説明会といった催しが実施されるまではまだ時間がかかると考えられます。直接会っての相談や情報交換は出来かねますが、Webを通じて情報の収集は可能です。

とはいえ、欲しい情報がなんでも手に入るとは限らない事を理解しておきましよう。ついてはあらかじめ就職を希望する業界、企業をいくつか絞っているならば、その数社の情報や動向を追いましょう。また、例年とは異なる採用換気用になることが考えられますので、企業側がどんな動きを取っているのか知っておくことが重要です。

チェックしたい情報は、企業のHP、業界に関する新聞やネットニュース等で収集することが可能です。

<4.まとめ>

「就活」は、事前の準備にどれだけ時間を費やしたかによって成功へと導かれます。その成功とは、「企業から内定を頂く」ことではなく、「自分に合った企業と出会う」ことこそが就活における「成功」であり「目的」です。

また現在は「新型コロナウイルス」の影響で先行きが見えない状況にありますが、準備はいついかなる状況下でもできます。加えて、企業・業界の動向や情報を集めることも可能です。こんな状況だからと卑屈になるのではなく、こんな状況だからこそできることはないかと、動ける、受け入れる力を身につけることが、これからの時代では求められます。