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<1.はじめに>

<1.志望動機が聞かれる理由>

企業が就活の採用選考で「志望動機」を応募生に問う理由は、「志望度の高さ」「業務内容に対する適性」の2点です。

  • ・志望度の高さ
  • 有力な人材であったとしても、入社してれなければ採用活動にかけた時間と労力が無駄となってしまいます。その無駄をなくすためにも企業は応募者に志望動機を聞いています。
    また「この企業でなければならない理由」を話すために他の業界・企業との比較をさせることもあります。加えて、「キャリアに対するミスマッチがないか」の確認を取るために、入社後にやってみたい仕事について聞かれる場合があります。

  • ・業務内容に対する適性
  • 採用選考を応募した企業に対する興味を持ったきっかけや経験、志望動機の背景にある企業選びの軸が、自社の働き方に合っているかの確認を取ることで、「入社後の活躍」を企業は見極めています。

<2.志望動機を手がける際のポイント>

毎年3月頭から企業の説明会、採用選考が始まります。エントリーシートや履歴書の提出準備をしていく最中で「志望動機が思いつかない」「文字数が足りない」等と悩む方もいます。以下は志望動機を書く際のポイントです。

<1.自分と企業の接点を伝える>

志望動機を書く際には、自分の仕事選びの軸応募企業の事業内容・風土の接点を交えながら、企業選びで大切にしていること、またそれを基になぜ、応募したのかを面接、履歴書の欄で企業に伝えましょう。

<2.応募する企業について情報を整理する>

志望動機をいきなり文章として書き出すのではなく、まずは「企業についての情報を整理」することから始めていきましょう。

具体的には、就活用に使っているノートや手帳、もしくはメモ用紙に、応募しようとしている企業について思っている事を箇条書きで書き出すことです。一般的に耳にする魅力とは別に、自分が思っているポイントや、他社と比較してみて応募する企業にしかないポイント等、些細な内容でいいので書き出すことです。

<3.具体的に伝える文章を書き出す>

「志望動機」は、「企業に興味を持ったきっかけ」や、「なぜうちなのか」を伝える 場であり、企業は、応募者からの志望動機を聞いて、自社に合うかどうかや入社に対する本気度を見極めています。

応募する企業について具体的な内容を書き出したら「応募先の魅力に感じる部分」を志望動機として書き出していきましょう。また、情報を整理していく際に出てきた他社との比較部分をあげ、それをどのようにカバー視点で自分の使いようを伝える方法もあります。

<3.志望動機が「書けない」原因>

いざペンを取って志望動機を書く前に、上段で記載したいずれかか 明確になっていないパターン。もしくは双方について考えられていても、接点がわからないパターンがあります。以下はそれらが考えうる原因になります。

  • 1.自己分析が不十分ゆえに「仕事選びの軸」の整理ができていない。
  • 自分を客観的に見て自身のバックグランドを振り返る自己分析において、「自分がやりたいこと」と「自分ができること」の2点を明確化しておくことが大切です。

    「自分がやりたいこと」の中には、「人に影響を与えたい」や「人を幸せにしたい」といったことを書く方がいらっしゃいますが、今一つ具体性には欠けます。具体性を持たせる例としては、「影響」「幸せ」等、第三者の人生に大きく関わるものは、どれほどの規模なのか、長期的か短期的なものか、それともつかの間のひと時なものか等の場面に応じたものかを想定しておくことです。

    「自分にできること」とは自負して言える、社会に出れば通用する能力・スキルを言います。多くの場合は「リーダーシップ」や「コミュニケーション能力」等です。では「コミュニケーション能力が自分は高いです」と一言でいうことは簡単です。では、どのように「高い」のかという具体性がありません。「初対面の人との会話が得意」なのか「時間をかけて信頼を勝ち取っていくことができる」等、自分にできることに対して深く掘り下げて見つめなおしましょう。


  • 2.企業研究が不十分ゆえに「企業の事業内容・風土」の把握ができていない。
  • 自分の志向と合う企業と出会うため、マッチするかどうかを見極める「企業研究」のおいて、企業のホームページや資料としてお取り寄せしたパンフレットといった「公開情報」とは裏腹に公にはせず「自分から情報を取りに行く情報」の2つがあります。

    「公開されている情報」で目を通しておくことは「経営理念」「ビジョン」「サービス事例」等です。同一の業界・企業であれば事業内容に大きな差はないにせよ、「企業理念」や「ビジョン」はその企業が掲げる唯一無二のメッセージになります。また、提供サービス等、会社が社会に展開している情報を集めることで「こんなことを入社してみたい」「このサービスに携わりたい」と、やりたいことがはっきりします。

    企業が「非公開にしている情報」は、自ら「合同説明会」や「インターンシップ」「会社説明会」に出向いて、実際にそこで働いている社員に聞いてみることです。もちろん聞く内容は、公開さ入れている情報の補足に値する内容ではなく、企業に対して自分が疑問に思ったことです。


  • 3.自己分析、企業研究が十分にできていても「理由」となる接点が見いだせない。
  • 「自分が得意とすることが活かしたいので、御社に入社したい」や「働く人を応援したいので、人材企業に入りたい」等と書かれた志望動機では、「仕事選びの軸」と「企業の事業内容・風土」の接点が曖昧かつ「なぜうちじゃないといけないのか」といった「志」がかすんで見えます。

    その「なぜうちじゃないといけないのか」と、その一社のみを念頭に置くのではなく、同じ業界にある複数の企業と志望する企業を「比較」しながら考えると、その「なぜ」の理由が明確に見えてきます。

<4.志望動機が「思いつかない」原因>

<1.志望している企業じゃない>

就活をしていく上で「第一志望の企業」以外を受けることは、あくまで「滑り止め」や「万が一の保険」等を理由に応募することはよくある事ですが、「本当に就職したい企業」ではない場合の志望動機を作成することは非常に難しいです。原因は「企業に対する思いが薄い」ということがあります。

就活は「事前の準備こそ」がモノを言いますが、人によっては「とにかく就職できる会社を見つけないといけない」等と焦燥に陥ることから、特に興味もない企業でもとりあえず受けておこうという気持ちになってしまいます。そうなると、履歴書の作成から面接の場で「志望動機」を考えるの難しく、かえって中途半端なものを企業側に伝えてしまい、結果として選考には落ち、自身の喪失にも繋がります。

やみくもに応募するのではなく、ある程度幅を持たせた活動をすることが就活では大切です。

<2.応募企業のことを知らない>

志望動機が思いつかない原因のもう一つは、「応募した企業のことをよく知らない」ために、何を書けばいいのか分からない、思いつかないというケースです。そして、応募する企業を自分の「イメージのみ」で選択してしまったがために、企業の実態を知らないというケースです。

なんとなくのイメージだけで企業に応募する場合は、なぜその企業のイメージがよいのかと、自分に問いただしてみることが始めましょう。問いに対する答えが導き出せたら自ずと「企業の実態」を知ることができて志望動機が書きやすくなります。また、調べたら自分がイメージしていた企業じゃなかったという発見があります。

<5.まとめ>

「志望動機」は企業に「自分がある職業・活動を志して希望するようになった直接的原因・きっかけ」を問う基本的な設問の1つであり、あなたが企業に対する「本気度」を見極めるものです。

単純に「自分がこんなことをしたい・できるから・将来的にはどうなりたい」と考えても何も思いつくはずがありません。いきなり書き始めるのではなく、まずは、自分の考えをまとめられる「自己分析」、志望する企業のことを知る「企業研究」の2つを準備して情報を集めていくことから始めてみましょう。さすれば企業にはあなたの「本気度」が伝わる文章を書くことができます。