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個人で仕事をする方法とは?

日本政府は2018年頃から本格的に労働者の副業を推奨するようになり、政府の意向を受けて企業側も副業を解禁する動きを見せるようになりました。企業側から積極的に「副業を推進する」というわけではありませんが、「容認する」という姿勢になっていることは確かです。

会社員の副業が解禁される一方で、独立や起業などを実現し個人で仕事を受注し収入を得るパターンも目立つようになっています。オンラインサロンなどで個人で行える起業の講座が開かれたり、個人でも始められる事業の事例紹介などを発信する起業経験者などが、YouTubeなどSNSでも姿を見せるようになりました。

個人で仕事をする具体的な方法は大きく分けて以下の2つに大別されます。

1.副業として他者から仕事を受注する

2.個人事業主として開業し、営業活動して受注する

1と2には大きな違いがあります。「副業」の場合は雇用契約を結んでいる=勤めている企業からの給与など収入の柱があり、勤め先と副業という2種類の収入を得ることです。「個人事業主」として仕事をする場合は、勤め先の給与など確定している収入はなく、あくまでも個人事業主として仕事を受けた分が収入の柱になるということです。

個人で仕事をするメリットとデメリット

個人で仕事をしたいと思っている方や、これから副業を始めたいと思っている方のために、個人で仕事をする際のメリットとデメリットをまとめました。

個人で仕事をするメリット

副業の場合のメリットはなんと言っても収入の増加です。企業に勤めながら副業でプラスアルファの収入を得られるということは経済的な安心感に繋がります。副業収入を増やす方向に舵を切るか、副業収入を一定額で固定化して本業収入との合算を月収と考えるかはそれぞれの価値観によるでしょう。

個人事業主として働く場合のメリットは、スケジュールの調整や仕事のペースをある程度自分でコントロールできるようになるということです。また、仕事のペースをコントロールできるということは、収入の金額もコントロールできるようになるという意味合いも持つことになります。

個人で仕事をするデメリット

副業の場合のデメリットは「時間と体力をこれまでより消費してしまう可能性がある」ということでしょう。本業の勤務が終わってからの作業となれば、1日の労働時間は本業だけを行うよりも増えるのは明らかです。そうなれば、残業時間が多い、通勤時間が長いなどの仕事の環境によっては体力を消耗することになりますし、なによりこれまでより時間を使うことになりますから健康面でのリスクにも配慮する必要があります。例えば本業の後にコンビニや飲食店で接客するということでは、本業に影響するほど疲労してしまう可能性があります。

個人事業主として働くことのデメリットは「収入の安定性がないこと」です。個人事業主の全てが不安定な収入しか得られないわけではありません。しかし、例えば銀行などに融資の相談をした場合に収入の安定性を理由にして融資の可否が決められることになるのは確かです。仕事のペースや収入をコントロールできる自由があるということは、反対に考えてみると収入が不安定とも見られるということは意識しておいたほうがいいでしょう。

個人でも仕事を取りやすい業種・職種

それでは、個人でも仕事を取りやすい業種や職種はどのようなものがあるのでしょうか?世の中には様々な業種や職種がありますが、副業や個人事業主として個人で仕事をするにあたり、目指すべき業種や職種は何でしょうか?

Webデザイナー

Webサイト全体の構成・設定を含む全体をデザインしていくのがWebデザイナーです。クライアントから聞いた希望に従ってWebサイト全体を作り上げていくのがWebデザイナーのタスクになります。「デザイナー」という名称はついていますが、絵を描くことが仕事ではないため絵心がなければ無理というわけではありません。

Webデザインの世界における「デザイン」という言葉は、要求される要素や機能を違和感なく実装するために必要な能力とも言い換えられます。クライアントが実現したいWebサイトの内容を理解・把握して、その実現のために必要なプログラミング言語やWebアプリケーション、ロゴやバナーの種類などをまとめ上げ、必要であれば自分でもコーディングする。それがWebデザイナーの仕事です。

全て自分一人で行うと考えてしまうと難しく思うかもしれませんが、Webデザイナー同士でチームを組んで仕事を行うことも多々ありますので、決して孤独な仕事というわけではありません。案件によってはコーディングやロゴ・バナー・画像の制作などは他のメンバーに任せ、Webデザイナーはクライアントとサイト全体の構成チェックやヒアリングに徹するということもあります。副業としても可能であり、チームメンバーを揃えることができれば個人事業主として起業することも可能な職種です。

Webエンジニア

Webエンジニアの主な仕事は、システムエンジニアが設計したWebサービスやWebアプリケーションが設計通りに動くようにすることです。いわゆる「開発」作業を行うのが主な仕事になりますが、場合によってはWebデザイナーともチームを組んでWebサイトへのシステムやサービス、アプリケーションの実装なども行います。

WebサイトやWebサービス、Webアプリケーションがクライアントや開発者の想定通りに動作するためにはWebエンジニアの技術が不可欠でです。Webエンジニアがいなければ世の中にWebサービスやWebアプリケーションは送り出せないと言っても過言ではありません。システムの根本的な部分に触れ、Webサービスやシステム構成に関わることも多いため、経験を積むとシステムエンジニア的な知識も多く身につけることができます。

同様にWebデザイナーと仕事をする機会も多いため、Webデザインの知識や経験なども見つけることができるので、Webエンジニアとしての経験を重ねていけば様々な種類の案件をこなす力が身につきます。コーディングを行うだけではなく、例えばディレクション業務にまわって全体の管理統括を行う立場にステップアップしていくことも可能なのです。

Webデザイナー同様に、Webエンジニアも1人で孤独に行うだけの仕事ではありませんが、現在はWebエンジニアが必要な開発案件が日々増えている状況です。2030年には70万人ほどのエンジニアが不足すると言われているため、個人でも仕事を受注することは決して難しいことではありません。

Webライター

最も個人で仕事をしやすい職種の一つはWebライターだと言えるでしょう。Webライターは主にネット上のWebメディアに掲載される記事を執筆するライターのことです。各Webメディアに掲載されている記事の多くはWebライターによって執筆され、メディアの編集部が最終的なチェックを行ってから掲載されます。

「文章を書く専門職」であるWebライターが記事の基礎的な構成や文章を書いたほうが、社内のスタッフによって書かれた文章よりも客観的で整理された文章になる可能性が高く、専門的な文章でも読みやすく構成できる可能性が高いからです。情報化社会と言われる現代では、かつてのように大手企業が発行する媒体だけが権威を持つ時代ではなくなりました。知名度の高い媒体だけが権威性を持つわけではなく、かつては目立たなかった規模の媒体がインターネットを通じて読者の支持を集め、権威性を高めるケースが増えています。そのため、様々なメディアで文章を適切に執筆する質の高いWebライターが求められているのです。

Webライターは本業を持った会社員でも始めやすい職種です。最初は専門知識などが無い記事の執筆を担当する際に困るかもしれません。しかし本業と関連のある記事の執筆を担当できるようにすれば、副業とはいえ時間をかけずに記事を執筆することが可能です。また、同じジャンルの記事を繰り返し執筆することで、そのジャンルに対する専門知識が自然と身についてスペシャリストとして権威性を身につけることもできます。

仕事もPCが1台あればでき、仕事をする場所も問われません。副業であればスキマ時間を利用することもできますし、個人事業主として独立する場合は取材や撮影を含めた記事の作成を受け持つことで案件の単価を上げていくことも可能な仕事です。

個人で仕事をする時に注意すべきこと

個人で仕事をする時にはいくつか注意しておくべきことがあります。

1.契約内容を把握する

口約束で仕事を請負う約束をしてしまい、支払い条件や検収条件を明確にしていなかったり、契約書の中で曖昧になっていたりすることを見逃すケースがあります。そうなってしまうと最悪の場合は報酬を支払ってもらえなかったり、使った時間に見合わない報酬しかもらえなかったりすることがあります。仕事の契約は後からではなく、仕事に取り掛かる前に細かく確認・把握しておきましょう。

2.税金の扱いに注意する

副業の場合でも個人事業主の場合でも、税金の扱いには細心の注意が必要です。副業の場合はその年の収入によって確定申告の必要があるかないかが決まりますし、本業の会社と別の会社から報酬を受け取る場合、所得税や住民税などの処理に調整が必要になる場合があります。本業の会社が副業に理解が深ければ問題ない場合もありますが、トラブルになる場合もありますので税理士などに相談するのがいいでしょう。

個人事業主の場合も経費などの申告を曖昧にしてしまうと、本来払わなくてよかった税金を払ってしまったり、逆に払うべき税金を払わずに後から追徴課税を受けるケースも無いとは限りません。どちらの場合でも税金の知識と対策はしておくことを意識しましょう。

まとめ:世の中のニーズを満たし、個人でも仕事をできるようになろう

ご紹介してきた通り、現代は個人でも仕事ができる環境が整っています。この記事でご紹介した、

●Webデザイナー

●Webエンジニア

●Webライター

の3つの職種は個人でも仕事が取りやすく、また需要が伸びている職種です。単価も安定していますし、副業にも個人事業主としての起業にも向いている職種であると言えます。もしあなたが個人でも仕事をできるようになりたいと思っているなら、まず今回ご紹介した上記の3職種を目指すことをおすすめします。

個人で仕事をしていくのは決して良いことばかりではありませんし、大変なこともありますが、自分で自分の人生をコントロールできるという大きな魅力があるのも事実です。慎重に考えて、どうしたら個人で仕事を受注し収入の柱にしていけるのかを判断し、実現していくのがいいでしょう。