フリーランスはつらいって本当？何がつらいのか解説します

企業に勤めるというワークスタイルからフリーランスに転職するというのは、今後の人生を大きく左右する転機だと言えます。フリーランスとして働くにあたって様々なメリットがありますが、当然働く中でつらいと感じることも多いのが現状です。

フリーランスとして働くのは楽しいことばかりではありませんから、どのようなつらいことがあるのかを知ってから、フリーランスとして働くかどうかを決めるのが得策です。それでは、フリーランスとして働くにあたってつらいと感じることについてご説明しましょう。

フリーランスのメリット

フリーランスとして働くにあたって、まずはどんなメリットがあるのか解説していきます。フリーランスは実際つらいこと以上にメリットがあると感じている方もいるため、つらいことばかりを考えるのはおすすめしません。

収入アップが見込める

まず、なんといっても収入アップが見込めるのが大きなメリットです。もちろん自分で仕事を確保しなければならないため、収入が安定するまでは一切油断できませんが、安定して仕事が確保できるようになったり、高額単価の仕事を多くこなしたりしていると、いつの間にか勤務時よりも年収が上がっていたというケースも珍しくありません。

技術や経験、知識が相応に備わっていて、企業に効率的なアピールができるようになれば、そのまま高い年収を維持することも可能でしょう。

働く場所が限定されない

フリーランスの最たるメリットと言えるのが、働く場所が限定されないことです。本来、会社に通勤して定時に帰宅するのが一般的ですが、フリーランスはいつでもどこでも働くことができます。自宅はもちろん外出先でもパソコンとネット環境さえ整っていれば作業に支障がはないため、会社に勤務するのがめんどくさい、もっと自由な環境で働きたい、という方には実に大きなメリットだと言えるでしょう。

自由に時間が使える

会社に勤務する場合だと、出社から退社まで休憩を挟みながらひたすら仕事をこなす必要性があります。もちろん例外はあるかもしれませんが、会社勤務は時間に縛られるのと同じだと考える方もいるでしょう。しかし、フリーランスにはそれがありません。

フリーランスはそのワークスタイルから1日の時間の使い方を自分で自由に決められます。今日は仕事に集中して翌日は一気に休むのも良し、半日働いて半日休むのも良し、と働く時間帯を制限されることはありません。

もちろんクライアントが決めた納期に間に合わせなければなりませんが、それを踏まえたとしても自由に働き、遊び、休める環境は非常に魅力的だと言えるでしょう。

やりたい仕事が選べる

企業に勤務している時だと、やりたくないと思っていてもやらなければならない仕事が多くあります。やらなければならないとはいえ、やりたくない仕事に対するやる気を出すのも大変な苦労でしょう。しかし、フリーランスはやりたくない仕事はやらなくて大丈夫なのです。

フリーランスは企業側から強制的に仕事が与えられるものではなく、こちらから仕事を探して企業とやり取りを行い、その中で請け負う仕事の内容を決めてこなしていくスタイルが基本です。つまり、最初の段階で自分ができそうだと思う仕事に絞れば、やりたい仕事だけに集中することができます。

やりたい仕事であれば俄然やる気も出てきますし、意欲的に仕事に取り組むことができるでしょう。

勤務するストレスがない

フリーランスは場合によって勤務する必要性がありますが、基本的に会社に長年留まって勤務することはありません。会社に勤務する場合、勤務すること自体が億劫に感じる方や人間関係のつらさ、会社に馴染めない、上司からのパワハラ、残業がつらい、いつも出社して帰宅しては寝るだけの毎日など、会社員が抱える悩みは底を尽きません。

しかし、フリーランスはそれら一切合切のストレスがありません。会社ではなく自宅や外出先が勤務先となるため、自宅で好きな音楽を聴きながら仕事をしたり、眺めの良い場所や静かな場所で仕事をしたり、と自由な勤務先は何物にも代えがたいメリットです。

フリーランスとして働くにあたってつらいと感じること

フリーランスとして働くメリットは多くありますが、その分つらいと感じることも多くあります。フリーランスは良いことばかりではなく、つらいと感じる方も多いでしょう。それを乗り越えた先に成功があるのかもしれません。
それでは、フリーランスとして働くにあたってつらいと感じることについてご説明しましょう。

収入が不安定

フリーランスとして働きにあたってつらいのは、収入が不安定という点です。
フリーランスは基本的に自分で仕事を確保しない限り収入を得ることができません。得た仕事でさえ途中で契約が解除されると収入が得られなくなるため、会社員時代よりもかなりシビアな悩みに繋がるでしょう。

会社に勤務していれば毎月決まった給料が振り込まれるため、働いてさえいれば収入を気にする必要性はほぼありませんでした。フリーランスとしてやっていくには、希望通りの収入がコンスタントに得られる状況を作り出さなければなりません。

しかし、フリーランスとして活動し始めた頃は、よほどアピールできる実績や経験、知識等がない限り、いきなり高額な案件を任せてもらえる可能性は低いでしょう。フリーランスとしての実績を積み重ねているほど任されやすくなる傾向にあるため、実績が少ない時は得られる仕事の少なさと収入の不安定さでつらいと感じるかもしれません。

営業しないと仕事がない

フリーランスとして働くにあたってつらいと感じる部分は、やはり自分自身で営業しないと仕事がないことでしょう。会社に勤務している時は与えられた仕事をこなしているだけでいいですし、営業担当でもなければ自分から営業を行う機会すらないため何も心配はありませんが、フリーランスは自分で仕事を確保する必要性があります。

もちろん仕事が確保できなければ収入はゼロになりますし、営業したからといって確実に仕事が確保できるわけではありません。営業自体が仕事であり、いかに自分の得意なことをアピールしクライアントから必要な人材だと思われることが重要です。

また同じクライアントから仕事が任され続ける保証はないため、収入を安定させるためにずっと仕事を探し続ける努力が必要になるのがつらいところでしょう。

経費の計算を自分で行う

フリーランスになったら経費計算等は全て自分で行わなければならないのがつらいところです。会社に勤務していた場合は会社が全て経費計算等を行ってくれるため何も面倒なことはありませんでしたが、フリーランスは何が経費計上できるのか、領収書はきちんと保管してあるかなど、様々なことに注意しなければなりません。

税務処理は絶対的に必要なことであり、節税対策や確定申告の問題もあるため経理の経験を積むしかありません。必要な時期に備えて準備をしておかないと大変なことになるのが非常につらいところです。

メリハリをつけて仕事をしなければならない

フリーランスは自由な環境で自由に時間帯を決めて仕事ができますが、それは逆にメリハリをつけて仕事をしないと成果に繋がらないということになります。会社に勤務する場合だと出社する時間、退社する時間など決められた時間の中で一定量の仕事をこなすのが一般的です。

しかし、フリーランスは誰かが仕事のスケジュールを管理してくれるわけではないため、自分自身で仕事のメリハリをつけなければなりません。毎日こなす仕事量の配分をしっかり決めておかないと、オーバーワークもしくは仕事不足に陥ってしまうのがつらいところです。

仕事量の配分が上手くいかないと一つに時間をかけすぎたせいで他の仕事の配分をミスしてしまったり、思いの他休憩しすぎたり遊びすぎたりして仕事が疎かになってしまう恐れがあります。

こうしたセルフコントロールが上手くいかずに体調を崩し、収入不足に陥り、納期に間に合わせることができなくなるなど、様々な弊害が生じる可能性があります。生活を安定させるためにメリハリをつけることを余儀なくされるのがつらいと感じる方もいるでしょう。

自分で機材や備品を揃えなければならない

会社に勤務する場合、業務に必要な機材や備品は会社側で導入するため、導入費用などが一切かからないのが基本です。しかし、フリーランスの場合は仕事に必要な機材や備品を全て自分で揃えなければなりません。

必要な機材や備品は仕事内容によって違いますが、ITエンジニアならパソコンやその周辺機器等が必要です。さらに機材や備品を揃えるだけでなく、破損や故障、ソフトウェアの更新手続き、ウイルス対策なども自分で行わなければなりません。

今まで会社勤務で使えていた設備を、今度は自分で使えるようにしなければならないため、相応の知識も必要です。もちろん導入費用だけでなく電気代やインターネット代などの費用も必要になり、様々な問題が発生するのがつらいのではないでしょうか。

仕事とプライベートの区別がつきにくい

フリーランスの宿命ともいえるのが、仕事とプライベートの区別がつきにくいことです。フリーランスのメリットは仕事とプライベートを両立できることであり、好きな時間に働き、好きな時間に休めるワークスタイルが人気となっています。

しかし、誰しもがバランスの取れた生活が送れるとは限らないのがつらいところです。実際にバランスよく働こうとしても、仕事とプライベートの境界線が非常に曖昧になりやすいのが大きな問題です。常に気が休まらず、自宅にいるのに仕事をしている気分になる方が多いようです。

いつでも自由に働けるとなると、プライベートを優先して仕事を後回しにしてしまうケースも後を絶ちません。いざ仕事を始めてもだらだらと仕事をこなすばかりで気合が入っていないのでは、収入が安定しない原因の一つになりかねないでしょう。

まとめ

フリーランスは会社勤務にはないメリットが多くありますが、その分つらいと感じることも多くあります。安易にフリーランスになれば稼げると思っていると、やることが多すぎたり仕事に集中しなければ生活が成り立たなくなったりします。自分を律して生活のバランスを整えなければ、やっていけない事態になるでしょう。

今まで会社勤務だった方がフリーランスを目指すのであれば、事前にフリーランスの何がつらいのか知ることが大切です。